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自分の身の丈は超えようとせず、身の丈までは常に精一杯。 自分が自分の行動記録的な日記として残しているブログ。 失礼恐縮&無礼勘弁。

自分の日記

   
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H25伊豆ヶ岳

5/23wed.

久し振りに歩きに行けることになった。

体がかなり重く、鈍っているから気が重いが、行かないともっとひどいことになる。

行き先はトレーニングのときにいつも行く、秩父の伊豆ヶ岳。

リュックはドイター「ガイド+35」。

荷は前後合わせて15kg。水は1.7リットル。

靴は軽い方にして、バーグハウス。靴下は一番厚い左右指定タイプのを1枚重ねで。

 

6時過ぎに起きた。

非常に良い天気で暑そう。

急いで身支度を済ませ、飯は喰わずにチビが目を覚ます前に家を出る。

 

最寄の駅には06:20くらいに着いた。06:54池袋発の準急飯能行きに余裕で乗れる。

コンビニでオニギリを2個仕入れて池袋に向かい、西武線の改札を入ってトイレ。

ホームで待っていると、着いた電車はこんな時間なのにほぼ満員。どこからお越しになったのかは判らんが、皆さんご苦労様です。

 

飯能で乗り換えて、吾野駅には08:15くらいに着いた。

トイレに行ってから座ってユックリと身支度をし、靴を締めて歩き出したのは08:35

快晴。少し風が出ている。

 

線路沿いからコンクリ会社の横を入り、神社の角を曲がるといよいよ山に入っていく。

ゆるゆると雑木林の中を登っていく。

気温はそれほど高くはないようだが、風がなくて汗がダラダラと流れる。

体が非常に重い。かなりの運動不足。

たまに吹く風がとても気持ちいい。

 

09:45子の権現。

相変わらずの良い天気。大わらじの横の木陰で休憩。あぁ、しんど。

オニギリを一つ食べる。水が旨い。

トイレにも行って長い休憩を済ませ、10:10スタート。

 

10:45天目指峠。

小休止。風が吹いて気持ちいい。11:00スタート。

 

斜面は段々と急になってくる。

雑木林の中のオニギリ山を幾つも越えていくような大きくはないが急な登り降りを繰り返す。奈良の奥駆道に似ている。

11:40高畑山。

 

12:25古御山。直前の急斜面の途中で、あまりに風が気持ちよく抜けていくので木の根元に置いたリュックに座って10分ほど休んでしまった。水も飲んだ。

今回は、まともに歩くのは非常に久し振り。体は重いし筋肉は鈍っているし、とてもキツい。水の消費量も休憩も非常に多い。少しずつ戻していかないと・・・。

今日は同じ向きに歩いているのは、最初に抜いた一人だけ。しかしすれ違う人はポツポツといる。平日にしては多いと思う。さらに、その殆どがトレイルランナー。

最初にすれ違った数人は体も締まっていて小走りに過ぎていった。

が、後半は格好は一人前だが、歩くのより遅いヤツもいる。

何だろう、と思っていたら山のてっぺんに紙が貼ってあった。今度の日曜にランの大会があるそうだ。

それで、と理解。

12:40スタート。体は元気だが、足だけ勝手にバテている感じ。

 

13:00伊豆ヶ岳。

H250523izugatake.jpg曇ってきて風も強く吹いている。涼しくて気持ちよいが長尻すると寒くなりそう。

相変わらず長い休憩と多目の水。写真を撮って13:05スタート。

 

男坂・女坂は相変わらず落石で通行禁止。ここいらの岩は脆いから当分ダメか。迂回路も毎回少しずつ変わっている。

坂の合流地点から右の方に緩やかに下っている道があるが、「危険!」と出ている。かつて通った西吾野へ行く道だと思うが、今回はパス。

少し先の、正丸への近道を降りることにする。

 

14:05正丸駅に到着。

休憩も含めて5時間半。物足らないが久々の今回は良しとしよう。

次回は20kgくらいにしないと。

天気がよかったのが有り難い。

 

正丸駅前に「駅前食堂」という食堂がある。土産物屋の半分が立ち食い蕎麦屋になっているようなモン。

「たぬきそば」400円、冷やしも同じ。午後は早めに終うようだが無休らしい。

吾野駅前の食堂は平日は開いていないし、蕎麦もここの方がまともそう。

そのうち食べてみよう。

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箱根山@戸山

久々の頂上制覇。

箱根山? そう、箱根山。
戸山?富山でなくて? そう、富山。
 
新宿戸山公園の箱根山に行ってきた。
標高44.6mで、山手線内では一番高いそうだ。
もとは尾張徳川の下屋敷の庭園として整備され、本物の箱根山に見立てて造られたのが、ここの箱根山。
学校が近かったので知ってはいたが、家とは反対側だったので行ったことがなかった。
そこにチビとトライ。
冬に大山に連れて行って逃げ帰って来たのでサミット・リベンジ。
 
チビの幼稚園が終わるのを待って、チビママから引き継いだ。
幼稚園は終了後に園内で遊べるんだが、いきなり池に嵌ってずぶ濡れ、大泣き。
でも服がぬれただけで、なんで泣くんだ?
預けておいた衣類を出してもらって着替えたら、また懲りずに池に向かう。
慎重に水面の石を一周して気が済んだようだ。これもリベンジか?
 
箱根山に早く行きたかったので急かしたら、リュックに乗せろ、と。
少しは歩いて欲しかったが仕方ない。
まだ大勢のチビやママたちがいる園内を、リュックにチビを乗せて横切る。周囲から見ると違和感があるかもしれないが周りは見ない。
園を出たところにパン屋が軽ワゴンで停まっている。しまった。パンを幾つかと紙パックのイチゴ牛乳を買う。
 
バス停まで歩いて10分ほどバスを待ち、乗って20分くらいで西早稲田。ここから少し歩く。
公園に入ったときにはチビはリュックの上で熟睡。
仕方ないのでベンチを見つけてリュックを下ろし、しばし休憩。
周りは散歩のお年寄りや練習中の高校生やらで、平日にしては人がいる。
30分ほどしてチビが起きた。
いきなり機嫌が悪い。“オヤマに行くぅ~!”と泣き叫んでいる。
寝ぼけてる。
しばらくなだめて落ち着いたところでイチゴ牛乳とパンを出したが、要らない、と。早く山に行きたいみたい。
そこから公園散歩を登山風の気持ちで望んだが、10分ほどで頂上に着いてしまった。
周りが大きな木で囲まれているので遠景は殆どないが、新宿の高層ビルが少し見える。
0513hakone-yama.JPGあとは下を見下ろして登頂した気分。
頂上に着いたらチビがパンだ、イチゴ牛乳だ、と騒ぎ出す。
最初から頂上で食う積もりだったようだ。3才にして登山家の心を持っている。
焼きそばパンとイチゴ牛乳を食べながら、チビは次のターゲットを発見。少し先にブランコが見える。
ブランコを見つけたチビは急いでパンを食べてすぐに下山開始。
ブランコは団地内の公園にあった。
しばらくブランコ、像の滑り台、砂場で遊んで、まだ未練たっぷりのようだが晩飯に向けて撤収。
 
たかが44.6m、されど44.6m。
初の頂上制覇。
次は1000m以上には行きたい。

雲取山の堂所まで(トレーニング)

昨年の6月だったか、常念岳に行った。それ以来まともに歩いていなくて足の筋肉が自分で判るくらい減っている。地下鉄の階段も長いと辛くなる。このまま死ねない。
行き先は雲取山だが、頂上に辿り着くよりも、今回はトレーニング。
とは言え、山に泊まって帰ることも想定して、テントには冬用外張り・アイゼン・オーバーパンツ・ロングスパッツ、など。シュラフはイスカのAir630の中にAir280をセットしてから巻いたから、かなり嵩張る。
あとはダウンのマイクロジャケット・ロンングパンツ・テントシューズなど。
水は2リットル+900㏄に湯を900㏄。
あっ、さらにフロントバッグの中に500cc。
で、最終的にリュック23㎏にフロントバッグ2㎏でトータル25㎏。重いな。

朝は5時過ぎに起きた。
06:23 最寄駅発。 
08:28 奥多摩駅に到着。
西鴨沢行きのバスは08:35発の予定。
因みにバス停は改札の目の前ではなく、道路の向かいの2番乗り場。
バス停に迷っていたら停まっていたバスは満杯になってしまい、増便の2本目に乗って鴨沢に着いたのは09:15。
トイレに行ってから靴の紐を締めて、スパッツも着けて09:35スタート。
 
キツイ。重い。汗がダラダラ。
あまりの運動不足。荷物が重すぎ。
 
11:50堂所。
歩くのが辛い余り、後から来る人たちに余裕があるフリをして抜いて行ってもらう。
そのうち、一番モタモタ歩いてきた女の子にまで追い抜かれてしまった。追い抜かれ際に雑談をしたら、出遅れてバイクで追いかけてくる彼氏を待ちながら歩いているそうだ。道理でモタモタ。
こっちはこの時点で、もう上までは行く気は失せていたので見送る。彼氏の小野田さんと会ったら青木さんは先に頂上に行ったよ、という伝言まで受けてしまった。
風が急に強く吹いてきた。かなり冷たい。脱いでリュックに縛っていた上着を二枚とも着る。
今シーズン、寒さを強く感じるようになった。急に歳をとって経年劣化した感じ。リュックも重い。背負っているときも、担ぎ上げるときも。さらに運動不足による弱体化。
この1年、本当に衰えた。山に殆ど行けなくて、運動不足。気持ちも段々と弱くなっていたから闘志不足。昨シーズンまでは寒さなど感じなくて、風邪をひいたとき以外はコートも着ていなかった。
人生、大事なのは「撤退」かな。

6bdfc580.jpeg12:15 撤退開始。
12:50 道の氷がなくなってきところで開けたところで休憩。マッタリして15分も休んだ。
山に行く時はいつも、事前は受験勉強のように直前の駆け込みだが、予習をする。その時には余裕を見るがかなり歩くことに前向きのスケジュールを組む。
でも大抵、頂上まで行ってしまうとすぐに帰りたくなり、特に帰りのペースはかなり早い。
でも今は、帰る気にはなっているが急ぐ気はしない。マッタリ。これも心の経年劣化か。
 
13:45 鴨沢のバス停に帰着。
次のバスは14:33。
時間はタップリあるので靴とスパッツ、ストックを束子で洗ってから缶コーヒーでマッタリ。
 
奥多摩駅15:26発のホリデー快速に乗った。
新宿まで直行で17:02着。土曜だからか空いていて1時間半、座っていける。
こんなのを嬉しいと思うようになってしまった。
やはり人生、早めの撤退が重要だ。
山に籠ろう。心身ともに、しっかりやり直さないと。
 

雪の安達太良山(敗退)

オフの福島に行くのは、おそらく最後。その帰りに雪の安達太良山へ。
リュックはドイターの32リットル。湯と水を900ccずつ。
上半身は半袖Tシャツに長T、その上にこの前買ったマウンテンハードウェアのフリースジャケットに大外はパタゴニアのオレンジのハードシェル。
下は下着に福島のイトーヨーカ堂で買ったロングタイツを履いていつもの冬用山ズボン。歩く前にmont-bellの横開きオーバーパンツを上から。
靴下は薄い安物でない方の五本指靴下の上にユニクロの厚いヤツの二枚重ね。靴はスカルパのミラージュ。
帽子は厚いモコモコフリースの丸いの。
手袋は重ねて使う奴だが、そのベースになるOutdoos Reserchのを単体で。
 
 
8時に福島からレンタカーで出発。
115号線を通って土湯を過ぎて、9時10分に安達太良スキー場の駐車場に着いた。
初めての道だったので心配したが閉鎖などの障害はないようなので入った。
ずっと雪道で圧雪された上に前夜の雪が積もっている。たまに信号の発進でタイヤが少し空回りしたが、ほとんど問題なかった。
 
