自分の身の丈は超えようとせず、身の丈までは常に精一杯。 自分が自分の行動記録的な日記として残しているブログ。 失礼恐縮&無礼勘弁。
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5/23wed.
久し振りに歩きに行けることになった。
体がかなり重く、鈍っているから気が重いが、行かないともっとひどいことになる。
行き先はトレーニングのときにいつも行く、秩父の伊豆ヶ岳。
リュックはドイター「ガイド+35」。
荷は前後合わせて15kg。水は1.7リットル。
靴は軽い方にして、バーグハウス。靴下は一番厚い左右指定タイプのを1枚重ねで。
朝6時過ぎに起きた。
非常に良い天気で暑そう。
急いで身支度を済ませ、飯は喰わずにチビが目を覚ます前に家を出る。
最寄の駅には06:20くらいに着いた。06:54池袋発の準急飯能行きに余裕で乗れる。
コンビニでオニギリを2個仕入れて池袋に向かい、西武線の改札を入ってトイレ。
ホームで待っていると、着いた電車はこんな時間なのにほぼ満員。どこからお越しになったのかは判らんが、皆さんご苦労様です。
飯能で乗り換えて、吾野駅には08:15くらいに着いた。
トイレに行ってから座ってユックリと身支度をし、靴を締めて歩き出したのは08:35。
快晴。少し風が出ている。
線路沿いからコンクリ会社の横を入り、神社の角を曲がるといよいよ山に入っていく。
ゆるゆると雑木林の中を登っていく。
気温はそれほど高くはないようだが、風がなくて汗がダラダラと流れる。
体が非常に重い。かなりの運動不足。
たまに吹く風がとても気持ちいい。
09:45子の権現。
相変わらずの良い天気。大わらじの横の木陰で休憩。あぁ、しんど。
オニギリを一つ食べる。水が旨い。
トイレにも行って長い休憩を済ませ、10:10スタート。
10:45天目指峠。
小休止。風が吹いて気持ちいい。11:00スタート。
斜面は段々と急になってくる。
雑木林の中のオニギリ山を幾つも越えていくような大きくはないが急な登り降りを繰り返す。奈良の奥駆道に似ている。
11:40高畑山。
12:25古御山。直前の急斜面の途中で、あまりに風が気持ちよく抜けていくので木の根元に置いたリュックに座って10分ほど休んでしまった。水も飲んだ。
今回は、まともに歩くのは非常に久し振り。体は重いし筋肉は鈍っているし、とてもキツい。水の消費量も休憩も非常に多い。少しずつ戻していかないと・・・。
今日は同じ向きに歩いているのは、最初に抜いた一人だけ。しかしすれ違う人はポツポツといる。平日にしては多いと思う。さらに、その殆どがトレイルランナー。
最初にすれ違った数人は体も締まっていて小走りに過ぎていった。
が、後半は格好は一人前だが、歩くのより遅いヤツもいる。
何だろう、と思っていたら山のてっぺんに紙が貼ってあった。今度の日曜にランの大会があるそうだ。
それで、と理解。
12:40スタート。体は元気だが、足だけ勝手にバテている感じ。
13:00伊豆ヶ岳。
曇ってきて風も強く吹いている。涼しくて気持ちよいが長尻すると寒くなりそう。
相変わらず長い休憩と多目の水。写真を撮って13:05スタート。
男坂・女坂は相変わらず落石で通行禁止。ここいらの岩は脆いから当分ダメか。迂回路も毎回少しずつ変わっている。
坂の合流地点から右の方に緩やかに下っている道があるが、「危険!」と出ている。かつて通った西吾野へ行く道だと思うが、今回はパス。
少し先の、正丸への近道を降りることにする。
14:05正丸駅に到着。
休憩も含めて5時間半。物足らないが久々の今回は良しとしよう。
次回は20kgくらいにしないと。
天気がよかったのが有り難い。
正丸駅前に「駅前食堂」という食堂がある。土産物屋の半分が立ち食い蕎麦屋になっているようなモン。
「たぬきそば」400円、冷やしも同じ。午後は早めに終うようだが無休らしい。
吾野駅前の食堂は平日は開いていないし、蕎麦もここの方がまともそう。
そのうち食べてみよう。
0550 車で家を出発。天気は大丈夫みたい。今は曇っているが予報では午前は晴れ、午後は曇り。
荷物は11kg。ドイターの35リットルの(主に)冬用のリュック。もしかしたら11月初旬に悪沢岳に行くかもしれないのだが、行くにしてもあまり時間が取れなくて小屋泊まりの早駆けになると思うので、それを想定した荷物を作ってみた。
0625 府中でTKを拾う。
0705~0725 談合坂PAでトイレ休憩。TKは朝飯。
0900 瑞垣山荘の駐車場に到着。驚いたことに平日なのに駐車場はほぼ満車。紅葉は始まっているかもしれないがチョット早いんじゃぁないの?
0910 靴を締めて荷物を締めて、いざスタート。
最初は薄暗い林の中を散策状態。段々と斜面が出てくる。それにしてもここ、いつも湿っている。
0940 富士見平。
ペースは良好。TKは新しい登山靴で歩いているが特段問題もない様子。それならば金峰山に行き先を変えようか。
0950 金峰山を目指してスタート。
ここからは急な斜面が多くなってくる。
1025 大日小屋。順調。一休み。駐車場が満杯だった割には歩いている人は少ない。皆さん瑞垣山か?
1035 スタート。
大きな一枚岩をよじ登るようなところが時々出てくる
1100 大日岩。バカでかい巨岩。この辺りはとにかく大きな岩が多い。空は快晴、綺麗な色になってきた。八ヶ岳がそれほど遠くなく見える。
1200 金峰山小屋への分岐の少し手前で巨岩の間から視野が開けた。富士山。遠いが素晴らしく綺麗に見える。
さらに上がると反対側に南アルプス。北岳、間ノ岳、甲斐駒、千丈などが雄大に並んでいる。
少し先に五丈石が見えて来た。その向こうにあるのが頂上だ。素晴らしい天気になって気分が良い。もう少しだ。
1245 頂上に着いた。
時々見えていた南アルプスが広がっている。北岳が一番高いのが良く判る。
頂上標識のある所は幾分平らだが、最高地点は巨岩の上。天辺で写真を撮って、高いところは怖いのでひとまず五丈石の下まで戻って昼飯休憩。腹が減った。もう少しでシャリバテだった。途中で買ってきたオニギリが美味い。
一休みして五丈石に登ってみようかと途中まで上がったが、やはり怖い。無理に登ったら降りて来れなそうなので諦める。
1330 快晴だが風が強くて寒くなって来たので、下山開始。
岩の下りは嫌いだ。登りは大したことのなかったところも下りだと怖い。
1545 富士見平。
少し早目のペースで来たから、膝を休めるための最後の休憩。
1600 スタート。
1625 駐車場に帰着。
7時間15分。天気も良くて、そこそこのトレーニングにはなった。満足。
流石に花は一輪もなかったが紅葉が始まっていて、青い空に薄いオレンジが映えていた。でも何よりも富士山、南アルプス、八ヶ岳などの山々がよく見えて非常に気分が良かった。
TKは流石に若いから最後までシッカリ歩いていたが、後半は結構疲れたようだった。おそらく後で筋肉痛。
前回に続いて1人ではなかったが、記憶に残る限りでは2回続けて同行者があったのは、始めて。
車が走った距離は家から往復で365キロ
この山は平成15年に来たことがある。その時はロープウェイを使って成就社から表参道を登り、弥山から面河に下りた。
しかし後で知ったのは、弥山よりも少し先に見えた天狗岳の方が高く、コッチが本当の頂上だということ。ショック。
それ以来リベンジのチャンスを待っていたが、ようやく登ることができた。ルートは成就社からの往復。
前日、大阪から新幹線に乗って岡山で乗り換え。
駅構内のスーパーで食い物を仕入れて岡山発19:35の「しおかぜ25号」に乗り、ビールで晩飯を食いながら真っ暗な瀬戸大橋を渡った。
伊予西条には21:32到着。駅のロータリーに面している宿に入って、シャワーを浴びてからハイボールを飲んで就寝。
朝は5時半過ぎに起きて、宿に預けておく荷物を作る。
今回は久々に同行者がいる。Mr.「壱」。
石鎚山の登山口行きのバスは伊予西条駅のロータリーを07:43出発。なので「壱」とは07:30にホテルのロビー集合にした。
7時過ぎにチェックアウトして外に出て周辺散策。特に何もない。
ホテルに戻ってトイレを借りて出てきたら、「壱」が口をへの字に曲げてロビーの椅子に座っていた。こやつ、今回もいつものようにネガティヴ発言が多い。
かなり前に誘ったのだが、積極的に行きたがる訳でもないが嫌がるわけでもない。でも直前まで"靴がない""着るものがない""山なんか行ったことない""登れるハズがない""遭難したらどうしよう"などとブツブツ。出てくる時にもお仲間から「西日本最高峰」「鎖を登る」などと脅かされて、普段以上にブルーらしい。要するに"騙されて連れてこられた"ということのようだ。
07:43のバスはほぼ予定通り走りだした。
前の席のオジイサンが色々と話しかけてくる。愛想よく相槌を打っていたが、実は言葉が半分くらいしか理解できなかった。ウイスキーのジャンボボトルに魚のハヤを10匹くらい入れて持っていて、それが孫から貰ったもの、それを持って帰って飼う積もりであること、その程度は理解できた。
バスは普通の道から田舎道、少し山道、と走って08:40頃に石鎚ロープウェイ前停留所に停まった。
降りて少し坂をあがるとロープウェイ方面の標識のある狭い階段を登っていく。舗装された道に出てさらに少しあがると、ロープウェイ乗場。次の便は9時。トイレに行って少しだけ待つ。切符は往復で買う。
ロープウェイは8分ほどで終点の「山頂成就駅」に着いた。
20分ほど歩くと石鎚神社の成就社に着いた。この辺りには旅館が3軒ほどあって、土産を売ったり食堂をやっていたり。その中の『玉屋旅館』でうどんを喰って、神社にお参りをし、09:50山門をくぐって歩き始める。
10:35「試し鎖」。
このコースには「一の鎖」「二の鎖」「三の鎖」と、3本の鎖場がある。でもそれぞれ迂回路があるので、お年寄りでも大丈夫。因みに鎖の長さは、33m・65m・68m。最後が一番長いのか。
目の前の鎖はそれらではなく、その前の"試験"らしい。なんじゃそれ。ひとまず登ってみる。ほぼ垂直の岩壁に太目の鎖がかかっている。
10:45「試し鎖」の最高地点。
頑張って登ったら岩のテッペンに小さな祠があった。これ、結構きつい。ウロ覚えの前回はサクサク登った気がする。体力の低下に落ち込む。
が、祠の向こうは空だけ。登りと反対側の下を見ると同じような垂直の岩壁に同じように鎖がかかっている。その下には壊れかけの小屋と道が先の山に続いているのが見える。
もっとよく見ると、左手に迂回路が見える。
前回はこんなのあったか覚えていない。でもで、ほぼ垂直の壁を鎖を使ってよじ登ると、すぐにまた垂直の壁を降りる。さらには下に迂回路がよく見える。これって、気持ちを砕こうとしているのか。
大体「試し鎖」って、そりゃぁ"これが登れんヤツは本物も登れない"と言いたいんだろうが、"これがなかったら上の3本に登れたのに"ということもあると思う。あとで考えてもこの鎖が一番きつかった。長さも74mと、一番長いじゃないか。何で"試し"が一番キツイのか。間違っている!