駐車場に車を停めて、エンジンはかけたまま身支度。靴紐を締めて身支度を整えてからエンジンを止め、スキー場のベースの建物に行ってトイレ。
最後はアイゼンを履いて準備完了。
IMGP2399adatara_ent..JPG久しぶりの冬支度に少しもたついて、9時50に歩き始めた。
ゲレンデを左に見ながら山に入って行く。
スノーシューと何人か擦れ違う。
馬車道とやらを上がって行く道は所々で若干急な坂があるが、基本的には散策道か。夏は。
が、前半は踏まれた歩きやすい道だったが、途中からそれから分岐して細い山道に入ったら、狭いし深くなった雪には坪足の跡が単発に開いているだけ。それを辿るが時々膝まで入ってしまう。少し歩きにくい。
小さな急登を幾つか越えたら白っぽい視界ではあるが開けた緩斜面に出た。 
風が物凄い。吹き飛ばされそうだ。降っている雪は大したことないが、暴風のお陰で地吹雪状態。
サングラスのレンズが白くなって前が見えない。寒くて風が強いからジャケット類を首まで締めているが、衣類の中の湿気が喉口から上がってきてレンズの内側に付いたのが凍るのと、風で雪が巻き込まれてレンズの内側の霜にこびりつく。
何にも見えない。サングラスを外すと一瞬見えるが、さらにさっき以上に見えなくなる。
この状態だともう少しは進めるが、頂上には行けない。絶対。
止ぁ~めた。
11時、撤退開始。
17353d6c.jpeg11:40駐車場に帰着。
ここでマイナス8度。
結局、2時間の散歩で終わってしまった。
少し勿体なかったが、仕方ない。
 
反省点。
今回、あそこで撤退を回避するために必要だったのは、ゴーグル。
次回から冬に山に行く時に忘れてはいけないのは、ゴーグル、スノーシュー、アボロキャップ、爪先に唐辛子。 
加えて、スタートが遅すぎる。レンタカーを前の晩から借りた方がいい。
衣類に問題ないがジャケット内で結構汗をかいていた。前のジッパーを開けるなどしたが低気温と強風で限度がある。脇ジッパーを開けておくべきだった。

大山@東丹沢【姫の山debut!(^^)!、but途中敗退(^^;)】

うちのチビの“おやまデビュー”。
まずは行き易くて小さな所からで、神奈川の大山に行くことにした。
実は行ったことはなかったが、散歩程度のハイキングコース。
朝は6時過ぎに起きたが普通に飯を食ったり新聞を読んだりして、それからまた普通にオバアチャンを捕まえて遊び相手に無理矢理させていたチビが抵抗するのを着替えさせて、ようやく9時過ぎに家をでた。
チビを背負うリュック自体が10kg、フロントバッグ2kg、チビ本人はサンタから貰ったマムートの小さなリュックを背負わせて13.8kg。合計25.8kg。
 
新宿で小田急線に乗り換え。小田急側に入ったところのトイレでオムツ交換。
10時過ぎの急行で伊勢原には11時。途中、町田くらいから席が空いたので座って膝の上にチビを抱きあげたら“狭いから嫌だ。一人で座る。”という趣旨を主張する。仕方なく、パパは立ってチビだけ座らせたら、じきにチビは沈没。口を開けて熟睡。
大山ケーブル行きのバスは伊勢原駅北口の4番乗場から 11:22発。
これに乗って、「大山ケーブル駅」には11:47に着いた。
このバス停の名称が「大山ケーブル駅」というのだが、ケーブルの山麓駅の「大山ケーブル」駅までは「こま参道」という、仲見世のように店がパラパラ続く坂を上がって行く。独楽がこの辺りの名産なんだそうだ。それよりも、そんな離れているのにこの駅名、紛らわしい。“駅”がカッコの中に入るか、出るかだけ。かなり離れているクセに。

「こま参道」には十数段から三十段くらいの石段が30弱。チビには結構キツイと思うが、並ぶ店のオモチャや食い物や流れる水に一々反応しながら、かなりせわしなく、しかし移動ペースはかなりユックリと歩いて12:15、「大山ケーブル」駅に着いた。徒歩15分との案内がされているが、30分かかった。
因みに「大山ケーブル」駅、平成20年に改名して、それまでは「追分」駅だったそうだ。
ケーブルカーは12:20発。
ケーブルの出発のブザーがヒドイ音。恐竜が感電してるみたい。チビは大きな音が恐いようで、耳を押さえてパパの脇に潜り込んでいる。
山麓の中間駅「大山寺」駅(これは、元「不動前」駅)を経て、6分で終点の「阿夫利神社」駅(元、「下社」駅)に着いた。ここで降りて、少し歩いて上がると大きな神社がある。阿夫利神社の本社は大山の頂上にあるが、その下社。
IMGP1804shimo-sya.jpg12:30 下社の境内のベンチに陣取ってパンとハムを喰う。持ってきたお湯と買ってきた小さな牛乳でホットミルクを作ってチビに飲ませると、寒いのにご機嫌。






13:10 下社スタート。すぐにかなりキツイ石段が続く。手すりが付いているがボロボロで、さわるとぐらぐらする。見ると2メートル置き位に地面に刺さっている手すりの足が腐って離れている。手すりの意味なし。
IMGP1790crimbing.jpgチビは頑張って登ってゆく。
天辺の一つ手前の踊り場でチビは動かなくなり、“がんばんない”と敗北宣言。仕方なく、そこからはリュックに載せて登り始める。
高度があがると寒さもかなりキツクなっていく。時々チビに“寒いか?”声をかけるが“大丈夫”と。



14:20 十六丁目。ここは頂上が28丁目だそうで、歩く途中途中に標の石塔が立っている。その半ば過ぎだが、別ルートとの分岐になっていてかなり広い。ベンチもある。ここまで来て一休み。チビは“パン、パン”としか言わない。ダウンジャケットを上に着せて温かい牛乳を飲ませてパンを食べさせるが、ベンチに座らせようとすると泣いて“膝に座らせろ”と。膝に抱きあげると牛乳を飲みながら体が震えている。
これはダメだ。大人は歩いていれば体が温まる。途中休憩も簡単に済ませると足を止めるのは10分にも満たない。が、チビは牛乳1杯飲んでパンを1個喰うのに20分くらいはかかるから、その間に体が冷えてしまう。歩くのも疲れてきたからリュックに載せるが、そうすると体は温まらない。日も陰ってきたし、これ以上進むと低体温症にでもなり兼ねない。残念だが、ここで止める。
IMGP1802good-view.jpg見納めと思って遠くを見ると、海が見える。相模湾。江の島もよく見える。寒いから景色はいい。
温かい牛乳を飲んでチビは泣き治まって、笑顔も少し出るようになった。“寒い?”と聞くと、初めて“寒い”と。“もう帰ろうか”と聞くと“おやまにあがる”と言うが、何度か説得して下山を了解した。


14:45 チビをリュックに載せて下山開始。
歩きながら“寒いか?”と声をかけると“大丈夫”と。
すぐに返事がなくなり、スマホのスリープ画面を鏡にしてみると、寝てしまったようだ。もう大丈夫。
15:15にケーブル「阿夫利神社」駅に戻ってきた。次の便は15:20発。急いで駅まで坂を降りてケーブルカーに乗りこむ。チビは寝ているので、リュックを背負ったまま席に座る。が、発車のブザーでまたもや凄い音で、起きちゃった。

下りも6分で終点に着いた。
「こま参道」を急いで降りる。チビは背中に乗っているので寄り道したがる人もおらず、スタスタと足が進む。
バス停に着く直前、目の前で15:35のバスが行ってしまった。
次は15:55。ここはもうあまり寒くないので大丈夫。チビも機嫌良くなった。
16:20伊勢原駅に着いた。16:25の急行に乗る。
家に帰りついたのは18時過ぎ。途中で戻ってきて正解だった。

あとでチビに聞いたら、今回の山行は“楽しくなかった”と。理由は“寒かった”のと“暗いところが怖かった”と。
神社の山はどこも薄暗いが、それが怖かったみたい。
でも“明るくて温かい山なら行きたい”とのことで、一安心。
まぁ、こちらとしては運動不足は解消されぬままだが、今は仕方ないかな。
チビを連れていく合間に自分の山にも行けるよう、よく予定を立てないと。
チビの初めての山は途中敗退だったが、山に本当に久し振りに入れて、満足。

 

巻機山 1967m

新潟に車で行く用事が出来て、帰りにどこかの山に行くつもりで準備をして荷物を積み込んだ。
リュックは前後合わせて20kg、そのうち水は3l。
木曜に新潟に入り、月曜の晩には家に帰らないとならない。
用事が土曜に終われば日・月と1泊2日で越後駒、日曜までかかったら月曜の日帰りで巻機山、さらに時間が推すようなら苗場あたりかな、と地図は一通り持った。
結局、日曜日の夕方の早い時間に終わって、巻機山に登ることにした。
 
豊栄を出られたのは16時くらい。
こんな時は高速のサービスエリアで車内泊が基本なのだが、新潟も東京も30度を超える毎日、流石に暑くて止めた。もっと高い山に登るのならあり得たが。
で、出る前に、朝起きてから巻機山に登る時間に登山口に着ける宿の中から、一番安いところを予約した。
泊まったのは、石打の「田中屋」という旅館。
石打には思ったより早く着いて、宿の近くでコンビニに寄って晩飯を仕入れても18時過ぎくらい。
案内された部屋は6畳の角部屋。でも熱が籠っている。エアコンを付けて、ひとまず窓を開ける。少し室温が下がったところで窓を締めて、風呂に入る。
シャワーだけ浴びて部屋に戻っても、まだ暑い。仕方なくエアコンの風が吹き出すところにポジションを取って、缶ビールと缶ハイボールで弁当を喰う。
腹は一杯になったが少し飲み足らない、と思っていたが、じきに眠くなってきて20時過ぎに消灯。
 
05:50 起床。歯を磨いて荷物をまとめ、06:30に宿を出た。
流石に朝は涼しいや、と思ったが日向に出ると既にかなり暑い。天気が良いのはいいけど、焼けそう。
すぐ近くのコンビニに寄って、昼飯のオニギリを2個と、朝飯に「イタリアン」という新潟名物のファスト(ジャンク)フードを買った。これ、新潟では有名だが「みかづき」という店が造ったが、今では新潟のB級グルメの雄となっている。中華麺のアッサリしたソース焼きそばにミートソースがかかっているんだけど、ソースの中にはモヤシなども入っている。所詮ジャンクだが、名古屋の「あんかけスパゲティ」よりは遥かに旨いと思う。
「イタリアン」を喰って缶コーヒーを飲んで、06:50に石打を出発。
 
07:15 桜坂の駐車場に着いた。ここ、有料らしいが誰もいないから構わない。トイレはないが、すぐ手前の小さな駐車場にあるから問題ない。次回は泊まってもいいな。
トイレや靴の紐締めに手間取り、やっと準備終了。
07:55 桜坂を出発。快晴だが木陰は涼しい。
08:20 4合目。ずぅっと林の中の中斜面を登り続けている。陽は遮ってくれるが暑い。
 
ダラダラとひたすら登っていると急に前が開けた。景色が出た。
08:50 5合目。上にかぶさるように拡がっていた枝はなくなったが、イコール、更に暑くなった。
08:55 まだまだ登り続ける。汗がジャァジャァ流れるようだ。
IMGP9878makihata-6-goume.jpg09:35 6合目。木陰が出来ているのでリュックを降ろして小休止。
ここは風も通って涼しい。24.5℃。目の前に綺麗な山がノッシと聳える。巻機山と思いきや、地図を見ると割引岳のようだ。左手前に立つ巨大な岩山は天狗岩だ。
水を飲んでしばらくボウッとしていたら汗がひいて息も落ち着いてきた。
9:55 スタート。
 
10:30 7合目。周りは笹などの背の低い植物だけになって、隠れるところがなくなってしまった。晴れているのは悪いことではないが、暑い。かと言って曇るくらいなら有難いが、こんなところで雷なんぞが来ても困るし。
空は青く快晴。
 
11:15 8合目。少し手前から歩道が広くなり、少し緩くなっている。丸太で緩やかな階段のように土砂止めを組んで網を敷いてあって、北アルプスの折立から太郎平へあがる太郎坂の終盤のよう。あんまりにシンドいんで、またリュックを降ろす。運動不足でキツイ。加えて荷物は重いし物凄く暑いし、これはしんどい。
水を飲んで体を休めるが足らない。自分への言い訳で、買ってきたオニギリを喰って休憩時間を延ばす。オニギリはタレカツ味。流石、新潟。
さらに水を飲んだ。朝から既に700cc減ってしまった。少し曇ってきて風が心地よい。かなりのんびりしていたら眠くなってきた。と思ったら、また日差しが出てきてキツイ。仕方なく歩くことにする。
11:55 スタート。40分の休憩。山に来て、こんなに休んだことはなかった。いつも5分か10分、ユックリしてもせいぜい20分。老化。
 
12:12 9合目。ここは「ニセ巻機」だって。黒い雲が出てきた。
12:25 避難小屋を通過。中を覗いてみたら寝るだけだが小綺麗で快適そう。
IMGP9911to-the-summit.jpgIMGP9915oni-yamma.jpg12:30 この辺りはチョットした高原湿地帯になっていて、小さな池が幾つかある。トンボが何種類もいる。平地で良く見るシオカラトンボ、最近減ってきた赤とんぼ、東京では見られなくいなった鬼ヤンマに糸トンボ。鬼ヤンマはバサバサと大きな音を立てて飛び回っている。オスとメスが絡み合っては離れ、どのトンボも産卵をしているようだ。
最後の登りにかかる。中くらいの斜面だが、緩むところもなくて結構シンドイ。
 
ふと前が開けたと思ったら、12:50、頂上に到着。最後はいささか拍子抜け。
IMGP9933summit.jpg頂上は平らで、周りも緩やか。平らな広場の周りには笹が茂っていて、奥の山は背伸びするか廻り込まないと見えないくらい。振り返ると、小屋と池が綺麗に見える。
二つ目のオニギリを喰って靴の紐を締め直し、13:15、下山開始。風が出てきた。
 
7合目過ぎから林の中に入って木陰が出てきた。これは嬉しい。でも日向に出ると相変わらず物凄く暑い。夏の終わりの西日はキツイ。
 
14:30 6合目の少し手前の風の通る木陰でリュックを降ろして休憩。
今シーズンは運度不足、山不足。と思って歩く時は20kgを背負っているが、それが中々重くて重くて、最初はいいんだけど後半はとにかく辛い。このままテントを出して寝てしまいたいくらい。足元がヨロヨロする。
オスプレーのリュック、まだ体に馴染んでいない。リュックが馴染む前に、自分の体に合わせた調整が出来ていない。背長というんだと思うが、要はリュックの肩から腰までの長さを調整できるタイプなんだが、それが上手く出来ていない。一度、買った時より短くしたのだけど、登りながらヤハリ合っていないと感じて、具体的には上半身の半分が後ろに引っ張られる感じがして、途中で背長を伸ばしてみた。そしたら背中がリュックの背面に収まるようなハマり方になって、ひとまずは丁度いい感じになった。でも前半の合っていないのに頑張ったせいで、左肩の後ろに下りたあたりが打撲のように痛い。あたたっ。
 
14:45 スタート。
14:55 6合目。往きはここで休憩した。
 
15:20 5合目。重くて重くて、堪らずリュックを降ろして休憩。
15:35 スタート。
16:15 登山道の入口。
16:16 駐車場に帰着。
 
いやぁ、シンドかった。
運動不足にこの暑さ。レロレロ。
でも久々にビシッと歩けて、満足。75座目。
花なども少なかったし、避難小屋は快適そうだし、もう少し涼しいときにまた来たい。

IMGP9891hana01.jpgIMGP9894hana02.jpgIMGP9900hana03.jpg

伊豆ヶ岳

一日だけ時間ができたのでトレーニングがてら伊豆ヶ岳にい行くことにした。
池袋08:37の電車で飯能で乗り換え、正丸に着いたのは10:08。
電車の中で靴ひもを締めて準備をする。

正丸駅でトイレにだけ寄り、10:20スタート。
18キロ。靴はバーグハウスの軽登山靴に厚手の靴下を1枚。
半袖の上に汗取りも兼ねて長袖。
しばらく緩かな車道を歩くが途中、正丸峠への道から社のある分岐を左に入る。ここからは登りが急になる。胸突き八丁。
11:00あまりにキツいので荷物を降ろして長袖を脱ぐ。これは涼しい。水を一口。生き返る。
11:20スタート。
11:55伊豆ヶ岳頂上。自衛隊がミリ飯中。そのまま先に進む。
12:20古御岳。休憩。平らな頂上にはベンチがある。木陰になって涼しい。
遠くで雷。
12:40スタート。

13:40「中ノ沢ノ頭」から少し下った平らな木陰でリュックを降ろして休憩。
運動不足だ。かなら体が重くしんどい。
こうなると早く帰りたくなってきて「天目指峠」から西吾野に降りることにする。
13:55スタート。
15:20西吾野に到着。最後の長い車道、暑い最中にはシンドかった!

西吾野15:32に乗れて、17時過ぎには家に帰れた。
物足らないが、ようやく山に行けて満足としよう。

ちなみに、
いつも穿いているmont-bellの夏ズボン、腰の後ろのベルト部分の真ん中がちょうど縫い目で盛り上がっていて、リュックにあたって段々痛くなってくる。こりゃダメだ。 

八甲田山1,584m

久し振りに函館に行って、一日だけ昼間が空いて時間が出来たので八甲田山に行くことにした。
八甲田山は以前、函館に住んでいた10年くらい前に行こうとしたことがある。でもその時は山登りを始めたばかりで知識も経験も、もちろん装備もなく、行ったのも5月頃で山は雪だらけ。道に迷って頂上まで辿り着けなかった。そのリベンジ。
 
函館駅から朝イチの、と言っても07:40だが、特急「スーパー白鳥」で青森へ。
09:15に青森駅に着いて、レンタカーを借りて酸ヶ湯に向かう。
 
酸ケ湯には10:20に着いた。
ここに来るのは何度目か。
温泉の建物は正面にネットがかかっていて補修工事でもしている様子。
パラパラと雨が少しだけ振っている。
まずは登山道の入り口を確かめてから靴の紐を締め、サブザック用のブラックダイアモンドの小さなリュックに雨具などを押し込んで、準備完了。
10:40歩き始める。
 
前半は灌木の中を進んでゆく。この道は沢の近くを緩やかに上っていくようだが、前日の雨が残っていて足元ドロドロのところが多い。
上の方に行くとガラの沢に沿った道を登ってゆく。沢には水が結構強く流れている。
 
11:45仙人岱
IMGP9202sekkei.jpg池の手前の穴から水が湧き出している。「八甲田清水(辰五郎清水)」と書いてある。
さらに歩くと、仙人岱避難小屋の屋根が見え、すぐに高田大岳への分岐を過ぎる。
時々、小さな雪渓の上を歩く。流石に青森まで来ると雪がまだ残っている。
 




IMGP9220ike.jpg12:15鏡沼。
この沼は噴火口の跡だそうで、ガスで覆われて神秘的に見える。自然感豊かな池。モリアオガエル(らしいの)が大勢で鳴いている。水も随分と綺麗だ。
 



12:20八甲田大岳の頂上に到着。
IMGP9231summit.jpg頂上は平らでかなり広い。ガスで景色がないのが残念。
帰りの函館までの電車も本数が少ないので早めに降りる。写真だけ撮って下山道を進み、少し行ったところで小休止。買ってきたオニギリを喰って水を呑み、さらに歩く。
下りにも雪渓が残っている。
 


IMGP9261kenashi-tai.jpg上毛無岱から下毛無岱への途中、長めの急な木製階段を下りた。そこからは下毛無岱が広く見下ろせてなかなかの光景。
 
13:55酸ケ湯に帰着。
酸ケ湯の前で大岩から水が流れ出している。「辰五郎清水」という湧水だそうだ。
ここで顔を洗って口もゆすぐ。
 
風呂には入らず青森に戻る。
レンタカーを返してから青森発15:51の特急「スーパー白鳥」に乗れて、18時前には函館に戻った。
 
この時期の八甲田は花が多かった。
雪渓も残っていて良い散歩になった。
消費エネルギー的には物足らなかったが、これで74峰目。満足。
IMGP9275hana14.jpgIMGP9274hana13.jpgIMGP9271hana12.jpgIMGP9266hana11.jpgIMGP9258hana10.jpgIMGP9245hana09.jpgIMGP9225hana08.jpgIMGP9217hana07.jpgIMGP9210hana06.jpgIMGP9206hana05.jpgIMGP9204hana04.jpgIMGP9177hana03.jpgIMGP9171hana02.jpgIMGP9153hana01.jpg

常念岳2,857m【5/13-14】

5/13(日)
5時に起きて朝飯をしっかり喰い、6時に車で家を出る。
荷物はオスプレーのイーサー70に水を3.5リットル積んで19kg、フロントバッグが2kgの合計21kg。
テントの冬用の外張りやアイゼン・ピッケルも入れたから重い。
頂上での日の入は18:58、日の出は04:15の見込み。
 
豊科ICで降りるのだが、その直前の梓川PAに寄った。
大きなPAだがあんまり混まなそう。コンビニもあって使える。またいつかの山の前夜泊のために下見。
08:30 豊科ICを出た。途中、ローソンやサンクスもあったが、一番最後に見つけたセブンイレブンでオニギリを2個、確保。
 
09:30 「一ノ沢」に着いた。
登山口にはトイレなどがあるが車は停められない。広くなっているのはタクシーの車回し。駐車場はかなり手前になる。その間の路肩が広くなっているところに車を停めた。
リュックを降ろして靴紐を締め、準備をして09:55スタート。
登山口までの舗装路を10分弱ほど歩く途中で猿の集団。茂みに逃げて行ったが1頭だけ斜面を少し上がったところで何か食べ続けている。
本州にはヒグマはいないから、山で遇うモノに怖いものは殆どいない。でもこんな車の通るところなら問題ないが、山の中で猿の群れに遇うと、これは少し怖い。
天気は非常に良い。先を見上げると常念岳の頂上かと思われるピークが頭を出している。
登山口で登山届を出し、10:10いよいよ山道に入る。
 
秩父でもありそうな雑木林の緩やかな斜面を上がって行く。時々足元が悪くなる。
荷物が重い。
10:20 「山の神」。
10:30 「古池」。
11:10 「大滝」。
灌木の中の緩い山道をダラダラと登って行く。

05131212-ichi-no-sawa-debris.jpg12:10 デブリと言うのか、雪崩などで溜まった大量の雪が拡がっているところに出た。これが一ノ沢なのかな。
先を見上げると稜線が見える。雪が尾根まで駆け上がっている。そちらの方に行きかけたが地図を見ると間違いみたい。少し戻って赤旗を見つけて先に進む。
 
ダテカンバを林の中、足元はずっと雪。
下はシャーベット状態で足が重いがトレースがシッカリ付いていて迷うことはない。
赤旗が所々に立っているが、時々間が空いているからトレースがなかったら結構面倒だったかもしれない。やはり冬山には安易に入るべからず、と改めて思う次第。
12:45 休憩。快晴。
ひたすら、雪の上を歩いてきて、先もまだまだ続くようだ。
素晴らしい天気。焼けちゃうかも。やばい。
買ってきたオニギリを2個とも食べてしまった。
アイゼンを付ける。荷物がもう少し軽ければツボ足で行けると思うが、21kgは中々辛い。下が雪でなくてもシンドイ重さ。この少し先から急斜面になる筈。あぁ、重い。
13:15 スタート。相変わらずの好天だが足は重い。
 
両面から壁の迫るボコボコの雪の斜面を上がって行くが、段々と急になってゆく。
13:40 夏道の橋をすぐ頭の上に見上げる。
長いところを登って左に折れると先の方に稜線が見えた。あれを上がった向こうに常念小屋がある筈。
登れば登るほど斜面は急になる。
かなりの急斜面になって、これはこれでトレースが有難いのだが、その踏み跡が主に下りの人の足跡のようで、登る側からすると踏み幅が結構広い。これがまた辛い。もう少し小きざみに上がって行きたいのだが、その間にはアイゼンがかからない。滑って落ちそう。怖い。
仕方ないので春の岩手山の7合目あたりよりも急で長い雪斜面を、10歩登ってはストックに体重をかけて休み、20歩登っては足元に少しだけ平らな場所を作ってフクラハギを休め、少しずつ登る。
21kgでこの斜面、本当にシンドイ。毎回のことだが、後悔。
山に来ると殆どいつも、前半登りでは後悔する。なんでこんなところに来たんだろう、と。でもテッペンに上がると降りたくなくなっていて、降りる時には会社勤めの身を恨む。降りたくない。
今回も今のところ、同様。
これも毎度のことだが、準備をするときにも“どうせ登りながら後悔するんだろう”と考えながらリュックに多目に荷物を押し込む。山に登る人は基本的に自虐的マゾなのか。
 
15:20 どうにか稜線に上がると、すぐ目の前に常念小屋。ようやく到着。
最後の最後は急過ぎて直登出来ず、ジグザグのトレースを追った。
05131508johnen-nokkoshi.jpg目の前にまだまだ雪の残る槍穂高。絶景。大キレットが凄い。両側から深く落ちている。体力気力のあるうちに行きたいが、あれは怖いな。風はあまりなく、雲もない。高層にうろこ雲が流れている。
 
雪のトンネルを潜って小屋に入る。
天泊の積りで来たが、気温が結構低いので少し弱気になって最低気温などを聞くと、今朝がたは水が凍っていたよ、とのこと。何度くらいだったのか。不安。でも小屋は素泊まりでも6500円、2食だと9500円。テントがあるのにこれはアホらしい。気を確かに持ち直して天泊の申し込みをする。600円。
 