仕方ないからそのまま降りる。
10:50鎖を降りて開けた所に出ると、上から見えた小屋は「不動の力水」を売っているらしい売店小屋。閉まっているが。かなりのボロボロ。先へ進む。
11:10「一の鎖」、11:20「二の鎖」、11:45「三の鎖」からそれぞれ登るのには10分ほどだが、岩の質が異なり、また鎖の太さも違って結構面白い。
「一の鎖」は最初だから心身ともに元気に取り付いて難なく乗越える。「二の鎖」が足元も滑るし狭くて登り辛く、一番不安な岩場。一番急で岩に足場がないのは「三の鎖」だが、ここは鎖の繋ぎ目の輪っかが大きくて、そこに靴先が入る。見た目は厳しいが登るには一番安定していた。
「三の鎖」を終えて5歩ほど進んだら、もう弥山頂上の石鎚神社に出た。
5分ほど休んで、いよいよ天狗岳を目指す。
少し高いところに向かうのに、一度岩場を降りる。高いところに行きたいのに、低いところに行かされる。こういうのよくあるが、理不尽だと思う。因みにこのパターンで一番ひどかったのは、別山尾根から登った剣岳。
12:15天狗岳の頂上。西日本最高峰のテッペン。小さな祠があるだけ。
でも、少し先にもう一つピークがある。前回と同じ間違いは犯したくないのでそちらから降りてきた人に聞いたら、そっちのピークには標識も案内板もなく、間違いなく今いるここが頂上だ、とのことで安心。
ここ、西日本最高峰と言うと知らない人はスゴイと思うようだが、実は2000mもないし、岩場だってぶっとい鎖があるし、かなり楽な山。キツいところは皆無だった。
昔の修験道は大変だったろうが、今はハイキングレベルか。ただ鎖を登るなら、自分の体を支える程度の腕力が必要。
因みに「壱」は大阪を出てくるときに、山になんぞ行ったことのない連中に"西日本最高峰って判っているんですかぁっと!?""鎖から落ちて死んでしまいますよぉっ!"などと、かなり脅かされらしい。それで困った顔をしたら"自分で調べていないんですかぁっ!?"と怒られ、"じゃぁ行くのやめようかな・・・"と呟いたら"そんなんでやめるんですかぁっ!?"とさらに怒られたらしい。
写真を撮ってひとまず弥山まで戻る。実は高いところは苦手なので、地に足が付くところまで撤退。
12:30頂上神社の前の岩に腰掛けて昼飯休憩。買ってきたオニギリを2個食す。すっかり良い天気。
12:50下山開始。下りは鎖は回避する。バスの時間が迫っているからというのが理由だが、本当は高いところが怖いから。
13:30速めのペースで順調に降りて「試し鎖」の麓側分岐。
14:15分ロープウェイの駅まで戻ってきた。次の便は14:20。往復で買った切符を急いで出して乗り込む。
14時半過ぎにはバス停に戻ってきた。バスは15:17。早過ぎた。
川があるので周辺散策。橋を渡ろうとしたら犬に邪魔されて奥に行ったら水行場なぞがある。川の水がきれいで中々良いところ。
じきにバスが来て伊予西条に戻り、宿で荷物を返してもらって丸亀へ。
10年近く前のリベンジを果たして満足。
出来ればまた来て、テントを持って周遊コースを歩きたい。
03:40 キャピキャピグループがうるさくて目が覚めた。3時半起床らしい。
10.9℃。外はまだ暗い。
04:40 まだ薄暗い。11.8℃。ずぅ~っとうるさいキャピキャピ達に、ついに注意ぢした。
05:00 もう眠れず、仕方なく起床。テント内12.5℃。
シュラフはAir450を持ってきたが快適だった。ダウンは着ないで長Tにマイクロフリース。グラウンドシートがないせいか背中が少し痛い。
テントの内側は湿気でビショビショ。まずは湯を沸かしてテント内の温度を上げて湿気を追い出す。こんな時はダブルウォールのテントが羨ましい。湯が沸いたところで粉の緑茶で昨夜の残りのカレーピラフを喰う。朝飯。
テント内が少し温まったところで外に出て撤収作業。
見るとキャピキャピ達が黙って作業している。なんか顔が引きつって変な感じ。飯を作っていたようで、じきにテントに入って食い始めたようだが話し声がしない。そのうち出てきて出発の準備が整ったようでラジオ体操を始めたが殆ど聞こえないヒソヒソ声でやっている。変なの。葬式か。
明け方に注意したのは、テントから顔を出して"まだ寝てるんだから静かにして"と言っただけ。他のテントの連中も起きているこの時間は少しくらい賑やかでも構わないんだが、まったく声を出していない。アホか。
そのうちテントは張ったまま無言で行進して大日岳方面に歩いて行った。
06:30 撤収作業がほぼ終わったところで奥のテントの関西弁のオバサン二人のテントからラジオ体操が流れてきたので準備運動。こっちは一人だから声を出すこともないが。9.6℃。
06:45 室堂のターミナルに向けて出発。靴は仕舞ったのでサンダルで。これなら家まで楽チン。トロリーバスの始発は07:45。充分。
室堂までは石が敷かれていてサンダルで充分だが、結構急な登り。テントが濡れて荷物がさらに重くなっているからシンドイ。途中の道を補修していたが、よく見ると緩やかな坂でそんなに痛んでいない石の舗装を壊して階段にしている。これはやり過ぎじゃぁないかな。税金の無駄遣い。
07:35 室堂ターミナル到着。切符売り場に行くと雄山の頂上にいた生臭修験道たちがいた。こいつら早く帰り過ぎ。単なるハイキングじゃぁないのさ。修業にならんよ。
切符を買って改札に並んだら係のオバサンがリュックを見て"10キロ以上の荷物は荷物代がかかります。切符売り場で荷物券を買ってください"と。先に言え。腹立ちまぎれに測ってみたら19kg。気が萎えた。
トロリーバスは予定通り07:45に発車。
ロープウェイ、ケーブルカーと乗り継ぎ、黒部ダムを歩いて渡り、またトロリーバスに乗って09:21に扇沢に到着。
信濃大町行きのバスは09:55。乗り場前の切符売り場に行ったがまだ閉まっている。乗り場に荷物を置いて一番乗りを確保し、土産売り場を巡回。ウコンソーダとやら200円を買って飲んでみた。アルコールの入っていない甘いウコン割みたいなモンであったが、炭酸が空腹の胃に沁みて痛かった。
9時半過ぎに切符売り場のオバチャンが出勤。バスに乗ってスマホからあずさ16号の切符を確保。大町から松本で乗り換える。
バスは予定より少し早く、10時半少し前に信濃大町に着いた。券売機で予約した切符を買って、楽しみにしていた駅構内の立ち食い蕎麦屋に行ったところ、なんと10時から11時まで休憩。なんと。
仕方なく松本駅で着いたホームの立ち食いそばを喰った。中々美味しかったが、乗り換えに時間がなくてかなりの急ぎ。
リベンジを果たして立山に登って満足。でも前回の大雪縦走の記憶が真新しいからか、なんか物足らない。やはり山は長いほうがいいな。次はいつ行けるのか...。
今回、大走の途中から花があった。
立山へは富山発06:28の地鉄(富山地方鉄道)で山に向かう。もう1本早いのもあるが、05:44に出て室堂に着くのは08:20。これだと08:50着で、44分早く出ても着くのは30分違い。睡眠を確保したいこともあって2番目の便にする。
さて、朝。
5時過ぎに起きた。少し早いが、月曜の朝はいつも土日の疲れが残っていて体が中々覚めない。
荷物を片付けて朝飯をシッカリ喰って、部屋を出たのは6時過ぎ。最近は朝飯をまともに喰う癖がついてしまった。時間はかかるし体は育つし、困ったもんだ。
06:28に地鉄が動き出した。
快晴。とてもよい天気。ようやく立山に登れるか。最初はH15年に剱岳に登った時、その返す刀で立山にも、と思ったが剱を降りてきたところで足がボロボロ。這うようにして雷鳥沢を降りて室堂に辿り着いた。その後ももう1回あったと思うが、一昨年、室堂から「大走り」を登って「富士ノ折立」の手前で吹雪のために断念。それ以来。
地鉄からケーブルカーとバスを乗り継いで08:40に室堂に着いた。
素晴らしい天気。空気は涼しいが日差しが強い。
トイレに行って靴を締め、準備完了。荷物は17kg強。少し重い。
09:05スタート。
まずは浄土山を目指す。一ノ越から雄山ではなく一応は「立山三山」を歩きたい。
30分ほど歩いて室堂から右の方に散歩道を廻ったところで山側に入ると急に斜面がキツクなる。
10:15 稜線に出ると左に石垣がある。建物はないが近くに行って内側を覗いてみると日露戦争の軍人慰霊碑なんぞ。なんだこりゃ。
目の前の一ノ越の小屋から雄山の急壁がそそり立っている。キツそう。あんなの登るのイヤだ。
ルートは逆に進む。結局どれが浄土山の頂上なのか判らなかったが、まぁ良し。次へ。
10:35龍王分岐。目の前に龍王岳が聳えているが岩山。これ、登れるのか?