05131626hotaka.jpg05131626yari.jpg05131659yari-from-inside-tent.jpg16:30 ようやくテントを立てて荷物を放り込んだ。中の片づけはこれからだけど外目には片付いたから一休み。冬用の外張りは今年の冬に買ったが使うのは今回が初めて。デビュー戦にしてはなかなかの好条件ではないか。
小屋に泊まるのは今のところ1名だけのようだったが、テントは4張り。GWは非常に混んでいたそうだが、明けるとこんなもんらしい。
登って来る時にすれ違ったのも、ソロが3,4人、カップルが4,5組。土日行でもこの程度。天気次第だがGW明けは良い時期かもしれない。

05131500back-country-skiers.jpgそういえば稜線に出ようとしていた頃に常念の方から“オ゙ォーイ、オ゙ォーイ”という怒鳴り声が聞こえた。それが本当の怒鳴り声で何度もするもんだからよく見てみると、小屋から常念に向かって斜面を少し上がったあたり、でも頂上を目指すには少し外れていて一ノ沢への急斜面側を2人の人影が歩いている。怒鳴っている方は赤いジャンパーのオッサンで、その少し上のハイマツの中を青いジャンパーの女の人がオッサンの方に行こうとジタバタしている。オッサン、“なんで付いてこないんだ、オ゙ォーイ!”と怒鳴っているから最初は奥さんが勝手に歩いてハイマツに入り込んで怒られているのかと思った。でも少し見ていると(足を休ませられる良い理由になった。)、雪斜面の上部にいるオッサンのところに奥さんが合流して、今度は奥さんが“なんでそんなに怒鳴るのよぉっ!”と逆襲している。言い合いをしながら何か作業をしているようだったが、見る間にスキーで降り始めた。先に赤いオッサンが降りて行くがあんまり上手くはない。チョット降りると急に曲がって止まっている。ところが、そのあとを青いジャンパーが滑りだしたら、こっちは上手い。シュプールも直線的で綺麗。奥さんの方が遥かに上手かったようだ。と思って先ほど彼らがいたあたりを見ると、奥さんが最初にいたところはオッサンより上の方。その先にはさらに高いところから雪が続いている。奥さんはここから滑ろうとしていたのか。でも幅が狭いからオッサンには結構辛そう。それで怒っていたのか。そりゃぁ逆襲されるだろう。納得。
 
外は太陽が下がって来ているが、まだまだ素晴らしい天気。雲は高層だけで3000mあたりには全くない。槍も穂高も遮るものはなく、目の前に巨大な壁のように雄大に聳えている。
17時近くなって風が少し出てきたのでテントに入って中を片付ける。
 
片付けは30分ほどで終わり、晩飯の支度にそのまま突入。
湯を沸かしてアルファ米に入れたのが17:30。あと20分で晩飯だ。
と思ったら、携帯が鳴った。見ると会社の“機関車ヤマト”から。内容よりも、こんな所まで電話がかかってきて繋がることに驚き。ここ、2,466m。周囲は山で人家などは一切見えない。

17:50 出来た!
05131754dinner-including-next-breakfast.jpg今宵の飯は「天ぷら蕎麦の野菜増し、輪切り唐辛子入り」と「ピリ辛ソーセージ入りビーフカレー」。
因みにカレー、晩飯の分は半分だけ。残りは明日の朝飯用。
いやぁ、豪華だ。でも喰ってみたら結構辛くて、どれが辛いのかは分からないが難儀した。おそらく、全部が辛くなっちゃったみたい。
18:20 腹も一杯になって片付けも終了。あとは寝るだけ。今日は随分と時間がかかった。
 
05131827yarihotaka-at-nightfall.jpg18:50 やることもないので、シュラフニ入る。飯の直後につきテント内は8.5℃。でも入口に隙間を開けているからドンドン冷えていく。一応、ダウンジャケットを羽織って寝る。
シュラフはISKAのAir630。下は登山ズボンダウンのまま、上は半袖Tシャツ+ヒートテック長袖シャツ、加えてダウンのマイクロジャケットにダウンのテントブーツを履いて就寝。19:20のテント内は7.0℃。
 
23:30 このような場所にしては穏やかな天気だが、時々強い風でテントがあおられる。
山の上の方はゴーゴーと鳴っている。3.9度。シュラフの中は温かい。暑くて時々腕を出す。
寒さは大丈夫だが、風が出てきてペグが不安。大きな石に4隅のロープをそれぞれ繋いだが、石をもっと重ねるべきだったか。
 
5/14(月)
02:50 0.9度。
04:00 1.5度。明るくなってきた。でも起きるにはまだ寒いな。
04:30 2.5度。周囲も起き始めたようだ。明るくなってきたし、まだ少し寒いが起きることにする。
鳥のさえずりが聞こえる。
 
04:40 トイレに行こうと外に出たら、ちょうど日が昇るところ。
05140447sunrise-at-johnenn-nokkoshi.jpg05140451sunset-pink-dyed-yarihotaka.jpg槍穂高の上部も段々と薄赤く染まっていく。
足元は凍っている。やはり外は零下だったようだ。頂上を目指すときには緩んでいるといいが。
 
04:50 テント内を一通り片づけて昨夜の残りのカレーを食う。冷たくなっているが、ポットの湯で流し込めば問題ない。
山頂へ向かう準備をする。リュックの中の大物は出して、衣類と水だけ持つ。これならサブザックを持ってくれば良かった。
準備ができたところでトイレに行く。大きいのがしたくなった。少ししか出なかったが、山に入ると普段は一切出ないのに珍しい。昨日の昼にオニギリ2個は多かったか。
最近は朝飯も余計だ。食うとその分出発が遅くなる。いつもは晩飯の残りを持って歩きだして途中の休憩で立ったまま喰うのに、近頃は段々と極楽登山を目指すようになってしまったか。心の老化だ。
 
05:50 スタート。
目の前の斜面をゆるゆると登りだす。少し前に昨夜のテント場にいた小柄な少し若い人が上がって行った。
05140601fighting-paused-thunderbird.jpgすぐに傾斜がきつくなって岩場を蛇行して上がる。
雷鳥の番い。冬毛から夏毛に生え変わり始めている。このくらいの色合いが綺麗でよいな。
 
すぐ右に槍穂高の絶景をチラチラ見ながら、ひたすら登る。同宿者とほぼ連なって歩いている。
振り返って見下ろすと、テントは米粒より小さくなっている。
06:55 最後の雪渓の入り口でアイゼンを付ける。
07:05 最後の登り、スタート。
 
07:15 山頂に着いた。これは絶景。素晴らしい。
05140732summit-of-johnen.jpg05140717yarihotaka-from-johnen-summit.jpg05140717washiba-suisyoh.jpeg0514tateyama-tsurugi.jpeg目の前に槍穂高が堂々と広がる。
穂高の左少し先には乗鞍、さらに左奥には御嶽山。
右に目をやると鷲羽と水晶、その右奥には立山。立山の左奥は剱岳だ。
これは凄い。端から端まで歩くとどれくらいかかるのだろうか。やってみたくなるくらい素晴らしい光景。
同宿者ともようやくゆっくり話をする。今は岡山にいるが、名古屋出身の38歳だそうだ。
今回は岡山から穂高駅まで車で来たんだと。帰りは一ノ沢からタクシーで穂高駅まで行く、とのこと。勿体ないから乗せて行くと提案、了解。
 
しばらく絶景を堪能。こんなチャンスはどれだけあるか。雲が殆どない。
07:40 山頂からの光景に未練はあるが、下山開始。
この斜面、ゴロゴロの浮石が多く、注意を要する。ところどころ雪も残っているが、斜度は結構急だから時々怖い。
登りよりも当然速いが、道が判っていると安心。
08:40 テントに帰着。テントの撤収をする。
 
09:30 いよいよ下山開始。奥でヘリ用の荷造りをしている小屋の人たちに挨拶をして、スタート。
岡山名古屋人とは、各自のペースで降りて登山口で集合することに。
歩き出したところで、これもまた天場にいた山本太郎みたいな人が下りてきた。彼は軽アイゼンしか持ってきていない、とのことで下が緩むのを待って少し遅れて頂上に向かった。無事に頂上まで行けたようだ。
でも太郎さん、昨日は一ノ沢から上がってきたそうだが、この稜線下の直登を軽アイゼンで上ってこれたんだから頂上までも問題なかろうに。
 
05140946climbing-down.jpg05141017melted-snow-hole.jpg急な雪渓を降りると後は淡々と下るのみ。
高度が下がると雪も緩んでくる。
川幅が広くなってくると雪渓がかなり緩んでいて、ところどころに穴が開いている。その下はかなり太い流れになっているところもあって、落ちたらアウト。結構怖い。何度か、膝までズボッと踏み抜ける。
本日も快晴で、かなり暑い。
 
大きなデブリを過ぎると河から逸れる如く、山越えのような細い道に入る。
11:20 雪解け水の大きな川を見下ろしながら休憩。
少し前に浮石で大きな尻餅をついた。足がかなり辛くなって踏ん張れなくなってきている。注意しないと。
岡山名古屋人は途中でアイゼンを外すと言って停まっていたのを追いこしてきたが、離れてしまったみたい。まだ来る気配がない。
11:35 スタート。
 
ひたすら下降。
11:50 大滝
12:15 古池
12:20 山の神
 
12:35 登山口に無事、帰着。
最後まで良い天気だった。
登山口にはトイレがあって、その表で水が蛇口からジャァジャァ流れている。そこで靴を洗い、アイゼンやストックも洗い、ついでに体も拭く。
30分ほどして岡山名古屋人が降りてきたので、一休みを待って出発。
穂高駅経由で帰途に就く。
素晴らしい山行でした。大満足。
H240514summit-mt.Johnenn.jpeg










素晴らしい天気で、御嶽・乗鞍・穂高・槍・鷲羽・水晶・立山・劔まで丸見え!

明日は常念岳2,857mへ。

明日は起き次第に車で常念へ。
一ノ沢に車を置いて、頂上往復の予定。
おそらく、常念小屋で天泊。
天気は良さそうだが、万が一のことを考えて、テントは冬用外張りも入れた。
シュラフはISKAのair630。
加えて、ダウンのジャケットとロングパンツも。
水は3リットルで、18kgプラスフロントバック2kg。
辛そうだなぁ…。

伊豆ヶ岳

今週は久し振りに時間がとれて、当初は常念岳か甲武信岳に行く準備をしていた。
オスプレーの70リットルにテントと冬用外張り。
ところが前日から老母が頭が痛いと言いだし、朝になったら今度は胸が苦しいと。仕方なく出発は諦め、病院に連れて行った。結果は大したことないようで風邪だろうと。
 
さて。
急遽、日帰りに行程変更。
トレーニングを兼ねて伊豆ヶ岳へ、荷物はオスプレーをそのまま持っていくことにした。
サングラスとアイゼンは出して、軽アイゼンを入れた。水を3リットル詰めてリュック18+フロントバッグ1.8kgで合計19.8kg。秩父の日帰りには少し恥ずかしい大きさ。
 
靴はバーグハウスの軽登山靴にした。
夏に備えて、20kgくらいの荷物に対応できるかのテストも兼ねて。
靴下は薄いクリーム色の5本指にミトン軍足を重ねる。
さて、どうでしょう。
 
家を6時半過ぎに出てセブンイレブンでスポーツ新聞とオニギリを1個買って、池袋に向かう。
西武池袋線で07:05池袋発に乗って乗り換えなしで08:15吾野に到着。日曜日は長瀞と三峰口に行く快速急行とやらがあるようだ。
トイレに行って荷物を背負い直して08:30に歩きだす。
 
暫くは集落の中の舗装道を歩く。
H240422izu-gatake-tsubaki-sakura.jpeg08:50 椿と桜が綺麗。
 
林道のような道からようやく山道に入ってしばらく歩き、09:55「子の権現」に着いた。
ここからがまともな山道になる。
 
10:40「天目指(アマメサス)峠」
実は昨夜から自分も体調が芳しくなく、歩いても元気が出ない。ここで荷を降ろして一休み。まだ休むには早いのだが15分も休憩を取ってしまい、オニギリも食べちゃった。
天目指峠に降りる手前は急な登りが続き、峠の直前は急に降りる。その手前の一番高かった辺りで、自転車のオッサン3人組とすれ違った。
かなり狭くて急な山道でMTBに乗ってヘルメットを被っている。先頭のリーダーみたいな人は40後半くらいか。ケツの人は60近いんじゃぁないかな。
まずは向こうから声をかけてくれた。
向こう:その荷物、随分大きい。縦走ですか?
こっち:いえ、トレーニングです。雪山に行く荷物です。
向こう:そうか、入れ替えるもの面倒だしね。
こっち:そんなところです。ここまで自転車で来たんですか?
向こう:舗装路は林道は走って来たけど急なところは担いで歩くの。
と。
H240422izu-gatake-MTBoji.jpegと言いながら擦れ違って、今こちらが登ってきた急な斜面をMTBを肩に担いで降りて行った。これは大変だ。
 