右奥に薬師岳、その左さらに奥に赤牛岳。もっと奥には槍穂高が綺麗に見える。槍ヶ岳は大雪の白雲小屋から見たトムラウシくらいの遠さに見えるが、トムラウシまでは11時間、槍までは4日くらいか。
すぐ右下、薬師岳の手前に五色ヶ原の小屋が見える。行ったことはないが五色ヶ原は良いところらしい。行ってみたい。似たような山中平原の雲ノ平も素晴らしかったが、これは山の影で見えない。残念。
天気は相変わらず素晴らしいが風が強い。午後は寒いかな。ここから一ノ越まで降りていく。
10:55一ノ越。
浄土山から法螺貝の音が聞こえたが、犯人はここにいた。坊主みたいな神職みたいな、おそらく修験道と思われる10人くらいの団体が雄山に登るようで、スタートの合図らしい法螺貝を吹いている。これ、雷鳥平でも聞いたことがあるがコイツらだったか。40歳くらいから70歳くらいまで。
上を見あげて連中を見送りながら昼飯。買ってきたオニギリを2個食べる。外人も含め平日にしては結構な混雑。
11:10スタート。
結構なガレの急斜面で荷物が重くてシンドイ。見るとガッシリした体の日焼けしたニイチャンが歩荷している。ビールのショート缶を2箱、その上に一回り大きな箱を載せている。何となく考えると25kgくらいだろうか。同じようなペースで登っているがニイチャンは途中で休憩をとるからすぐに追い越して、しばらくしたら見えなくなった。
途中で修験道の一派も追い越す。"山の行者"みたいな格好をしているから脚力も天狗レベルと思っていたが大したことない。
12:05 雄山の頂上神社に着いた。
すぐ先に岩山があって、それが雄山3,003mの頂上。でもテッペンはお社になっていて上がるのには500円でお札を買わなくてはならない。他にも月山とか、こういうメジャーな山の頂上を占拠して金を取るとは何事か。だから宗教法人から税金を取るべしと思ってしまう。
でも仕方なく500円払って上に上がる。お社に上がるとかなりの年寄りのそれっぽい神職がいる。何をしているのかと思いながら写真なぞを撮っていたら、人が5,6人集まったところで"お払いをするからしゃがめ"と。
ひとまず付き合ってしゃがんだら祝詞を唱え始めた。大麻(オオヌサ)というらしいが、いつもの棒にヒラヒラが付いたやつで頭の上も祓う。
正直、こんなのに付き合うのはゴメン。宗教や神様を否定する気はないが日頃から"我、神仏を尊んで神仏を恃まず"という心構えでいる積もり。ましては神様で商売するのには付き合う積もりはない。
そっと後ろに下がって(失礼ながら)お祓いの様子を写真に撮り、小屋に戻ってきた。お社に上がる鳥居で振り向いて、1人で神様に弐礼弐拍壱礼。
生臭修験道たちが神社に上がってきて、今度は到着の法螺を吹いている。〆は甲高くなって下手なホルンみたい。
リュックに戻ったらもう12:25になっている。急がないと。今日は剣沢を下りて真砂沢まで行きたいと思っていたがこれでは無理かな。前回の旭岳ロープウェイなども同様、登山口までバスなどで行くところは歩き始めが遅くなるから行動時間にかなり制限がある。仕方ないが。前夜に室堂まで入れればいいんだけどね。東京とか大阪から室堂に早朝に着くバスでもやらんかね。
真砂のキャンプ場まで辿り着けないときは順当なら剣沢小屋のテント場になるが、明後日は仕事で明日の帰りが遅くなるのは嫌だ。その場合は雷鳥平に降りることにする。
出発の準備をしていると一番若そうな修験道が二人連れらしい若い女と記念写真を撮っている。コイツラ、絶対に修業が足らない。
12:40 雄山神社をスタート。
暫くは岩場を伝い歩く感じ。途中、道から1mもない岩の陰に雷鳥がいた。岩の陰といってもこちらからはほぼ正面。空から見たら少しは隠れているのか。
まだ若い鳥で未熟なんだろうが、丸見えなのに隠れている積りのようで微動だにしない。でも目をパチパチしているからすぐ判る。
可愛いので写真だけ撮って、あとは気が付かなかった振りをして先へ進む。
13:00大汝休憩所。
ここは最近、宿泊を受けるようになったらしいが元々は単なる休憩所だったそうだ。道理で小さくて華奢な感じ。荷物を降ろして頂上に向かう。
13:05大汝山頂上3,015m。ここが立山の最高峰。でも「立山三山」には入っていない。「四天王」みたいなもんか。休憩小屋からはすぐの岩場。どこかの学生登山サークルみたいな連中が10人くらいで岩登りをしている。あんまり慣れてなさそうだから見ていて怖い。
13:20大汝休憩小屋を出発。
13:30富士ノ折立の横を通過。ここは本当の岩場。高所恐怖症なので当然回避。先の学生連中は荷物を置いて登っていった。
稜線は風が強く寒くなってきた。
14:00大走分岐。一昨年はここまで登ってきて、吹雪で断念した。
やはり今日は真砂沢まで行くのは無理、でもないかもしれないが、荷物も重いし、ヤダ。疲れたからノンビリしたい。早くテント張って朝もユックリ起きて。
という感じで気持ちがもう負けているので雷鳥平のテント場に降りることにした。2ヶ月歩かないとダメだね。荷物も17kgというのは、重い。足も痛い。
足は大問題。靴が中々合わない。日本の靴屋だと足幅が「3E」が普通、「4E」も結構ある。「2E」になるとあまり見かけなくなる。ところが。昨年暮れにランニングシューズを買ったときに判明したのは、足の幅が「D」。「E」も飛ばして、「E」。ランニングシューズではたまたまあったが、登山靴では「2E」も見つからない。今履いているのは幅狭の代表格のスカルパだが、スカルパも最近の靴は「3E」らしい。
14:10大走を下る。
この道、一応は道になっているが、ザラザラしていて歩きにくい。時々足元が滑るから荷物が堪える。
15:35雷鳥沢キャンプ場に到着。
テント場にはツアーらしい特大のテントが一つ、あとは個人用の小さなのが10張りくらいか。この時期は空いていて宜しい。
受付で500払ってチャックイン。真ん中辺の水場が近くて丸太の長椅子を使える場所を確保。トイレは少し遠いが、他の人の通り道からも外れているから静かだろう。
まずはテントを張って宿を確保。今回はデカイ方のゴアを持ってきた。ユックリしたいから。でもグラウンドシートを忘れてしまった。
これ、小さいゴアよりかなり嵩張るが、張って中に入るとそれ程は広く感じないなぁ。剱沢を降りないならひと月くらい前に海外通販で買ったワンポールテントを持ってくればよかった。まだ怖くて使っていない。次回の楽しみだ。
今回の雷鳥平はとても静か。涼しい。再来週くらいからは紅葉が始まって混んでくる。今週・来週が狙い目だ。花も紅葉もない季節は言え、花は後半少しあったし草紅葉が少し始まっている。穏やかに楽しむには最高の時期。湿気が多いのが玉に傷。
明日の帰りの時間などを確かめながらユックリと晩飯の準備を始める。丸太の椅子に座って近くから持ってきた角材をテーブルにしていい感じ。気温は16.5℃。
17時過ぎにα米のカレーピラフに湯を入れ、17時半からラーメンを作り始める。ピラフは半分喰って残りは朝飯。
18時。飯は喰い終わって片付けもほぼ終了。あとはテントの中に仕舞うだけ。
気温は14.9℃。ダウンのジャケットを羽織っているが寒くなって来た。そろそろ撤収。テントに入る。少し前にキャピキャピした女子大生みたいな6人グループが到着してすぐ前にテントを張られてしまった。一人だけ"先輩"と呼ばれているコはシッカリしてそうだが、あとは甲高い声でキャァキャァうるさい。水を汲みに行く時も登山靴でバタバタ走る。こういう連中を見ると遭難してしまえと思う。
19時。シュラフに入って眠いのだが、外がうるさいからラジオを点けてニュースを聞きながら時刻表を見ている。で、驚いたのだが、室堂から信濃大町までは7,030円もする。真砂沢に下りていれば黒部ダムから乗ればいいから2,830円。4,000円強のサボタージュとなっていたか。
気が付いたら20時過ぎ。ラジオを点けたまま眠っていた。外は静かになっている。ヤツら、寝るのは早いな。
22:30 いつものことだが2時間おきに目が覚める。テント内は13℃。非常に静か。
ファスナーを開けて外を見ると穏やかな空。小屋の明かりか月の明かりか、全体に薄い雲の掛かっている空がボヤ~っと明るい。よく見ると星も沢山出ている。綺麗だ。
01:45 ゴォ~っと風が鳴っている。11.4℃。
今回大雪で撮った花の写真。
白雲小屋でサクラさんにビッシリ指導されて名前や色形が頭に残っているものあったが、わざわざ教わったのに見逃したのも多い。見た気はするが花とは思わず写真を撮らなかったのもある。リシリなんとか、じゃなくてレブンサイコ(だっけ?)とか。
下山して4週間もかかって、やっとここまで整理できた。何しろ数が多い。こんな花だらけの山に行ったのは、記憶に残っている限り初めて。
特に知らないものを整理するって、とっても大変。同じ作業をもう一度やるのは、嫌だ。
元の写真はもっと沢山あって、似たようなのは削除したが、似ているけど違うようなのも、消してしまった。
あと、名前は基本的にネットで調べたが、出てこないのは図鑑で調べた。でもこの図鑑、尾瀬の花の図鑑だから“似て非なる“花も多いかもしれない。
写真自体もよく見るとピンボケばかり。
山で写真を撮ると後で見て楽しいが、ペースが1割くらい遅くなるのと、帰ってから整理するのが大変。それで整理しようとしてパソコンで開いたらピンボケばかりだと腹が立つ。でもカメラを上手く使えるように勉強する気にはならない。
いつか山に着いてカメラを忘れていたら、それは幸せかもしれない。
それにしてもスゴイ山だった。コースも花も。
3:30 鳥の声で眼が覚めた。テント内は7.7℃。かなり明るいが、もう少し寝る。
4:00 他のテントの音・声で眼が覚めた。こうなると仕方ない、起きる。
外に出ると良い天気。テントは結構湿っているがズブズブという程ではない。
まだ時間は早いので、まずはテントを干すことにする。中で湯を沸かして空気を暖めながら、スープを飲む。コンロの圧電素子が調子悪い。修理が必要か?
ふと時計を見ると、気圧が下がってきている。天気の良いうちに山から降りたい。気温は10.2℃。
5:50 撤収作業は、ほぼ終了。良い天気だが風が強い。作業の途中でとなりのテントからオジサンが出てきた。新潟の人で、7/7に山に入ってアチコチを廻っているそうだ。自宅は飯豊の梅花皮の登山口まで1時間半だと。羨ましい。昨日はトムラウシ温泉からドロドロの道を登ってきたそうで、今日はひとまず山頂に行くと上がっていた。
6:00 スタート。濡れたテントでリュックは重いが、景色は最高。背中にトムラウシを見上げて、右前には十勝岳、左前にはニペソツ山から石狩岳。みんな雲海から胸部を出している。
すぐに暑くなってきて、Tシャツ1枚になって岩場を降りる。
7:20 ゴロゴロの岩場を降りているときに"キュッ、キュッ"と声がする。見ると、ナキウサギ。テレビや写真では見たことがあったが、これは嬉しい。写真を撮ろうとしたら姿は消えていた。
7:40 雪渓の入口で休憩。前トム平で休むつもりだったが、ここまで来てしまった。カレーピラフの残りの1/3で朝飯。雪渓から人が次々に上がってくる。ここまでの途中、何人かに擦れ違ったが、皆さん"コマドリ沢はドロドロ"だと。中には"この先からトムラウシ温泉までドロドロ"という人も。確かに殆どの人は膝まで汚れていて、腿まで泥がついている人もいる。が、1人だけ、踝までしか汚れていなくて、話を聞くと"コマドリ沢の手前の雪渓を最後まで行かずに手前で取り付けば大したことないよ。"と。これは貴重な情報だ。8:00雪渓を降り始める。
8:08 アイゼンは使わずに雪渓終了。直前の取り付きなど、どこにもなかった。あの人はどこを歩いた?
9:05 コマドリ沢の新道を半分くらい降りたところの日陰で休憩。
ここまでの道は確かにかなり悪い。所々かなり急で、足元は泥。その泥も目が細かいのか、凄く滑りやすい。が、足元を良く選びながら進めば大丈夫。今のところ、靴の底周りはドロドロだが、スパッツは下半分しか汚れていない。踝あたりまで。でもこれじゃぁ雨でも降ったら大変だ。頭の先まで泥まみれになりそう。
水も飲んでユックリしてしまっている。バス、午後は16:15の1本しかないからこのペースだと時間を余す。12時過ぎには着きそう。この道は地図の参考タイムよりも大幅に時間がかかる、と色々な人がネットで言っていた。話が違うな。9:20スタート。
9:55 カムイ天上分岐。旧道の閉鎖看板を過ぎたところの小さな日陰で休憩。ひどい道だった。でも泥道はもう少し続くようだ。10:05スタート。あれっ、天上分岐の標識が出ている小広場。ベンチもある。ここで休むべきだった。
10:45 短縮登山道分岐。誰か車で帰る人が通らないだろうか、とあり得ない期待を少ししながら座って水を飲む。と思ったら蚊に刺された。ここ、大きな蚊が沢山いる。大きいが鈍い。5匹くらい潰したが3か所くらい刺されていた。
地図で見るとあと1.20hくらい。カムイ天上からここまでの道、地図には"急な泥道"と書いてある。が、その上の新道よりは遥かにマシ。やはり昔から使っている道だから石や丸太で階段を作ってあるところも多いし。
ドライカレーの最後の1/3を食べて、もっとユックリしたいが蚊がうるさいので11:00出発。
最後の下りの後半、泥はかなり乾いているがとても急。
12:00 少し緩くなったところで堪らずリュックを降ろして休憩。時間は沢山あると休みも多くなる。地図であと700mくらい。15分くらいか。靴の中で足がビリビリして痛い。膝もかなり苦しくなってきた。
今日はこれで水を1リットル飲んだ。12:07スタート。
12:10 林道に出た。
12:20 東大雪荘に着いた!ゴール。きつかった。
まずは風呂だ。残っている水をガボガボ飲んで風呂に入る。いやぁ~気持いい。
荷物を整理してから食堂に行き、ざる蕎麦を喰う。喰い始めると腹が減っていたことが判った。胃袋に蕎麦とお茶が染みていくのが判る。あんまり旨い蕎麦ではないが一応は蕎麦湯も付いてきて、温かく柔らかい飲み物が体に嬉しい。
ダラダラのんびりして、16:15のバスで新得駅へ。
新得には17:40に着いた。駅構内の立ち食い蕎麦屋が旨いそうで期待していたが残念ながら閉まっている。仕方なく駅前の『暖笑』という食堂に入って「ザルそば」を喰った。面白いのは「ざる」は630円なのに「かけ」は520円。ふぅ~ん。ここの蕎麦は結構美味しかった。
新千歳空港まで行って20:30のANAに乗ろうとしたが、台風のせいで羽田の滑走路が一時的に閉鎖されているとのこと。札幌に行こうかとも迷っているうちに結局は予定の便に乗って22時出発という一番中途半端なことになってしまった。
東京に着いたら地下鉄は終わっていて、山手線の最終で遠廻りして帰った。
家に着いたら25:20。ひとまず無事に帰れて良かった。
大きな荷物を片付けて腐りかけの衣類だけ洗濯し、風呂に入って軽く喰いながらビールを呑んで、やっと落ち着いてきて布団に入ったのは27時を過ぎていた。
なかなかタフだったが大満足の3日間であった。あ"ぁ~、疲れた。
うるさくて03:40起床。もう少し寝たくて2度寝にトライしたが、すぐに諦めた。
外に出ると晴れている。トムラウシまでスカッと見通せる。でも物凄く遠くに見えるのは変わらない。あんな所までは歩けないと弱気でいると札幌ネエサン、"この時間に出れば行けるっしょ!"と。それならそうか、と気を取り直す。いずれにせよ起きてしまったので仕方ない、寝床を片付けて早めに出ることにする。風は少し強いが非常に良い天気。
04:35 スタート。歩き始めてすぐ下りになるが、高根が原は緩やかな散歩のような道を進む。
天気は最高で、ヒバリや小鳥の声が聞こえろ。遠くにトムラウシの姿がドッシリと見えて素晴らしい道。少し歩いたところで暑くなってきて、半袖シャツ1枚になる。
06:00 暑い。コマクサが所々に生えている。見栄えのする花だと思う。
道はシッカリ付いているが、膝まで笹が張り出しているところを通って下半身ビショビショ。その後には首までの潅木が張り出していて全身ビショビショ。足元もドロドロの逃げ場のないところが何ヶ所かあり、ズブズブ。靴は踝まで泥だらけ。
06:10 流れがあった。綺麗な水が右手の方から流れ出していて、水量もある。ここでリュックを降ろして小休止。たわしを出して靴・スパッツ・ズボンを履いたまま、水に入って泥を洗い落とす。ついでに朝飯。JALのラウンジで貰ったおつまみの子袋。中身はあられ煎餅。アルミパックなのに湿気ているから良く見たら、1年半前に賞味期限が切れていた。問題はなし。分解が少し進んで消化に良い。06:15出発。かなり緩やかな下りで歩いていても気持ちよい。
06:50 忠別沼直前のピークで久々にトムラウシが見えた。かなり近くなった。
相変わらずの快晴。日差しが強い。
07:00 忠別沼に到着。休憩。
大きなオタマジャクシが泳いでいる。よく見るとサンショウウオも。尾瀬みたい。地図を見るとほぼ半分来た感じ。が、これからは徐々に登りになっていく。高根が原の散策は非常に気持ちがよかった。
07:20 スタート。ますは目の前の忠別岳へ。白雲の小屋からトムラウシの左手前に見えたのは、この山だった。
08:00 忠別岳。トムラウシがかなり近くなってきた。08:05スタート。
08:55 忠別避難小屋分岐。苫小牧から来たという単独行者と立ち話をしていたらかなり時間を喰ってしまった。ソイジョイを1本食べる。水は1.5リットルに押さえて背負ってきたが、もう400ccも飲んでしまった。もう少し我慢が必要か。09:15スタート。
09:50 五色岳。
09:55 開けているところで小休止。相変わらずの快晴。山の上の方に少しだけ雲が出てきた。10:00スタート。
10:50 化雲岳分岐。足がかなり痛いが、五色が原から眺めるトムラウシは素晴らしい。
11:05 ヒサゴ沼避難小屋分岐。
11:35 ヒサゴ沼避難小屋のトムラウシ側の分岐。足がとても痛くて、ここで靴を脱ぐ。真ん中の靴下を脱いで2枚になり、加えて足の甲に絆創膏を貼る。雨がパラパラ落ちてきた。ANAラウンジのおつまみ"ナッツ&あられ煎餅"を1袋食べる。12:00スタート。頑張れ!
13:10 前後の景色が良く見えるところで休憩。今朝から歩いてきたルートが良く見える。これから先はどんどん高度を上げていくのみ。頂上にはあと1.5hくらいで着くのかな。13:20出発。
13:45 大岩の急登。たまらずにリュックを降ろし、ANAスナックと水を摂る。この山、本当にタフでキツイ。ここまで来ても頂上まで辿りつけるか不安。歩くのにシンドイし、ガスでも出たら迷ってしまうだろう。天気が悪い時に人が死ぬのも当然、という山。
まだまだ先もキツそう。遭難したら困るな。やはりヒサゴ沼で止まるべきだったが。ここまで来てしまったことを少し後悔。白雲小屋で大丈夫と言われたが皆さんは他人ごとだったんだろうな、と人のせいにもしてみる。
14:00 北沼分岐手前の台地に出た。この辺りは緩やかだがガスが出てきた。景色なし。
14:20 北沼分岐。頂上まであと少し。ここに来てガスが抜けてきた。
14:55 トムラウシ頂上。やっと着いた。ここまで本当にきつかった。"もう頂上""あと少しで頂上"と何度思ったか。そう思うとその先にさらに高いところが出てくる。遠い山だった。
ガスで景色がない。晴れていると周囲の景色が素晴らしいそうだが何も見えないと単なる通過点か。
ポツポツと雨も降ってきた。天気は朝からずっと良かったが、流石にこの時間には崩れてきたか。写真だけ撮って一休みし、早々に撤退。15:00スタート。
15:35 南沼キャンプ場に到着。雨になってしまった。今日はここで泊まる。
テント場は3段くらいになっていて、真ん中の一番使い良さそうなところには大きなテントが3張り。団体か?