ガスの濃い、雨雲の中を歩いているような天気の中、予報では15時くらいから降り出すようなので先を急ぐ。と言っても背中が重くてペースは上がらない。
11:40「高畑山」
12:13「古御岳」
 
頂上に近づくころには靴がかなり緩んできたのが判る。
締め直すべきだが、雨が降る前に降りたくて先を急いでしまう。
靴下も動くようで、踵が少し痛くなってきた。やはり安い軍足は地下足袋専用だ。
 
12:35「伊豆ヶ岳」
H240422izu-gatake-peak.jpegガスで景色はなし。でもプチ・ピークハンターとしては、これで宜しい。
あとは急いで降りるだけ。
 
13:55 正丸駅に到着。
トイレに行ってコーラの500ペットボトルを買って、14:05の飯能行きにちょうど乗れた。
靴紐を締め直さないで来て、爪先が少し痛い。爪をはがすほどではないだろう。
 
翌日、筋肉痛は仕方がないが、ショルダーベールトのあたった肩周りとウエストベルトを締めた腰が痛い。リュックの調整がまだ上手く出来ていない。少しずつ、でも夏までには慣らしていかないと。

雲取山(2017m)

2/26・27の二日行。久々の百名山クラスで嬉しい。
荷物は70ℓのオスプレーにフロントバッグ。前回から更に冬モードにしたら、合わせて21kg。重い。
衣類は上半身は下から、普通の速乾Tシャツ、発熱する昔のユニクロのオレンジ長T、モンベルのマイクロフリース、パタゴニアのジャケット。下半身は同じく、速乾パンツ、ユニクロのヒートテック股引、冬用山パンツ。
靴はスカルパのミラージュで靴下は薄い5本指の上にユニクロ・ヒートテックの厚手を重ねた。

 【往路】09:30鴨沢⇒10:00小袖⇒11:25堂所⇒12:00七ツ石小屋下分岐12:15⇒
     ⇒13:00七ツ石小屋上分岐⇒13:50奥多摩小屋14:00⇒15:10雲取山山頂
       計5時間40分  (夏場の一般的タイム 5時間40分 ※休憩は別)
 【復路】06:40山頂小屋⇒07:15奥多摩小屋07:25⇒08:05七ツ石小屋上分岐⇒
     ⇒七ツ石小屋下分岐⇒堂所⇒09:40鴨沢
       計3時間00分  (夏場の一般的タイム 4時間00分 ※休憩は別)


【第一日】
朝はいつものように5時過ぎに起きた。が、いつものようにノンビリはしてられない。まずは飯をシッカリ喰って、急いで支度をして出発。(少し前まで朝飯はスープ1杯程だったが最近はまともに喰うようになった。一般的には良いことなんだろうが、時間はかかるし体重は減らないし、無駄が多い。)
家の近くの駅前のセブンイレブンでオニギリ3個とスポーツ新聞を入手。06:23発の地下鉄に乗って新宿・国分寺・青梅で乗り換えて、08:28に奥多摩駅に着いた。
青梅線は結構混んでいるが、その9割は山登りのような格好のオジサン・オバサンが占めている。
途中でポツポツと降りてゆくが終点の奥多摩駅まで多くが残っていた。
奥多摩駅に着くとリュックを背負ったジィサマ・バァサマが出口へヨタヨタ走っていく。なんだ?!と思ってバス乗り場に行ったら、要するにバスが混むのだ。
こちらは急がなくても最初に乗れてしまい、最後尾の座席に座った。最初はリュックを横に置いていたが、見ている間にバス停にジジババが押し寄せてきた。それがバスの中にモタモタ&ドンドン入ってくる。すぐにリュックを膝に乗せる。重い。前が見えない。仕方ない。
バスは08:35に出発した。並んでいた人達は当然乗りきれず、バスをもう1台出すようだ。
 
09:15 時刻表より6分ほど遅れて鴨沢に着いた。大勢のジジババは主に2グループだったようで、一組は奥多摩湖の最初の方で、もう一組は深山橋という停留所で降りていった。ふぅ。
降りて気がついたらバスの中に薄い手袋を置いてきてしまった。ここでは問題ないが、上に上がったときにアンダーグローブになる筈だったので少し不安。油断した。
鴨沢のバス停には小さな待合所とトイレがある。どちらも小綺麗で、トイレには長いホース付の蛇口もあって靴が洗える。必要かつ最低限の設備。素晴らしい。
トイレを済ましてスパッツを着けて、09:30スタート。空は薄曇り。上の方はガスが濃い目。気温は5.8度。
 
バス停横の小さな坂を上がって行くとすぐに標識があって左に折れて山に入っていく。
ハイキングにちょうど良さそうな緩い傾斜の道を上がっていく。少し歩くと暑くなってきて、ジャケットとマイクロフリースを脱ぐ。
 
10:00 小袖。ここは車道が廻ってきて合流する。駐車場もあって、ピストンならここに停めておける。日曜の朝なので結構な台数が停まっている。
緩やかな斜面が続くが、日陰は足元が凍っている。
 
11:25 堂所。急な斜面や歩きにくいところはないが氷やその上に残る雪が増えてきて、足元に若干の注意。荷物が重くてノロノロ歩いているのが却ってちょうど良いか。気温は低いが曇っていて風はなく、歩きやすい天気。
 
12:00 七ツ石小屋手前の分岐。荷物を降ろして小休止。
保温ポットのお湯で買ってきたオニギリを2個喰う。朝飯はシッカリ喰ってきて腹は減っていないが、時間で飯を喰う癖があるので。この先は白い地面が続くようなので6爪の軽アイゼンを着ける。
12:15スタート。右手に上がると七ツ石小屋経由、左手は近道。左方面は“落石あり。注意。”と書いてあるが、そっちから来た人に聞いたら全く問題ないとのこと。
 
12:30 七ツ石小屋との真ん中の分岐。
13:00 七ツ石小屋との北側分岐。雪がちらついている。荷物が重くてシンドイ。
13:50 奥多摩小屋。とても重い。かなりシンドイ。小休止。気温は0.6度。かなり冷えてきた感じ。小雪が降っていてガスが濃い目で、気持ちが余計後ろ向きになってしまう。ここに泊まって翌朝はもう帰ってしまおうか。荷物が重すぎたか。
と、ブチブチ思いながらも、まだ時間は早いので気を取り直す。
14:00 スタート。
 
15:10 避難小屋の横を通って、雲取山の頂上に着いた。
H24022601summit-of-kumotori.jpegガスで景色はなし。写真を何枚か撮って小屋に戻る。この先の雲取小屋に泊まるという黄色ずくめのオジサンがシャターを押してくれた。この人、かなり不安そう。話をしたら今までは2000mクラスの夏山までしか行ったことがなくて、冬季は初めてだそうだ。その割には立派な格好をしていたが。ここに避難小屋があることを知らなかったそうで、装備がなくて泊まれないことを残念がっていた。

15:20 頂上避難小屋に入る。
小屋の入口に温度計がかけてある。マイナス7度。小屋の中はマイナス1度。
先客は2名。空いている奥の隅に寝床を確保。綺麗な小屋で快適。
シュラフは今回、ISKAのエア630と450Xの2枚重ね。加えてダウンの上下を持ってきた。ここまでは要らなかったか。
疲れていたのと寒いのとでシュラフに入っていたら寝てしまった。体は温かいが足先が冷たい。
 
1時間ほど寝て17過ぎに起きた。人が少し増えている。7人くらい。
H24022602my-bed-tonight.jpeg晩飯の支度をする。足先と手先が冷えて痛い。やはりアンダーグローブを失ったのが大失敗。
何故か靴下のスペアだけ入れていたのでこれを履くが、あまり変わらない。このような山に来るときは小さな貼れるホッカイロを持ってくるべきだ。
晩飯はインスタント蕎麦に残りのオニギリ一つ。蕎麦には乾燥キャベツと小口切りの乾燥唐辛子を入れる。温かい。お湯って、すごい武器だ。
 
18:00 腹も一杯になって体も温まり、シュラフの中。足先はまだ冷たくて痛いが、アルミボトルにお湯を入れてスペア靴下を被せてシュラフの足先に入れたから、じきに温かくなるだろう。
みなが火を使ったせいで小屋の中は少し温かくなっている。プラス1度くらい。
 
飯を終えて寝る前にトイレに行った。
この小屋には小さな、遠目には綺麗な別棟のトイレがある。行ってみると大小二つの便器があるが、小には黄色い氷が盛り上がっている。オシッコが凍っているのにその上に更にして、それがまた凍ってしまい、いつの間にか黄色い氷が溢れた状態か。凍っている便器にオシッコするんじゃぁない。
大きい方は当然個室で、扉が閉まる。中は和式のボットン式で、壁に張り紙がある。“小のみ使用可、大は凍って詰まるので禁止。大をする人は雲取小屋のトイレを使うこと。”と。ヘッドライトで中を覗くと壁に茶色い、紙混じりの氷がへばり付いて張り出ている。まだ詰まっていないが時間の問題か。そりゃあ、したくなったらしちゃうよ。したくなったからと言っても雲取小屋までは40分くらい。それなら道から外れて穴を掘る。
因みに、毎年来ているというオジサンが言うには、一時はトイレ自体が閉鎖されたそうだ。当然、みんな山にする。それでまた部分開放。難しい問題だ。環境問題以前に生活の問題。
 
【第二日】
5時に目が覚めた。よく寝た。
夕べはほぼ暗くなってから、おそらく18時半くらいに小屋に一人入ってきた。こちらの足元に寝床を作ったので、自分の荷物を少し寄せてあげようかと朦朧としながら考えているうちに眠ってしまった。
目は覚めたが外はまだ真っ暗。温度計を見るとマイナス2度。起きるか寝るか迷う。
今日は鴨沢に戻って家に帰るが、バスは10:27か13:58。登りが6時間近くかかったから下りは4時間半から5時間か。凍っているところが多いから、あまり飛ばせないと思う。10:27に乗るには6時には出ないとならない。それで乗り遅れたら3時間半も待つことになる。悩ましい。
ひとまず、トイレに行く。表に出たら東京の夜景がとても綺麗。カメラを持って来ればよかったが取りに戻ると凍りそう。温度計を見ると、マイナス13度。
 
まだ真っ暗なのでひとまずシュラフに戻って考える。日の出は6時10分だったか40分だったか。
30分くらい前から歩けるだろうから、6時10分ならそろそろ起きないと。でも40分だったら明るくなる前に凍えてしまう。
などとモタモタしていたら、ふと気がつくと明るくなり始めている。5:45。日の出は6時10分だったようだ。しまった。シュラフから飛び起きて急いで撤収開始。ANAラウンジのスナックを1袋、ポットの湯で口に放り込む。
やはりシュラフは過ぎたようで、汗を吸って膨らんでなかなか仕舞えない。リュックをまとめられたのは06:25くらい。それから靴を履いてスパッツ・軽アイゼンを着けてトイレを済まして、ようやく06:35に準備完了。1時間近くロスした。5時に起きておくべきだった。これだと10:27のバスは厳しい。ほぼ無理か。でも用意できてしまったから出発。間に合わなかったら次のバスが来るまで車道を降りていこう。3時間もあったら奥多摩駅に着いてしまうかもしれない。(後で見たら約15km。21kg背負って3時間では無理だった。)
 
小屋の正面からお日様が出てきた。とても綺麗だ。右の方に目を移すと、富士山!
少し遠めだが真っ白で美しい。相変わらず秀麗。
H240227-01sunrise-from-kumotori-summit.jpegH240227-02fujisan-from-kumotori-summit.jpeg
06:40 下山開始。
 
登りは背中が重くてシンドかったが、緩やかな下り道は結構良いペースで行ける。荷物も余計な水を落としてきたから2kgくらいは減っている筈。
H24022704rodge-above-head.jpegH24022705fujisan-on-the-way.jpeg頂上小屋直下の急斜面を降りたあたりで奥多摩小屋から来たと思われる人が一人、その少し後でもう一人、擦れ違った。頂上小屋を一番に出てきたので足跡は反対向きの2人分だけ。夕べ少し降ったようで綺麗な雪の上を歩くのは気持ちが良い。
 
07:15 奥多摩小屋。
H240227-07animal-footstamp.jpeg体が温まってきたところで荷物を降ろし、ANAスナックを1袋食って体制を整える。10分ほど休んで歩き始める。
ここから先は人間の足跡のついてない雪道を進む。途中でしばらく、狐か狸の足跡が先へ進んでいた。時々、兎や鹿の足跡も付いている。