下の、トイレに近いところには小さなソロテントが1張り。水は下流だしトイレに行く人が煩いかもしれないが、朝は早く出たいのでこのフロアに宿を取ることにした。
テント場の少し上には大きな雪渓があって水はここからザバザバ流れてくる。水が豊富なのは有り難い。持って来た水は残り50ccくらい。これを一口で飲み干し、まずは水造り、と言いたい気持ちを抑えてテントを張る。
今回は荷物をかなり押さえた。水も行動用は1.5リットルにした。夏でも水は豊富だから通常はこれで問題ないのだろうが、11時間も歩くとギリギリ。後半はかなり我慢しながら歩いていた。生き物として喉の渇きは非常に辛い。やはり行動用は少なくとも2リットル持つべき。次回の反省。
16時過ぎに本日の宿が出来た。さぁ、水だ。あとはひたすら沸かして飲み水を作る。プライタスの4リットルに雪渓からの水を満タンに汲んで、それを少しずつ、800ccくらいずつ沸かしていく。沸いたらLAKENのアルミボトルに入れて冷ます。最初の1本は我慢できず、雪渓からの川にLAKENを突っ込んで冷まし、それをペットボトルに移して一気に飲んだ。次からはテントを出入りするのが面倒で、そのまま置いて冷まし、少し温度が下がったところで2.5リットルのプライタスに移していく。それをひたすら繰り返していた。
17:30 3リットルくらいの飲み水(2リットルのぬるい湯と、LAKENの中には1リットルの熱湯。)が出来た。これで明日の下山まで安心だ。
そろそろ晩飯の支度をしないと。
水を作っている途中でアルファ米のカレーピラフに湯を入れておいたので、そろそろ喰えるころ。あとはインスタントラーメンを作るだけ。
17:40 晩飯。食べ始めたが、ラーメンが熱い。冷めるまでしばし小休止。地図を出して眺める。
明日は地図の予定行程で5.20h。バスは16:15だから、どんなにトラブルがあるとしても6時に出れば楽勝だろう。おそらく風呂にも余裕で入れる。
新得には17:45に着いて南千歳行きの特急は18:15、新得の駅蕎麦を喰える。ここ、立ち食いにしては旨いらしい。
なんて事を考えているうちにラーメンが冷めたので、カレーピラフの1/3と一緒に喰って飯は終了。ピラフの残りは明日の朝飯。相変わらず簡単だ。喰うこと自体好きだから、こんな飯でも結構楽しい。
18:30 片付けも終わり、あとは寝るだけ。明日は晴れているといいな。出来ればテントが乾いていて欲しい。テントが重いのは嫌いだ。
24:30 いつの間にか眠ってしまったが2時間おきくらいに眼が覚める。よくは眠れているから問題なし。前夜と違って、静かで(精神的に)穏やかな夜。テントの中は10℃くらい。あまり冷えていない。手を出すと寒いが、シュラフの中はかなり暖かい。今回はISKA450にして正解。
どうでもいいことを色々と考える。
旭岳もトムラウシも、頂上だけは携帯が通じた。雑誌に書いてあったが、全国の山の殆どでは携帯はドコモが通じる。ソフトバンクは壊滅状態でauが中間の評価。が、大雪周辺だけはauが圧勝らしい。
今回は小さい方のテントで出来たが、これで真っ直ぐに寝ているとシュラフが壁に触って濡れる。寝床は斜めにとるべし。などなど。
外は穏やかだが時々ゴォ~ッと風がテントを揺らす。寒そうだがジッパーをあけて空を見てみる。月がかなり明るいのが邪魔だが、星が良く見える。判るのはカシオペアくらいだけど。これも違う?
室蘭に行く機会があり、帰りに“憧れ”大雪山縦走にチャレンジ。2年前の同じ週にツアー客など10人くらいが亡くなったコース。
全体行程は以下のとおり。
※数字は、かかった時間。1.45⇒1時間45分。
※括弧内は、いつも使っている5万分の1の地図の参考タイム。休憩時間は入っていない。
括弧の前は、実際にかかった時間。
7/18 旭岳RW姿見駅⇒1.45(2.50)⇒旭岳⇒1.05(1.00)⇒間宮岳⇒0.55(0.50)⇒北海岳⇒0.50(1.20)⇒白雲分岐⇒0.30(0.20)⇒白雲岳避難小屋
total 5.10(6.20)
7/19 白雲岳避難小屋⇒0.45(1.00)⇒高根ヶ原分岐⇒1.40(2.00)⇒忠別沼⇒0.40(0.50)⇒忠別岳⇒0.50(0.40)⇒忠別小屋分岐⇒0.35(1.00)⇒五色岳⇒1.00(1.15)⇒化雲分岐⇒0.15(?)⇒ヒサゴ沼分岐(北)⇒0.30(0.20)⇒ヒサゴ沼分岐(南)⇒1.00(0.30)⇒天沼⇒1.45(1.30)⇒北沼分岐⇒0.35(0.20)⇒トムラウシ頂上⇒0.35(0.15)⇒南沼キャンプ場
total 11.00(9.55)
7/20 南沼キャンプ場⇒1.15(1.30)⇒前トム平⇒0.55(0.35)⇒コマドリ沢分岐⇒0.30(0.25)⇒新道入口⇒1.15(0.40)⇒カムイ天上分岐⇒0.40(0.50)⇒温泉コース分岐⇒⇒トムラウシ温泉
total 6.20(5.20)
さて。
朝は5時に起きた。テレビを点けるとサッカーの女子ワールドカップ、なでしこジャパンの決勝戦後半をやっている。
昨夜は室蘭を夕方に出て、20時半くらいに旭川に着いた。旭川ラーメンを喰ってコンビニで水2リットル、朝飯にカレー味のカップ麺、昼飯のオニギリ3個を買い、送っておいた荷物を詰め直して22時頃、準備完了。心配していた天気予報はどんどん良い方に変わっている。コンディションは良くなる一方でプレッシャーは増していく。ドキドキしながら就寝。
サッカーを見ながらユックリ身支度をし、5:40には準備完了。タクシーを6:10に頼んであったが早く山を歩きたくて早々にチェックアウトして外に出る。
表をブラブラしているとタクシーは6時ちょうどに来た。乗り込むとテレビが点いている。1点取られている。やはりアメリカには勝てないのか。
旭岳ロープウェイの駅までは1時間くらい。テレビを見ながら車は走る。途中で曇りから雨に代わり、空模様の方が気になってくる。サッカーは1点とり返して延長。その前半で取られたが後半で取り返し、PK戦になった。すごいじゃぁないか。
19kmの直線道路を走っている時は霧雨。雨量は多目。嫌な感じ。PK戦、勝っちゃった。なでしこが世界一になっちゃった。すごい。
6:55、ロープウェイ乗り場に着いた。雨は上がって明るくなってきた。7時のロープウェイに乗って10分で姿見駅に到着。トイレに行って靴紐を締めて準備完了。
7:25 スタート。スタート時間が遅く、またどれくらいタフなコースか判らないので早いペースで脚を進める。が、姿見池の展望台で写真を撮って池ばかり眺めていたら、旭岳頂上への道と違う方へ行ってしまった。誰も来ないなと思いながら少し歩くと、ガスが吹き出ている地獄谷のようなところで行き止まり。慌てて姿見池まで戻って頂上へ向かう。ロスタイムは5分強だが、いきなりのヘマで精神的ダメージは30分相当くらいか。
道は段々と急なザレ場になる。ガスがかかっている中を歩く。時々ガスの間から空が見える。
9合目くらいから晴れ間も見えるようになってきた。
9:10 旭岳頂上に着いた。直前のザレの急登は歩き辛くきつかったが、頑張った。
ガスはかなり抜けてきて、黒岳方面の景色が出てきた。広い。大きな山だ。
気温は18℃。ノンビリしたいが、やっと始まったばかり。特に今日はスタートも遅く、先が見えないので急いで動かないとならない。写真だけ撮って靴の紐を締めなおし、早々に出発。9:25スタート。
旭岳からの下り、急なザレ場で歩きにくい。後半は大きな雪渓を降りる。
9:40 雪渓を出たところで一休み。靴紐を締め過ぎて足が痺れてきたので少しだけ緩める。9:45スタート。
10:20 間宮岳分岐。これもピークらしいが余りに緩やかで稜線の途中としか思えない。休んでいる人が沢山いるので通過する。少しして振り向くと、皆さんお鉢の北周りの道に行ってしまって北海岳方面は誰もいない。
お鉢を見渡しながら緩やかな稜線を歩く。風が涼しく気持ち良い。
10:30 松田岳手前の鞍部で休憩。足が痛くて靴紐をさらに緩める。靴下も2枚から3枚に。甲の真ん中辺が痛くて、或いは擦り傷になったかもしれない。オニギリを2個食べる。黒岳へ向かう稜線に人が何人も見える。雲が出てきた。10:50スタート。
11:15 北海岳。ここでお釜とはさよならだ。右に進路を変えると眼の前に白雲岳がドンと座っている。白雲岳までの道もユッタリしているようだ。
12:05 白雲岳分岐。白雲岳の麓をぐるりと回ってきた。
12:35 白雲岳避難小屋に着いた。疲れた。今日はここまで。テント場にはテントが5張り。小屋にはまだ誰もいない。小屋番に1000円払ってチェックイン。好きなところに寝ろ、でも混んできたら詰めてくれ、と。
2階に荷物を上げて寝床を確保する。靴を脱いで久々に足が楽になった。足が"自由万歳"と泣いて喜んでいる。
まずは水の確保。水場は先ほど歩いてきた途中、雪渓から流れ出ている川。4リットルのプライタスに満タンに水を汲んで戻り、小屋の前のベンチでひたすら湯を沸かす。
薄曇で穏やかな空。鳥のさえずり。間宮岳から白雲分岐まで、殆ど人はいなかった。白雲岳の麓でオジサンが二人、休んでいただけ。でも白雲分岐からはポツポツと人の姿を見かけるようになった。小屋にも後から6~7人続けて入ってきた。聞いていると銀泉台から上がってきた人が多いようだ。大雪高原からの板垣新道の雪渓の上を歩いている人も遠くに1人見える。こっちの方に向かっているようだ。
少し前に小屋から出ていた女の人も板垣新道の方に下りて行った。銀泉台も大雪高原も自家用車でなければ入れない筈。この小屋は地元の人が多いのか。観光客の多い道を避けているようで少し羨ましい。小屋番との会話を聞いていると常連客も多いみたい。
歩いて来る道は花がたくさん咲いていた。雪渓がたくさん残っていて水も豊富だし、山に来るには今が最高の季節かもしれない。
今日の行程、地図で見ると6.20hの予定だったが5.10hで来れた。でも落ちた体力が戻っていなくて、結構バテた。足の甲も痛い。
明日はヒサゴ沼で泊まるなら7.40hくらい。でもそれだと明後日が長くて大変だから、頑張って南沼まで行きたい。南沼まで行くなら明日の行程は9.20h。明日頑張るか明後日頑張るかの違いだが、いずれにせよ体力がかなり落ちているから不安だ。
昨年暮れの半月板損傷から、半年ほど歩かなかった。40過ぎくらいまでなら、半年歩かなくても2~3回ビシッと歩いたら体はすぐに戻った。だが今は戻らない。齢を重ねている。悲しい。
15:00 何もすることもなく、相変わらずダラダラと湯を沸かしている。それでももう3.5リットル溜まった。これで今日の晩から明日の行動分まで持つだろう。
この間に曇って、また晴れているが、流石に寒くなってきた。晩飯にはまだ早いからひとまず小屋の中に撤収する。
外の反対側のベンチで賑やかに飯を喰っていたネエさん二人組み、中に入ると寝床も近くだった。混んでくれば間に一人入るくらいの間隔を置いて、となり。登山ルートの話から雑談をしていたら、1人は札幌、もう1人は函館昭和から来ているそうだ。
荷物はデカく声もデカく、二人とも豪快な感じ。体力あるんだろうな。札幌のネエサンはよく喋りガハハとよく笑う不知火タイプ、函館昭和はドォ~ンと寝っ転がって本を読んでいて口数も多くないようで、こちらは雲竜タイプ、という感。
札幌ネエサン、草のことも詳しい。小屋にあった図鑑も持ってきて色々と教えてくれる。今の時期にこの辺りにあるのは、エゾノリュウキンカ、ミネズオウ、イワウメ、チングルマ、ジムカデ、エゾノハクサンイチゲ、キバナシャクナゲ、エゾイチゲ、エゾコザクラ、エゾオヤマノリンドウ、ホソバウルップソウ、キバナシオガマ、メアカキンバイ、クモマユキノシタ、ゴゼンタチバナ、ミツバオウレン、トカチフウロ、エゾヒメクワガタ、ウメバチソウ、ミヤマタネツケバナ、ショウジョウバカマ、など。
図鑑やカメラの写真を見せてくれると"こんな花あった気がする"とも思うが、余りに多くて知恵熱が出てきた。
講義の最後には国際宇宙ステーションを街から見る話になって、その見方も教えてくれた。色々と教えてもらって、結構面白い。山にはいろんな人がいるもんだ。
17:00 晩飯を外で食べようと表に出たら、大きな虹。
左下の方の雪渓から出ている虹が右奥の先の地面に突き刺さっている。絵に描いたような半円形の立派な虹。こんなの始めてみた。凄い。晴れているが霧雨の効果か。でも霧雨、飯を喰うのには不都合。スゴスゴ中に戻ってきて、寝床で飯の準備をする。因みにパワフルネエサン達、14時過ぎに外のベンチで豪華そうな飯を喰っていた。遅い昼飯だなと思っていたが、晩飯だったそうだ。随分と早すぎないか?夜中から歩き始める積もり?
17:40 晩飯はいつものようにアッサリ終わってしまい、あとは寝るだけ。まだまだ明るい。18:40頃、大宮から来ているという田舎風のオバサンがヨガ教室を始めた。こっちは体が硬くて出来ないので観察していたら、いつもの間にか2階の住人全員で体を反らせたり足を伸ばしたり開いたり。こんな所で・・・。異様な光景。皆さん一所懸命にやっているが可笑しくて可笑しくて、一人だけ傍観者として笑いながら写真なども撮っていたが、少し反省。
外を見ると雲の間からトムラウシが見える。カメラを持って外に出る。それにしても遠い。あんな所まで行けるのか。もう心も腰も砕けそう。
いつの間にかウトウトしていたが、20時頃か、向いのおじさんの鼾で目が覚めてしまった。ガァゴガァゴという鼾、それはひどいものだが、札幌ネエサンはそれを聞いて薄暗い中でケタケタ笑っている。
結局、鼾に加えてヨガオバサンが急にガタガタ何かを床に落としたり、一晩中うるさくてまともに眠れなかった。01:40までは覚えている。
5:08 起床。外の嵐は殆ど治まっている。でも若干は残っていて、濃いガスに時々強風。のんびり湯を沸かしながら撤収作業をする。
朝飯を食って片付けて、準備は終了。時々、強風・強雨があるも、段々穏やかになってきている。
6:35 出発。外は濃いガスに弱風、霧雨。
少し歩いたところで雪渓にあたった。ガスで先は良く見えないが、かなり大きそうだ。歩いても歩いても白い世界が延々と続いている。斜度も段々と急になりキツイ。途中で6爪アイゼンを履いたが、これなら10爪で良かった。
ひたすら雪渓の中を登る。先が見えないから行方もわからない。GPSで進路をこまめに修正しながら登っていく。
途中で小さな鳥が雪の上で地面の虫か何かを啄ばんでいる。これが歩く少し先を行くようで、まるで行方を案内してくれているみたい。結局、雪渓が終わるところまで少し前にいた。案内しくれた訳ではないのだろうが、無事に雪渓を抜けられたので心の中で礼を言う。
7:50 「駒峰ヒュッテ」到着。地図で見ると45分のところを1時間15分もかかってしまった。雨はずっと降り続いている。このペースはやばい。先も全く見えないし、天気が良くなる気配もない。先に進むのは危険と思い、空木岳を登ったら来た道を戻ることにする。あの「大地獄・小地獄」を通るのは勘弁だが、仕方ない。
頂上への最後の登りはザラザラの急な砂礫道でしんどい。途中でリュックを置いておく。ここからは空身で登る。ここで降ろすなら小屋においてくれば良かった。
8:10 頂上! 砂礫の中に岩が幾つか立っている。
濃いガスで景色は全くない。雨に加えて暴風。飛ばされそう。写真を撮って急いで撤収。
8:20 「駒峰ヒュッテ」に戻ってきた。これでもう降りよう。
帰る道は往きとは変える。避難小屋から上がってきた道ではなく、稜線を歩いて降りる。避難小屋は通らないが雪渓もない筈。水も半分捨てて1リットルだけ持つ。順調に進めば、5時間強で駐車場まで戻れるようだが、今回の遅いペースなら6時間か。8:35スタート。
この道は稜線歩きで比較的緩やか。雪もなくて快適、と思いきや、強風で何度も飛ばされそうになる。
9:25 避難小屋との分岐まで戻ってきた。小休止。最後のオニギリを喰う。9:35スタート。
「迷い尾根」の手前あたりで雨が止み、空が明るくなってきた。たまに日も差してくる。
少し進んだところで暑くなってレインウェアの上着を脱ぐ。高度が下がって気温はかなり上がってきた感じ。
「大地獄・小地獄」は往きよりは楽だ。このような岩や木の根でつけられた段差のあるような急斜面は体力面を別にしたら、普通は登りのほうが進みやすくて楽。が、ここは下りの方が歩きやすい。
11:45 「マセナギ」。悪路でバテたのでリュックを降ろして休憩。11:55スタート。
池山の手前、道が二手に分かれるところがある。登るときは"登山道"を通ったが、帰りは"遊歩道"を選択。距離は同じ。これ、あとで考えたら失敗。歩きやすいだろうと"遊歩道"を選んだが、確かに歩きやすく快適で、ペースを上げてしまった。それ故に足のダメージが増して、この後が本当に辛かった。
12:15 「池山避難小屋」近くの水場に着いた。ここは本当に嬉しい。500ccのペットボトルに冷たい水を満たしてゴクゴク飲む。タオルと顔も洗って気持ちよし。ついでにリュックから1リットルのボトルを出して水を詰め、これは土産にする。一休みして靴紐を締め直し、12:35スタート。
13:00 「鷹打ち場」。薄曇で時々日が差す。蒸していてとても暑い。ハイペースで来たせいで足がかなり辛い。ペースを落とそう。
13:20 林道終点。かなり暑い。
13:40 林道を横切るところの広い木陰で休憩。2回横切る、1回目。だからもう1回休める筈。とても暑い。それと靴紐をきつく締めたせいで足が痛くなってきた。痺れる感じ。
風が気持ちいい。水を飲むとまだ冷たくて体全体が喜ぶ感じ。13:55スタート。
14:35 駐車場に辿り着いた。2回目の林道交差は1回目のすぐで、休むほどではなかった。
駐車場の車にリュックを入れてエアコンをかける。
この駐車場、水場がある。靴を脱いでザブザブ洗う。顔や手も洗って、タオルで体も拭いた。水が冷たくて身持ち良い。
I climbed to Mt. Utsugi on Tuesday, June 28.
It is the second highest mountain following the Mt Kiso-koma, in the Kiso
mountain range in the center Japan Alps. And it also has the legend
involved with Kiso Yoshinaka, the military commander in the Heian Period.
Though it was a schedule of the three day traverse to Mt. Kiso-koma after
Mt. Utsugi in the first plan. But, sadly, I went down the mountain because
of rain storm at the summit.
There were a steep rock and a big snow gorge on the way while I was
climbing, and the weather was a painful bad. Though it was so tough climb
there even much worse, I was very pleased to be able to stand on the summit
of 2864m.