08:05 七ツ石小屋下の分岐。かなり早い。バスに間に合うかも。
七ツ石小屋から先ではたまに人と擦れ違うようになった。
 
09:40 鴨沢バス停に着いた。楽勝。早すぎたくらい。
バス停横のトイレ前の蛇口で靴やアイゼン、スパッツを洗う。10時くらいには片付けが終わってノンビリとバスを待つ。これくらいの余裕があるほうがいい。或いは、09:27というバスもあったようで、もう少し早く出てくれば更に早く帰れた。
待っている間に小屋にいた人が2人、ポツポツと降りてきた。小屋を出るときには準備が済んでいた連中だからスタートは同じくらいだったか。この人たちも結構早かったんだな。
 
じきに10:27のバスが来た。いやぁ、ホッとする。これで奥多摩駅に11:03到着予定。
奥多摩駅からは11:08発があるが、これを逃すと40分くらい待つ。蕎麦でも喰いたいが頑張って08分に乗ろう。
 
バスは予定よりも10分ほど早く奥多摩駅に着いた。微妙だが、蕎麦を喰う時間はないかな。青梅まで行くと先の電車の本数が増えるので、青梅まで行くことにする。
電車は流石に予定どおり11:08に奥多摩を出て11:45青梅に着いた。
青梅駅では着いたホームに立ち食い蕎麦屋があった。
H24022707soba.oume-st..jpegそう言えば青梅は“昭和レトロ”をウリにしていた覚えがあるが、ホームの蕎麦屋もレトロ風。外には昭和の古い映画のポスター公告、店の中では白黒テレビ。食券機も錆び付いてレトロだが、よく見るとスイカも使える。電車が出るときには「秘密のアッコちゃん」が流れる。
 
12:05 蕎麦で腹も一杯になって青梅発の中央線快速に乗った。普通なら国分寺で中央特快に乗り換えるのだが、荷物が大きいのと疲れていたのとで、そのまま座って新宿まで行った。これでも5分くらいしか違わない。
13時半くらいに池袋に着いた。ちょうどプール帰りのチビと合流すべく、大塚駅へ向かう。
 
今回は初めて、冬山といえる山に登った。まともな登山自体、久々。去年10月の金峰山以来。一昨年の暮れに痛めた左膝の半月板を金峰山の後に損傷再発し、運動不足で筋肉も落ちていると思うが、前回の武甲山に続いて20kg前後の荷物、それを今回は中クラスの山で背負えてホッとし、また嬉しかった。
これで百名山は72峰目。雪山も楽しかったし、元気が出てきた。大満足。

武甲山1,304m

秩父の武甲山。
去年の10月に金峰山に行って、それ以来。
11月の初めにマラソン大会に出るべく走っていて、半月板損傷を再発してしまった。幸い、前回よりは軽いようなので、しばらく走るのは止めて当面は山に行く。

今冬は北八ヶ岳に行くことを目標にしていて、リュックも新たに買った。
持っていた中で一番大きいのはカリマーの50リットルだったが、今回買ったのはオスプレーの「イーサー」70リットル。
山屋に行っても通販で見ても26000円少しだったが、海外通販で探して21000円くらい。
加えてフロントバッグも買った。リュックのショルダーベルトから体の前にブラ下げる。
それらに道具類を詰めて、イーサーが17kgにフロントバッグが2kg、合わせて19kg。

6:30 家を出る。最寄の駅まで7分くらい。外気温は8.5度。
近くの大きなマンションから、小学校1.2年生くらいの私立の制服を着たボウズがランドセルを揺らして走り出てきた。厚縁の眼鏡をかけている。この時間に出るとは、余程の勉強学校に行っているのか。可哀想な気がする。
駅に着くとボウズ、同じ方面の改札に走って降りていった。頑張れよ、と見送ってコンビニへ。
オニギリを2個買って、改めて改札に向かう。
 
池袋発6:45の西武線の準急に乗って飯能で乗り換え、8:34に横瀬に着いた。
靴は電車の中で締めたので、トイレにだけ寄ってすぐに歩き始める。気温は3.5度。
駅を出たのは8:40。
線路沿いに少し歩いてから山のほうに入る。車道が続く。
このあたりはコンクリート工場が多いが、緩やかに登る道はコンクリ工場の間をひたすら進む。時々ダンプが行きかう。工場は石灰岩を砕いたり焼いたり色々とあるようで、炉の燃えている轟音やベルトコンベヤの音などがして、何をしているかなんとなく判る。
上がっていくと所々凍っているところも出てきて慎重になる。
 
9:45 コンクリ工場群がやっと終わって登山道に入っていく。このあと舗装路も少しあったが静かになった。
 
10:05 一の鳥居の分岐。妻坂峠への道を左に見て鳥居をくぐって武甲山方面へ。1.0度。
少し歩くと斜面も出てきて、ようやく、山に来ている感。
11:25 大杉。ここは少し開けていて雪が広がっている。荷を降ろさず立ったまま小休止。
上から簡易ハーネスを付けてカラビナを何本かずつぶら下げた若い男が4人ほど降りてきた。挨拶をすると“随分と大きな荷物ですね。”と怪訝そう。“八ヶ岳に行く荷物です。トレーニングです。”と答えるとホッとしたように笑った。“荷物を入れ替えるのが面倒で”なんて本音を言ったらどんな顔をしたのか。
さらに上がっていくと、上からさっきの連中の仲間のような格好の若い人が一人で降りてきた。すれ違う時に挨拶してルートを聞くと、一の鳥居からの頂上往復だそうだ。ならハーネスとカラビナはどうすんだろう。この連中も“荷物・装備を入れ替えるのが面倒”なのかな。
或いは“ここから上は急だからアイゼンを付けないと危ないですよ”と忠言してくれたくらいだから、とにかく心配性で常に万全の装備で山に入る人たちなのだろうか。この山に危ないようなところはないと思うから…。
 
11:50 腹が減ってきたので斜面に荷物を降ろして、立ったまま昼飯にする。気温は0.3度。ポットに入れて持ってきた湯が温かくてとても旨い。
まだこのまま行けそうだが、さっきの若い人の忠言に敬意を表し、6本爪の軽アイゼンを付ける。12:00スタート。
 
12:20 頂上手前の御嶽神社に到着。時々、鹿の蹄のあとが残っている。

12:25 頂上。
H240214bukou-san.jpegと言っても展望台になっていて柵もあり、風情にはかなり欠ける。ガスで景色もなし。
石灰岩を崩す発破の轟音がすぐ下から響いてくる。立っている足元の辺りまで崩れないか、少し心配。
0.8度。途中の日陰よりは少し温かい。
 
写真を撮ってすぐに下山開始。
12:35 スタート。
頂上から少し下りてシラジクボ方面との分岐から分かれてさらに歩くと急斜面になり、足元が凍っている。登りの道よりも狭く急で、これは軽アイゼンをつけないと怖い。
少し降りたところで雪がチラついてきた。
途中、一か所だけ視界が広げて、今回唯一の景色が出た。雪の尾根が続いていて中々良い感じ。
まだまだ狭くて急な凍り道が続く。
 
14時くらいになるまで降りると斜面も緩くなって氷も減ってきた。でも氷があったり消えたりでアイゼンも外したり付けたりを何度か繰り返した。面倒くさい。
2か所、小さな橋が通行止めになっていたが、迂回路は川まで降りて上がる凍った小斜面なので、橋を強行突破。
 
14:15 林道に出た。これも雪や氷に覆われていて、下を見て足の置き場を選びながら進む。
雪が本降りになっている。
 
14:55 土津園(ハニヅエン)という大きな駐車場のある食堂があった。閉まっていて誰もいないようなので軒先を借りて体勢を立て直す。
ここまで降りると、雪から雨に替わっている。
ここ、結構大きくて一番のウリはアイスクリームのようだ。こんな所で食堂なんか入る人もいないだろうと思うが、橋立鍾乳洞とやらが奥にあるそうだ。そこ目当ての人たちが来るようだ。
 
15:05浦山口駅に到着。
雨。
少し先にあるセブンイレブンでレモン味のスポーツドリンクを買ってから駅に戻る。
中に入ってホームの屋根の下で雨を凌ぎながら電車を待つ。
15:23 電車に乗った。秩父経由で家に帰る。
 
4か月ぶりに山に入れて、とても嬉しい。
楽なルートだったので体慣らしにはちょうど良かった。
これくらいの道なら、19kgも大丈夫。
次回はもう少しキツイところに行こう。

 

金峰山2,595m

仕事の名簿上の昔の子分(本人は思っていないだろうが)の「諫早のイチロー」こと"TK"が"山に連れて行け"というので久々に車で日帰り登山に行くことにした。TKは下の子どもが来年から小学校で、そろそろ"親父の威厳"を示すために山登りを始めるそうだ。20代最後の歳とまだ若いし、去年誘ったらハーフマラソンを始めて走って2時間くらいだったから体力は問題ないと思う。
ひとまずは瑞垣山荘から瑞垣山を目指し、富士見平で様子を見て、行けそうなら金峰山に切り替えるかも。

0550 車で家を出発。天気は大丈夫みたい。今は曇っているが予報では午前は晴れ、午後は曇り。
荷物は11kg。ドイターの35リットルの(主に)冬用のリュック。もしかしたら11月初旬に悪沢岳に行くかもしれないのだが、行くにしてもあまり時間が取れなくて小屋泊まりの早駆けになると思うので、それを想定した荷物を作ってみた。

0625 府中でTKを拾う。
0705~0725 談合坂PAでトイレ休憩。TKは朝飯。
0900 瑞垣山荘の駐車場に到着。驚いたことに平日なのに駐車場はほぼ満車。紅葉は始まっているかもしれないがチョット早いんじゃぁないの?

0910 靴を締めて荷物を締めて、いざスタート。
最初は薄暗い林の中を散策状態。段々と斜面が出てくる。それにしてもここ、いつも湿っている。

0940 富士見平。
ペースは良好。TKは新しい登山靴で歩いているが特段問題もない様子。それならば金峰山に行き先を変えようか。
0950 金峰山を目指してスタート。
ここからは急な斜面が多くなってくる。

1025 大日小屋。順調。一休み。駐車場が満杯だった割には歩いている人は少ない。皆さん瑞垣山か?
1035 スタート。

大きな一枚岩をよじ登るようなところが時々出てくる

H231017kinpouzan-yatsugatake.jpeg1100 大日岩。バカでかい巨岩。この辺りはとにかく大きな岩が多い。空は快晴、綺麗な色になってきた。八ヶ岳がそれほど遠くなく見える。






 

H231017kinpouzan-hujisan.jpeg1200 金峰山小屋への分岐の少し手前で巨岩の間から視野が開けた。富士山。遠いが素晴らしく綺麗に見える。






さらに上がると反対側に南アルプス。北岳、間ノ岳、甲斐駒、千丈などが雄大に並んでいる。

少し先に五丈石が見えて来た。その向こうにあるのが頂上だ。素晴らしい天気になって気分が良い。もう少しだ。
 

H231017kinpouzan-peak.jpeg1245 頂上に着いた。
時々見えていた南アルプスが広がっている。北岳が一番高いのが良く判る。
頂上標識のある所は幾分平らだが、最高地点は巨岩の上。天辺で写真を撮って、高いところは怖いのでひとまず五丈石の下まで戻って昼飯休憩。腹が減った。もう少しでシャリバテだった。途中で買ってきたオニギリが美味い。

一休みして五丈石に登ってみようかと途中まで上がったが、やはり怖い。無理に登ったら降りて来れなそうなので諦める。
1330 快晴だが風が強くて寒くなって来たので、下山開始。

岩の下りは嫌いだ。登りは大したことのなかったところも下りだと怖い。
1545 富士見平。
少し早目のペースで来たから、膝を休めるための最後の休憩。
1600 スタート。

1625 駐車場に帰着。
7時間15分。天気も良くて、そこそこのトレーニングにはなった。満足。
流石に花は一輪もなかったが紅葉が始まっていて、青い空に薄いオレンジが映えていた。でも何よりも富士山、南アルプス、八ヶ岳などの山々がよく見えて非常に気分が良かった。

TKは流石に若いから最後までシッカリ歩いていたが、後半は結構疲れたようだった。おそらく後で筋肉痛。
前回に続いて1人ではなかったが、記憶に残る限りでは2回続けて同行者があったのは、始めて。