昨年暮れに左膝の半月板を痛め、しばらく大人しくしていたが5月末からトレーニングがてら山に行き始め、おそるおそる3回目の山。最初はコースが5時間半と短く荷物も軽く12kgくらいの「編笠山」、次は荷物は13kgと軽めだが日帰りでも(結果的に)11時間と長い「高妻山」。そして今回、空木岳から木曽駒ヶ岳への縦走。荷物は以前の重めの16kg、行程も7~8時間×2~3日間と、徐々に、しかしかなり急激に、負担を以前に戻している。
結果的には、以下のとおり。膝の故障とそれ故の休養による荷物の重さ、さらには天候不順により、"一般的タイム"よりかなりかかってしまった。
【初日】7:30バスセンター⇒9:00林道終点9:15⇒9:40鷹打ち場⇒10:25池山の水場10:40 ⇒11:30マセナギ⇒14:47避難小屋分岐⇒15:25空木平避難小屋 計、7:55
【2日目】空木平避難小屋6:35⇒7:50駒峰ヒュッテ ⇒8:10頂上⇒8:20駒峰ヒュッテ8:35⇒9:25避難小屋分岐9:35⇒11:45マセナギ11:55⇒12:15池山の水場12:35⇒13:00鷹打ち場⇒13:20林道終点⇒14:35バスセンター 計、8:00
昨日は17:30に石和を出た。
途中、辰野PAのコンビニで明日の朝飯用の「ソースカツ丼」と昼飯+αのオニギリ3個を仕入れ、黒井川PAでは今日の晩飯に「馬か丼」500円を仕入れた。「馬か丼」はPAのファストフードコーナーのメニューで、持ち帰りは出来ないとの事なので普通に頼んで味噌汁だけ飲み、丼はそのまま紙皿に移して持ってきた。
19:40 菅の台バスセンターの駐車場に到着。トイレの少し奥に車を停め、寝床の用意をしてから晩飯。缶ビールを1本とワインを2杯、呑んだ。
21時頃 ひとまず消灯。が、暑くて眠れず、何度も起きてはエンジンをかけて窓を開け、車内の風通しをしていた。少なくとも22時半頃までは、そうしていた記憶。
夕べは中々眠れなかったが、気が付いたら夜中の2時頃にラジオを付けたまま眠っていた。スイッチを切ってまた寝た。
本日。6:15起床。外に出ると雨が降ったみたいで地面が濡れている。どんよりした曇り。身支度をしていたらまた降ってきた。
朝飯に昨日のカツ丼を食ってから歯を磨き、7:30駐車場を出て山に向かう。今回のリュックはカリマーの50リットルで水2.5リットルを入れて16kgくらい。久々の重さ。
スキー場までの舗装路を登っていくと、山に入るハイキング道を発見。これを入っていくとゲレンデの横に出た。さらに登ってゆく。道は段々と急になってくる。雨がシトシト降っていてかなり蒸し暑い。汗がダラダラ流れる。
8:25 林道を横切った。平らなところで5分間の休憩
8:35 雨が止んで日が差してきた。風も出てきて涼しい。カナカナぜみが鳴いている。
8:50 「三本木地蔵」。遭難した人の慰霊碑が2基。二人とも40前のようだ。
9:00 ようやく林道終点。荷物が重い。これは堪える。ここまでの道はジメジメした雑木林の中で面白くもなんともない。辛いだけ。ここまでタクシーを使う人も多いようだが、それが正解だ。雨が時々バラバラ降ってくる。9:15スタート。
緩い登りが延々と続く。
9:40 「鷹打ち場」。進路と反対の100m奥に「野生動物観察棟」があるらしい。雨は降り続いているが木立の中でそれほどは濡れない。"池山山頂方面(急峻)"と"遊歩道経由空木岳"との分岐。当然ながら遊歩道経由を進む。
10:25 池山からの道との合流分岐。大きな桶に水がダバダバ流れている。これは凄い。顔を洗ってタオルも洗って水をガボガボ飲む。冷たくて旨い。かなり疲れてきているのでとても嬉しい。これを少し上がったところに「池山避難小屋」への分岐があった。小屋は見えないが、すぐ奥のようだ。10:40、水をもう一口飲んで、出発。
道は段々と急になる。「マセナギ」を過ぎてしばらく進むとさらに急になり、時々ハシゴも出てくる。これもまたキツイ。
12:05 平らなところで荷を降ろして休憩。オニギリを1個、食う。雨は止んでいるが曇っていて湿気が多い。高度が上がったからか天気のせいか、気温が下がってきている。風が吹くと寒い。12:20スタート。
急な岩場に鎖やハシゴの連続する厳しい道に入った。この辺りが「大地獄・小地獄」のようだ。どれが"大"でどれが"小"か判らないが、これは大変。身軽だったら問題ないのだろうが、重い荷を背負ってこんなところを歩くのは、正直、嫌。
この辺りの岩は花崗岩。滑らないが、脆くてポロポロ崩れる。
13:25 「迷い尾根」の途中に平らなところがあったので休憩。足がかなりへたっている。もう帰りたい。13:35スタート。
キツイ登りが続く。風は幾らか弱くなって寒いほどではなくなった。歩いている身には涼しくて子持ち良い。
14:47 「空木岳避難小屋」分岐。かなり足にキテいる。堪らず荷物を降ろして休憩。500ccペットボトルの水がなくなった。残りは2リットル。標識には小屋まで500mと書いてある。それならあと15分(のはず)。ガスが濃くて景色は全くない。14:55スタート。
まだまだ先はあるが本当にキツイ。左膝の半月板は今のところ大丈夫そうだが、左の股関節がモヤモヤして嫌な感じ。
山はガスに覆われている。風も強くなってきてゴーゴーと山が鳴っている。
15:25 「空木平避難小屋」に到着! 小屋の前には川がザーザー流れている。これは有り難い。雪解けで水量も多くなっているようだ。
小屋に入って荷を降ろし、まずは水の確保。4リットルのプライタスを出して水辺へ行き、一杯に水を汲む。ついでに顔も洗おうと思ったが、冷たすぎて洗えない。タオルだけ洗ったが、その手も凍りそう。
大量の水を持って小屋に戻った途端、土砂降りになってきた。ラッキー。
ここまで上がってくる途中、擦れ違ったのは単独行のオジサン2名と中年カップル、学生みたいな若い男の二人組の計4名。平日でこの天気、登る人はあまりいないと思う。小屋にも誰もおらず、今夜は貸しきりか。
ここ、空木平はカールで、昔は雷鳥もいたらしい。ガスで周りが全く見えないのが残念。
16:30 することがないので湯を沸かす。外は雨。寒い。今回のシュラフ、「エア280」を持ってきたが、これでは寒いかもしれない。一応ダウンの上下もあるので、これでどれだけ持つか。この時期のために「エア450」を買うべきか。
忘れないうちに、と思って小屋の使用料1000円を箱に入れる。ここで気付いたが、ラジオがない。忘れた。携帯も通じないし天気予報を聞けない。まぁ仕方ないか。
17時過ぎたので晩飯の支度をする。オニギリを1個とチタン・マグのインスタントラーメン。17:20に食べ始めたら17:35には終わってしまった。あとは寝るだけ。
今日は疲れた。明日は空木岳に登るが、その後は迷っている。当初計画は木曽駒までの縦走だが、昔の仲間が亡くなって通夜が明後日。行くなら明日は降りないと。木曽駒は空木よりは格段に行き易いからチャンスはまたあるし。いずれにせよ空木から木曽駒方面に向かって、宝剣岳の手前からロープウェイ駅にそのまま降りれば明日中には帰れる。歩きながら考えよう。雨は上がったようで、鶯が鳴いている。
17:50 消灯・就寝。ダウンの上下を着込んでシュラフに入った。あとは外が暗くなるのを待つだけ。
20:00 ふと眼が覚めた。いつの間にか眠っていた。外はまだ薄明るい。
21:30 土砂降りの音で眼が覚めた。物凄い音だ。ダウンを来て寝たら暑かった。シュラフを開ける。雨のせいか、あまり気温は下がっていないようだ。
外の雨音が凄まじくて、30分おきに眼が覚める。
23:30 また雨音で眼が覚めた。暑いからダウンのパンツを脱ぐ。少ししたら雨が止んだようなのでトイレ。でも小屋に戻ったら、また土砂降り。
28:00 まだ外は荒れている。暴風雨だ。気温は13度くらい。かなり暖かい。
あとは明日。
左膝の半月板損傷からの復帰(途中)第二弾、高妻山。
膝が中途半端な状態が続いているので、今回は少しキツメの山を選んだ。それでダメなら今シーズンは休養。トムラウシも立山も諦める。
と、言うか、実は山梨に行くついでの選択。北アルプスとか八ヶ岳の大きな山は東京からでも結構行き易い。東京から行き難くて山梨からなら行き易くて百名山でまだ登っていないのは 、高妻山と空木・木曽駒。でも後者は遠いだけで公共交通機関はあるし、別けて登れば大したことはない。山梨まで来たついでに登るなら、高妻山しかなかった。でも、これが実はキツかった。
5:40 起床。
昨日は17:50に山梨・石和を出てきた。信州自動車道の信濃町ICで降りて野尻湖畔のセブンイレブンで晩飯の弁当とワイン、明日の朝昼飯にオニギリを3個仕込み、ICの近くの道の駅「しなの」に着いたら20:30。僅かに雨。寝床を整えてワインを呑みながら車内で晩飯を喰い、寝たのは22時半くらいだったか。
高速はずっと雨だった。明日も日本列島は雨の地域が多いようだが、長野北部は晴れるらしい。
トイレに行ってから昨夜の残りのチャーハンで朝飯を済ませ、もう一度トイレに行って歯を磨き、6:15に道の駅を出発。
6:45 戸隠牧場の駐車場に着いた。隣接のキャンプ場のトイレを借りてから身支度。荷物は50lのカリマーの中身をかなり減らして13.5kg。水も抑えて1.5l。
7:20 いよいよ歩き始める。今回は長丁場。空は曇っているが直前まで大雨だったのか、かなり湿っぽい。
牧場の中を歩いて遠足気分。5分ほどすると牛止めの柵を越えて牧場から登山道へ。
しばらくは緩い登りが続くが段々と急になって樹木の中の薄暗いところを歩く。いつのまにか水の流れに沿って歩いていて、何度か渡渉を繰り返す。
高度が上がって少し明るくなってきた。岩も多くなってきて、水の流れる大岩を鎖や鉄梯子で登る。
この辺りは岩がもろいのか、足を載せるところが心もとない。さらには余程の雨だったのか、山全体が水を吸ってグズグズしている感じで、足場の岩がほとんどグラついている。