車が走った距離は家から往復で365キロ

石鎚山1,982m

この山は平成15年に来たことがある。その時はロープウェイを使って成就社から表参道を登り、弥山から面河に下りた。
しかし後で知ったのは、弥山よりも少し先に見えた天狗岳の方が高く、コッチが本当の頂上だということ。ショック。
それ以来リベンジのチャンスを待っていたが、ようやく登ることができた。ルートは成就社からの往復。

前日、大阪から新幹線に乗って岡山で乗り換え。
駅構内のスーパーで食い物を仕入れて岡山発19:35の「しおかぜ25号」に乗り、ビールで晩飯を食いながら真っ暗な瀬戸大橋を渡った。
伊予西条には21:32到着。駅のロータリーに面している宿に入って、シャワーを浴びてからハイボールを飲んで就寝。
朝は5時半過ぎに起きて、宿に預けておく荷物を作る。
今回は久々に同行者がいる。Mr.「壱」。

石鎚山の登山口行きのバスは伊予西条駅のロータリーを07:43出発。なので「壱」とは07:30にホテルのロビー集合にした。
7時過ぎにチェックアウトして外に出て周辺散策。特に何もない。
ホテルに戻ってトイレを借りて出てきたら、「壱」が口をへの字に曲げてロビーの椅子に座っていた。こやつ、今回もいつものようにネガティヴ発言が多い。

かなり前に誘ったのだが、積極的に行きたがる訳でもないが嫌がるわけでもない。でも直前まで"靴がない""着るものがない""山なんか行ったことない""登れるハズがない""遭難したらどうしよう"などとブツブツ。出てくる時にもお仲間から「西日本最高峰」「鎖を登る」などと脅かされて、普段以上にブルーらしい。要するに"騙されて連れてこられた"ということのようだ。

07:43のバスはほぼ予定通り走りだした。
前の席のオジイサンが色々と話しかけてくる。愛想よく相槌を打っていたが、実は言葉が半分くらいしか理解できなかった。ウイスキーのジャンボボトルに魚のハヤを10匹くらい入れて持っていて、それが孫から貰ったもの、それを持って帰って飼う積もりであること、その程度は理解できた。

バスは普通の道から田舎道、少し山道、と走って08:40頃に石鎚ロープウェイ前停留所に停まった。
降りて少し坂をあがるとロープウェイ方面の標識のある狭い階段を登っていく。舗装された道に出てさらに少しあがると、ロープウェイ乗場。次の便は9時。トイレに行って少しだけ待つ。切符は往復で買う。

ロープウェイは8分ほどで終点の「山頂成就駅」に着いた。
20分ほど歩くと石鎚神社の成就社に着いた。この辺りには旅館が3軒ほどあって、土産を売ったり食堂をやっていたり。その中の『玉屋旅館』でうどんを喰って、神社にお参りをし、09:50山門をくぐって歩き始める。

H231003-01tamesigusari.jpeg10:35「試し鎖」。
このコースには「一の鎖」「二の鎖」「三の鎖」と、3本の鎖場がある。でもそれぞれ迂回路があるので、お年寄りでも大丈夫。因みに鎖の長さは、33m・65m・68m。最後が一番長いのか。
目の前の鎖はそれらではなく、その前の"試験"らしい。なんじゃそれ。ひとまず登ってみる。ほぼ垂直の岩壁に太目の鎖がかかっている。


H231003-02tamesigusari_summit.jpeg10:45「試し鎖」の最高地点。
頑張って登ったら岩のテッペンに小さな祠があった。これ、結構きつい。ウロ覚えの前回はサクサク登った気がする。体力の低下に落ち込む。
が、祠の向こうは空だけ。登りと反対側の下を見ると同じような垂直の岩壁に同じように鎖がかかっている。その下には壊れかけの小屋と道が先の山に続いているのが見える。
もっとよく見ると、左手に迂回路が見える。
前回はこんなのあったか覚えていない。でもで、ほぼ垂直の壁を鎖を使ってよじ登ると、すぐにまた垂直の壁を降りる。さらには下に迂回路がよく見える。これって、気持ちを砕こうとしているのか。
大体「試し鎖」って、そりゃぁ"これが登れんヤツは本物も登れない"と言いたいんだろうが、"これがなかったら上の3本に登れたのに"ということもあると思う。あとで考えてもこの鎖が一番きつかった。長さも74mと、一番長いじゃないか。何で"試し"が一番キツイのか。間違っている!
仕方ないからそのまま降りる。

10:50鎖を降りて開けた所に出ると、上から見えた小屋は「不動の力水」を売っているらしい売店小屋。閉まっているが。かなりのボロボロ。先へ進む。

11:10「一の鎖」、11:20「二の鎖」、11:45「三の鎖」からそれぞれ登るのには10分ほどだが、岩の質が異なり、また鎖の太さも違って結構面白い。
「一の鎖」は最初だから心身ともに元気に取り付いて難なく乗越える。「二の鎖」が足元も滑るし狭くて登り辛く、一番不安な岩場。一番急で岩に足場がないのは「三の鎖」だが、ここは鎖の繋ぎ目の輪っかが大きくて、そこに靴先が入る。見た目は厳しいが登るには一番安定していた。
H231003-03tengudake3_fromMisen.jpeg「三の鎖」を終えて5歩ほど進んだら、もう弥山頂上の石鎚神社に出た。

5分ほど休んで、いよいよ天狗岳を目指す。

少し高いところに向かうのに、一度岩場を降りる。高いところに行きたいのに、低いところに行かされる。こういうのよくあるが、理不尽だと思う。因みにこのパターンで一番ひどかったのは、別山尾根から登った剣岳。

H231003-04fromTengudaketoMisen.jpeg12:15天狗岳の頂上。西日本最高峰のテッペン。小さな祠があるだけ。


でも、少し先にもう一つピークがある。前回と同じ間違いは犯したくないのでそちらから降りてきた人に聞いたら、そっちのピークには標識も案内板もなく、間違いなく今いるここが頂上だ、とのことで安心。

H231003tengudake-peak.jpegここ、西日本最高峰と言うと知らない人はスゴイと思うようだが、実は2000mもないし、岩場だってぶっとい鎖があるし、かなり楽な山。キツいところは皆無だった。
昔の修験道は大変だったろうが、今はハイキングレベルか。ただ鎖を登るなら、自分の体を支える程度の腕力が必要。

因みに「壱」は大阪を出てくるときに、山になんぞ行ったことのない連中に"西日本最高峰って判っているんですかぁっと!?""鎖から落ちて死んでしまいますよぉっ!"などと、かなり脅かされらしい。それで困った顔をしたら"自分で調べていないんですかぁっ!?"と怒られ、"じゃぁ行くのやめようかな・・・"と呟いたら"そんなんでやめるんですかぁっ!?"とさらに怒られたらしい。

写真を撮ってひとまず弥山まで戻る。実は高いところは苦手なので、地に足が付くところまで撤退。
12:30頂上神社の前の岩に腰掛けて昼飯休憩。買ってきたオニギリを2個食す。すっかり良い天気。

12:50下山開始。下りは鎖は回避する。バスの時間が迫っているからというのが理由だが、本当は高いところが怖いから。
13:30速めのペースで順調に降りて「試し鎖」の麓側分岐。
14:15分ロープウェイの駅まで戻ってきた。次の便は14:20。往復で買った切符を急いで出して乗り込む。

14時半過ぎにはバス停に戻ってきた。バスは15:17。早過ぎた。

川があるので周辺散策。橋を渡ろうとしたら犬に邪魔されて奥に行ったら水行場なぞがある。川の水がきれいで中々良いところ。
じきにバスが来て伊予西条に戻り、宿で荷物を返してもらって丸亀へ。

10年近く前のリベンジを果たして満足。
出来ればまた来て、テントを持って周遊コースを歩きたい。

立山3,015mその2

03:40 キャピキャピグループがうるさくて目が覚めた。3時半起床らしい。
10.9℃。外はまだ暗い。
04:40 まだ薄暗い。11.8℃。ずぅ~っとうるさいキャピキャピ達に、ついに注意ぢした。

05:00 もう眠れず、仕方なく起床。テント内12.5℃。
シュラフはAir450を持ってきたが快適だった。ダウンは着ないで長Tにマイクロフリース。グラウンドシートがないせいか背中が少し痛い。
テントの内側は湿気でビショビショ。まずは湯を沸かしてテント内の温度を上げて湿気を追い出す。こんな時はダブルウォールのテントが羨ましい。湯が沸いたところで粉の緑茶で昨夜の残りのカレーピラフを喰う。朝飯。
テント内が少し温まったところで外に出て撤収作業。

見るとキャピキャピ達が黙って作業している。なんか顔が引きつって変な感じ。飯を作っていたようで、じきにテントに入って食い始めたようだが話し声がしない。そのうち出てきて出発の準備が整ったようでラジオ体操を始めたが殆ど聞こえないヒソヒソ声でやっている。変なの。葬式か。
明け方に注意したのは、テントから顔を出して"まだ寝てるんだから静かにして"と言っただけ。他のテントの連中も起きているこの時間は少しくらい賑やかでも構わないんだが、まったく声を出していない。アホか。
そのうちテントは張ったまま無言で行進して大日岳方面に歩いて行った。

06:30 撤収作業がほぼ終わったところで奥のテントの関西弁のオバサン二人のテントからラジオ体操が流れてきたので準備運動。こっちは一人だから声を出すこともないが。9.6℃。
06:45 室堂のターミナルに向けて出発。靴は仕舞ったのでサンダルで。これなら家まで楽チン。トロリーバスの始発は07:45。充分。

室堂までは石が敷かれていてサンダルで充分だが、結構急な登り。テントが濡れて荷物がさらに重くなっているからシンドイ。途中の道を補修していたが、よく見ると緩やかな坂でそんなに痛んでいない石の舗装を壊して階段にしている。これはやり過ぎじゃぁないかな。税金の無駄遣い。

07:35 室堂ターミナル到着。切符売り場に行くと雄山の頂上にいた生臭修験道たちがいた。こいつら早く帰り過ぎ。単なるハイキングじゃぁないのさ。修業にならんよ。

切符を買って改札に並んだら係のオバサンがリュックを見て"10キロ以上の荷物は荷物代がかかります。切符売り場で荷物券を買ってください"と。先に言え。腹立ちまぎれに測ってみたら19kg。気が萎えた。
トロリーバスは予定通り07:45に発車。

ロープウェイ、ケーブルカーと乗り継ぎ、黒部ダムを歩いて渡り、またトロリーバスに乗って09:21に扇沢に到着。
黒部ダムからの放流。 黒部湖。奥に赤牛岳。魅力的。

信濃大町行きのバスは09:55。乗り場前の切符売り場に行ったがまだ閉まっている。乗り場に荷物を置いて一番乗りを確保し、土産売り場を巡回。ウコンソーダとやら200円を買って飲んでみた。アルコールの入っていない甘いウコン割みたいなモンであったが、炭酸が空腹の胃に沁みて痛かった。

9時半過ぎに切符売り場のオバチャンが出勤。バスに乗ってスマホからあずさ16号の切符を確保。大町から松本で乗り換える。

バスは予定より少し早く、10時半少し前に信濃大町に着いた。券売機で予約した切符を買って、楽しみにしていた駅構内の立ち食い蕎麦屋に行ったところ、なんと10時から11時まで休憩。なんと。
仕方なく松本駅で着いたホームの立ち食いそばを喰った。中々美味しかったが、乗り換えに時間がなくてかなりの急ぎ。

リベンジを果たして立山に登って満足。でも前回の大雪縦走の記憶が真新しいからか、なんか物足らない。やはり山は長いほうがいいな。次はいつ行けるのか...。

 

今回、大走の途中から花があった。
立山の花-01 立山の花-02チングルマ

立山の花-03 立山の花-04

立山の花-05 立山の花-06

立山の花-07 立山の花-08

立山の花-09 立山の花-01

立山3,015mその1

昨日は17:42大阪発のサンダーバード35号に乗り、20:59富山着。
宿は駅前の東横イン。宿に入る前にコンビニで水を4リットル、朝飯用に小さめのカップ麺とサンドイッチ、行動食にオニギリ2個とカレーパン1個を獲得。
そのまま晩飯。入ったのは物凄くレトロなラーメン屋。この辺りでは評価が高いみたい。
酒は我慢してタンメン喰って旨かった。
送っておいたリュックを詰め直して23時近くなってやっと消灯。

立山へは富山発06:28の地鉄(富山地方鉄道)で山に向かう。もう1本早いのもあるが、05:44に出て室堂に着くのは08:20。これだと08:50着で、44分早く出ても着くのは30分違い。睡眠を確保したいこともあって2番目の便にする。

さて、朝。
5時過ぎに起きた。少し早いが、月曜の朝はいつも土日の疲れが残っていて体が中々覚めない。
荷物を片付けて朝飯をシッカリ喰って、部屋を出たのは6時過ぎ。最近は朝飯をまともに喰う癖がついてしまった。時間はかかるし体は育つし、困ったもんだ。