8:50 水が細くなって地面から突き出たパイプから流れ出ている所に付いた。地図では「一杯清水」となっているが地元のガイドの名前で看板がぶら下がっていて、本名は「氷清水」だそうだ。まずはリュックを降ろして手と顔を洗う。すごく冷たい!手で掬って3杯ほど飲んだが、手に水が溜まるのを待つ間に冷たくて凍りそうになる。
8:55 スタート。
9:15「一不動」の避難小屋に到着。ブロック積みのシンプルな小屋で年季は入っているが、中は小奇麗にしていて湿り気もあまり感じず、見た目よりは快適そう。中に入って小休止。三つ持ってきたオニギリを一個食べる。
9:25 スタート。
急登が続く。痩せ尾根になって道の横から切り落ちている所も多いが、この辺りは「斜面」と言うより「崖」。落ちたらそのまま"墜落"だ。
10:25「五地蔵山頂」。流れる汗にコバエが集まってきて鬱陶しい。ハエを払いながら靴の紐を締めなおす。コバエの群れにブヨが2匹混じっていたようで、2ヶ所刺されてしまった。これ、治るのに時間がかかるんだよな。
15:45 スタート。
ここは修験道の山らしいが、避難小屋が「一不動」でここが「五地蔵」。地図を見ると頂上手前の「十阿弥陀」まで、順番に「六弥勒」「七薬師」「八観音」「九勢至」と、修行場?が並ぶ。この下も気が付かなかったが、「二釈迦」「三文殊」があったようだ。
「六・・」「七・・」「八・・」と、その度に写真を撮るが道はかなりキツイ。さらに長い。避難小屋で帰っても、それなりの登山になったと思うが、その先がかなり深く長い。
11:40「九勢至」。長期休養明けから2回目の登山で筋力が戻っていないことも大きいが、道が辛くてペースがかなり遅い。キツくて登りの最後と思って一休み。2個目のオニギリを喰う。
11:50 スタート。
すごい急登。足場の岩もグラグラする。さらには雪渓。これはアイゼンを持ってくれば良かった。軽アイゼンでなくて前にも爪のあるやつ。
12:30雪渓の途中の少し平らになったところで荷物を降ろす。この先はさらに急になっているがアイゼンもなく非常に不安。ここで撤退するか思料する。が、ここまで登ってくるのは非常にきつかった。出来れば再度来ることは勘弁。そもそも東京からここまで来るのが遠い。ここで撤退したら次回はいつ来れるか。
強行・撤退を半々で考えたが、結論として、荷物をここにおいて行けるところまで行くことにする。GPSとカメラを持って、水は置いていくことにした。
身軽になって急な雪渓をクリアし、さらにしばらく登ると平らな狭い尾根に出た。少しガスっている。いよいよ頂上か、と喜んで進んだら、さらにかなり奥に高くなった場所がある。まだ先だった。
ガスの中に岩が立っていて、卒塔婆のようなものが立っているのが見えてきた。頂上の標識だ!と思って近付いたら、「十阿弥陀」。意地悪な山だ。こんなに気持ちを振り回されるのは剱岳以来か。
13:10 期待とガッカリを何度か繰り返しながら岩を乗り越え、やっと頂上に着いた。
ガスで景色は程ほど。遠くの山は見えない。が、気分は良い。かなり時間がかかった。帰りも考えてみると急がないと暗くなってしまうかも。写真を撮って一休みして、すぐに下ることにした。
13:15 頂上を出発。
13:40 リュックまで戻ってきた。雪渓の急な下りは怖いには怖いが、一度通って勝手が判るとかなり楽だ。
一休みして13:50スタート。
14:15 「九勢至」。空はすっかり明るくなり、時々強い日差しに照らされる。空気も地面も乾いてきて、往きよりは歩き易い。
14:50 頑張って降りてきたが足がきつく、日陰の平らな場所を通ったときに堪らず休憩。涼しくて気持ちがいい。最後のオニギリを喰って小休止。15:00スタート。
15:20 「五地蔵」。
16:15 「不動避難小屋」。荷物を降ろして休憩。足が辛い。膝も心配。膝はかなりヤバイ気がする。再発しないといいが。辛いのと膝が心配なのとで、今日はここで足を止めて小屋に泊まろうかと暫く思案。が、ここで泊まると明日も潰れてしまう。あと1時間半歩いて牧場まで降りれば今日中には家に帰れる。やはり頑張って歩くことにしよう。16:25スタート。
16:50 「氷清水」。最後の大休止。湧き出ている水で手と顔を洗いゴクゴクと呑む。とても冷たくて気持ちがいい。岩に腰掛けてしばしノンビリ。17:00スタート。
牧場が近くなってきて斜面も緩やかになり、ここだけ見れば森林浴をしながらの散策。が、足がガタガタ。よろけながら歩く。緩い斜面なのに足が止まらなくなりそうで踏ん張りながら降りてゆく。
牧場に入り、牛を眺めながらユックリ歩く。
18:30 牧場の駐車場に帰着。疲れた!
キャンプ場の水場で顔を洗って着替えて帰り支度。
19時に駐車場を出て帰路に向かう。腹が減ってきているが周辺の店はもう閉まっている。風呂も近くにないから、そのまま帰ることにした。
信濃町ICから高速に乗って、小布施PAに入る。夕べの晩飯などのゴミを捨て、自販機で天玉蕎麦の食券を買って食堂に入ったら「蛍の光」が流れてきた。20時で閉店。ギリギリだった。
天玉蕎麦はあまり旨くはなかったが、腹が一杯になったので家を目指す。
疲れすぎていて眠くもならず、23時に帰宅。行きの山梨経由を含めて往復で640km。
今のところ、膝に異変は感じられない。大丈夫だったか。安心したら満足感が出てきた。
久々のタフな山行で大満足。
【反省会】
結局、予定8時間半のところを11時間強かかった。なぜだろう。
まずは膝の怪我。これは仕方ない。
次に、膝の怪我のお陰で筋肉が落ちてしまっている。これは半分、仕方ないか。
あとは
トレーニングついででもあったので、必要以上に荷物を背負ったこと。今回は13.5キロだったが、次回は7キロで登れる。
で、最後は
急な山だったが、これが直前の大雨で緩んでいたこと、加えて残雪。
まぁ、筋肉が戻るまで仕方ないか。
昨年の暮れ、ハーフマラソンの大会で非常に頑張った。
11月の「府中多摩川マラソン」で一叩き。その後に仕事で行っていた神戸でもトレーニングで走って暮れに備えた。真っ暗いうちに元町の宿を出て、長田で明け方の鉄人28号を見て走って帰ってきた。その勢いで、クリスマス直前に北千住の「足立フレンドリーマラソン」に出走。
レースでも物凄く頑張った。頑張って走って持ちタイムを更新、自己レコード。気分良く正月を迎えられた。
が、そのあと、脚の張りが取れない。膝が重痛いのも治らない。これまで、レースの後はフクラハギも膝も痛くなったが、通常は6~7日くらいで全く気にならなくなっていた。それが今回は1ヶ月過ぎても治らない。
その後も膝を気にしながら高尾山に行ったりしていたが、3月になっても状況が変わらないので病院に行ってみた。MRIを撮ったら、なんと半月板損傷。半月の内側が切れていた。千切れていた訳ではないからマシらしいが、半月板は外側の傷は近くに血管が通っているから治るが、内側は近くに血管が通っていないので修復物質が運ばれず、ほぼ治らないそうだ。千切れていたら手術で削除するしかないが、その後はクッションがなくなって歳をとってから膝が痛くなるのを待つしかない。だから手術だけは避けようと思った。治らないにせよ、これ以上悪くなるのは避けて当面は大人しくしていて、中途半端なままなのは仕方ないから膝を落ち着かせるのみ。
それからはヒアルロン酸を膝に打ちながら、当初は膝を休ませ、落ち着いてきてからは無理しない程度に歩き回って筋肉を付け、そろそろ大丈夫かと思って、というより我慢が出来なくなってきて、石和に行った帰りに軽い山に行くことにした。幾つか候補を調べてみて、最終的に選択したのは網笠山。網笠山は八ヶ岳の中ではかなり軽い方。ルートも簡単で5時間半くらい。これにした。
日曜の夕方に石和を出て、19時くらいに小淵沢の道の駅に着いた。
コンビニで買ってきた弁当をワインで喰い、トイレに行って久々に車内で寝る。これだけでも嬉しくて、イライラストレスが少し解消。
朝は目覚ましはかけず、起きたら7時半くらい。トイレに行ってから湯を沸かしてカップ麺とオニギリで朝食。こんなのも久々で、とても嬉しい。
8時過ぎに出発。登山口の観音平に向かう。
15分ほどで着いて歩く準備。ノンビリと靴のひもを締め、天気が悪くなるようなので雨具を着ける。
荷物は抑えて10kg強か。いつもは日帰りでも持っていくテントなどは外した。
8:40登山口スタート。
関東の雑木林の中を段々と登っていく。あまり急ではなく、散歩の延長みたい。
9:30雲海、10:10押手川を通過。少しずつ急になっていく。
10:55初めて景色が広がった。遠くに立山が雪を被っている。手前左の大きく立派な山は常念か。
一瞬、雪がちらついた。
11:30頂上に到着。辛くはなく楽でもなく、脚慣らしには良い感じ。
写真を撮っていたら雪がチラチラ降って来た。濡れるのは覚悟の上とはいえ、荒れる前に降りたいので、すぐに出発する。
慾を出して少しでも歩こうと、反対側の青年小屋から廻って来るルートで帰ることにした。
が、少し下りたら道は雪に覆われている。北側で溶けないみたい。ゴロゴロ岩の急斜面の雪道で非常に歩きにくい。膝を庇いながら降りるが、時々足が雪に沈んだり滑ったり、かなり危ない。健常膝ならバタバタ降りてゆくが、自分の脚がかなりまどろっこしい。
視界が急に開けて正面の赤岳の下に青い屋根の青年小屋が見えた。
12:10青年小屋に着いた。水をガボガボ呑んで握り飯を二つ喰って10分の休憩。腹が落ち着いたところでさらに降りる。
13:24押手川、14:20登山口に帰着。
往復で5時間半。かなりユックリ歩いたから一般的な徒破時間となった。
久々にまともな山に入って、それだけでも大満足。嬉しい。
04 | 2024/05 | 06 |
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