06:28に地鉄が動き出した。
快晴。とてもよい天気。ようやく立山に登れるか。最初はH15年に剱岳に登った時、その返す刀で立山にも、と思ったが剱を降りてきたところで足がボロボロ。這うようにして雷鳥沢を降りて室堂に辿り着いた。その後ももう1回あったと思うが、一昨年、室堂から「大走り」を登って「富士ノ折立」の手前で吹雪のために断念。それ以来。
地鉄からケーブルカーとバスを乗り継いで08:40に室堂に着いた。
素晴らしい天気。空気は涼しいが日差しが強い。
トイレに行って靴を締め、準備完了。荷物は17kg強。少し重い。

09:05スタート。
まずは浄土山を目指す。一ノ越から雄山ではなく一応は「立山三山」を歩きたい。
30分ほど歩いて室堂から右の方に散歩道を廻ったところで山側に入ると急に斜面がキツクなる。

10:15 稜線に出ると左に石垣がある。建物はないが近くに行って内側を覗いてみると日露戦争の軍人慰霊碑なんぞ。なんだこりゃ。
目の前の一ノ越の小屋から雄山の急壁がそそり立っている。キツそう。あんなの登るのイヤだ。
ルートは逆に進む。結局どれが浄土山の頂上なのか判らなかったが、まぁ良し。次へ。

10:35龍王分岐。目の前に龍王岳が聳えているが岩山。これ、登れるのか?
右奥に薬師岳、その左さらに奥に赤牛岳。もっと奥には槍穂高が綺麗に見える。槍ヶ岳は大雪の白雲小屋から見たトムラウシくらいの遠さに見えるが、トムラウシまでは11時間、槍までは4日くらいか。
すぐ右下、薬師岳の手前に五色ヶ原の小屋が見える。行ったことはないが五色ヶ原は良いところらしい。行ってみたい。似たような山中平原の雲ノ平も素晴らしかったが、これは山の影で見えない。残念。
浄土山から左奥に槍穂高、その右手前に赤牛、真ん中右に薬師、その手前に五色ヶ原
天気は相変わらず素晴らしいが風が強い。午後は寒いかな。ここから一ノ越まで降りていく。

10:55一ノ越。
浄土山から法螺貝の音が聞こえたが、犯人はここにいた。坊主みたいな神職みたいな、おそらく修験道と思われる10人くらいの団体が雄山に登るようで、スタートの合図らしい法螺貝を吹いている。これ、雷鳥平でも聞いたことがあるがコイツらだったか。40歳くらいから70歳くらいまで。
上を見あげて連中を見送りながら昼飯。買ってきたオニギリを2個食べる。外人も含め平日にしては結構な混雑。
浄土山から一ノ越に降りていく。雄山を見上げて。 一ノ越から雷鳥平、奥に大日岳。

11:10スタート。
結構なガレの急斜面で荷物が重くてシンドイ。見るとガッシリした体の日焼けしたニイチャンが歩荷している。ビールのショート缶を2箱、その上に一回り大きな箱を載せている。何となく考えると25kgくらいだろうか。同じようなペースで登っているがニイチャンは途中で休憩をとるからすぐに追い越して、しばらくしたら見えなくなった。
途中で修験道の一派も追い越す。"山の行者"みたいな格好をしているから脚力も天狗レベルと思っていたが大したことない。

12:05 雄山の頂上神社に着いた。
すぐ先に岩山があって、それが雄山3,003mの頂上。でもテッペンはお社になっていて上がるのには500円でお札を買わなくてはならない。他にも月山とか、こういうメジャーな山の頂上を占拠して金を取るとは何事か。だから宗教法人から税金を取るべしと思ってしまう。

でも仕方なく500円払って上に上がる。お社に上がるとかなりの年寄りのそれっぽい神職がいる。何をしているのかと思いながら写真なぞを撮っていたら、人が5,6人集まったところで"お払いをするからしゃがめ"と。
ひとまず付き合ってしゃがんだら祝詞を唱え始めた。大麻(オオヌサ)というらしいが、いつもの棒にヒラヒラが付いたやつで頭の上も祓う。
正直、こんなのに付き合うのはゴメン。宗教や神様を否定する気はないが日頃から"我、神仏を尊んで神仏を恃まず"という心構えでいる積もり。ましては神様で商売するのには付き合う積もりはない。
そっと後ろに下がって(失礼ながら)お祓いの様子を写真に撮り、小屋に戻ってきた。お社に上がる鳥居で振り向いて、1人で神様に弐礼弐拍壱礼。
生臭修験道たちが神社に上がってきて、今度は到着の法螺を吹いている。〆は甲高くなって下手なホルンみたい。
立山雄山の頂上神社 立山の頂上神社から小屋を見下ろす神官。映画みたい。

リュックに戻ったらもう12:25になっている。急がないと。今日は剣沢を下りて真砂沢まで行きたいと思っていたがこれでは無理かな。前回の旭岳ロープウェイなども同様、登山口までバスなどで行くところは歩き始めが遅くなるから行動時間にかなり制限がある。仕方ないが。前夜に室堂まで入れればいいんだけどね。東京とか大阪から室堂に早朝に着くバスでもやらんかね。
真砂のキャンプ場まで辿り着けないときは順当なら剣沢小屋のテント場になるが、明後日は仕事で明日の帰りが遅くなるのは嫌だ。その場合は雷鳥平に降りることにする。
出発の準備をしていると一番若そうな修験道が二人連れらしい若い女と記念写真を撮っている。コイツラ、絶対に修業が足らない。

12:40 雄山神社をスタート。
暫くは岩場を伝い歩く感じ。途中、道から1mもない岩の陰に雷鳥がいた。岩の陰といってもこちらからはほぼ正面。空から見たら少しは隠れているのか。
まだ若い鳥で未熟なんだろうが、丸見えなのに隠れている積りのようで微動だにしない。でも目をパチパチしているからすぐ判る。
可愛いので写真だけ撮って、あとは気が付かなかった振りをして先へ進む。

13:00大汝休憩所。
ここは最近、宿泊を受けるようになったらしいが元々は単なる休憩所だったそうだ。道理で小さくて華奢な感じ。荷物を降ろして頂上に向かう。

13:05大汝山頂上3,015m。ここが立山の最高峰。でも「立山三山」には入っていない。「四天王」みたいなもんか。休憩小屋からはすぐの岩場。どこかの学生登山サークルみたいな連中が10人くらいで岩登りをしている。あんまり慣れてなさそうだから見ていて怖い。
大汝山頂上。

13:20大汝休憩小屋を出発。
13:30富士ノ折立の横を通過。ここは本当の岩場。高所恐怖症なので当然回避。先の学生連中は荷物を置いて登っていった。
稜線は風が強く寒くなってきた。

14:00大走分岐。一昨年はここまで登ってきて、吹雪で断念した。
やはり今日は真砂沢まで行くのは無理、でもないかもしれないが、荷物も重いし、ヤダ。疲れたからノンビリしたい。早くテント張って朝もユックリ起きて。
という感じで気持ちがもう負けているので雷鳥平のテント場に降りることにした。2ヶ月歩かないとダメだね。荷物も17kgというのは、重い。足も痛い。

足は大問題。靴が中々合わない。日本の靴屋だと足幅が「3E」が普通、「4E」も結構ある。「2E」になるとあまり見かけなくなる。ところが。昨年暮れにランニングシューズを買ったときに判明したのは、足の幅が「D」。「E」も飛ばして、「E」。ランニングシューズではたまたまあったが、登山靴では「2E」も見つからない。今履いているのは幅狭の代表格のスカルパだが、スカルパも最近の靴は「3E」らしい。

14:10大走を下る。
この道、一応は道になっているが、ザラザラしていて歩きにくい。時々足元が滑るから荷物が堪える。

15:35雷鳥沢キャンプ場に到着。
テント場にはツアーらしい特大のテントが一つ、あとは個人用の小さなのが10張りくらいか。この時期は空いていて宜しい。
受付で500払ってチャックイン。真ん中辺の水場が近くて丸太の長椅子を使える場所を確保。トイレは少し遠いが、他の人の通り道からも外れているから静かだろう。
雷鳥平から立山。

まずはテントを張って宿を確保。今回はデカイ方のゴアを持ってきた。ユックリしたいから。でもグラウンドシートを忘れてしまった。
これ、小さいゴアよりかなり嵩張るが、張って中に入るとそれ程は広く感じないなぁ。剱沢を降りないならひと月くらい前に海外通販で買ったワンポールテントを持ってくればよかった。まだ怖くて使っていない。次回の楽しみだ。

今回の雷鳥平はとても静か。涼しい。再来週くらいからは紅葉が始まって混んでくる。今週・来週が狙い目だ。花も紅葉もない季節は言え、花は後半少しあったし草紅葉が少し始まっている。穏やかに楽しむには最高の時期。湿気が多いのが玉に傷。

明日の帰りの時間などを確かめながらユックリと晩飯の準備を始める。丸太の椅子に座って近くから持ってきた角材をテーブルにしていい感じ。気温は16.5℃。
17時過ぎにα米のカレーピラフに湯を入れ、17時半からラーメンを作り始める。ピラフは半分喰って残りは朝飯。

18時。飯は喰い終わって片付けもほぼ終了。あとはテントの中に仕舞うだけ。

気温は14.9℃。ダウンのジャケットを羽織っているが寒くなって来た。そろそろ撤収。テントに入る。少し前にキャピキャピした女子大生みたいな6人グループが到着してすぐ前にテントを張られてしまった。一人だけ"先輩"と呼ばれているコはシッカリしてそうだが、あとは甲高い声でキャァキャァうるさい。水を汲みに行く時も登山靴でバタバタ走る。こういう連中を見ると遭難してしまえと思う。

19時。シュラフに入って眠いのだが、外がうるさいからラジオを点けてニュースを聞きながら時刻表を見ている。で、驚いたのだが、室堂から信濃大町までは7,030円もする。真砂沢に下りていれば黒部ダムから乗ればいいから2,830円。4,000円強のサボタージュとなっていたか。

気が付いたら20時過ぎ。ラジオを点けたまま眠っていた。外は静かになっている。ヤツら、寝るのは早いな。
22:30 いつものことだが2時間おきに目が覚める。テント内は13℃。非常に静か。
ファスナーを開けて外を見ると穏やかな空。小屋の明かりか月の明かりか、全体に薄い雲の掛かっている空がボヤ~っと明るい。よく見ると星も沢山出ている。綺麗だ。

01:45 ゴォ~っと風が鳴っている。11.4℃。

大雪縦走(旭岳2291m⇒トムラウシ2141m)番外~大雪の花

今回大雪で撮った花の写真。
白雲小屋でサクラさんにビッシリ指導されて名前や色形が頭に残っているものあったが、わざわざ教わったのに見逃したのも多い。見た気はするが花とは思わず写真を撮らなかったのもある。リシリなんとか、じゃなくてレブンサイコ(だっけ?)とか。

下山して4週間もかかって、やっとここまで整理できた。何しろ数が多い。こんな花だらけの山に行ったのは、記憶に残っている限り初めて。
特に知らないものを整理するって、とっても大変。同じ作業をもう一度やるのは、嫌だ。
元の写真はもっと沢山あって、似たようなのは削除したが、似ているけど違うようなのも、消してしまった。
あと、名前は基本的にネットで調べたが、出てこないのは図鑑で調べた。でもこの図鑑、尾瀬の花の図鑑だから“似て非なる“花も多いかもしれない。

写真自体もよく見るとピンボケばかり。
山で写真を撮ると後で見て楽しいが、ペースが1割くらい遅くなるのと、帰ってから整理するのが大変。それで整理しようとしてパソコンで開いたらピンボケばかりだと腹が立つ。でもカメラを上手く使えるように勉強する気にはならない。
いつか山に着いてカメラを忘れていたら、それは幸せかもしれない。

それにしてもスゴイ山だった。コースも花も。
エゾノツガザクラ@大雪 ウラジロナナカマド@大雪

カラマツソウ@大雪 メアカンキンバイ@大雪

エゾイワツメザクラ@大雪 エゾタカネスミレ@大雪

チングルマ@大雪 キバナシャクナゲ@大雪

キバナシオガマ@大雪 エゾオヤマノエンドウ@大雪

ヨツバシオガマ@大雪 ミヤマリンドウ@大雪

エゾノコザクラ&チングルマ@大雪 チシマノキンバイソウ@大雪

ミヤマキンバイ@大雪 ウコンウツギ@大雪

エゾツツジ@大雪 ミヤマウイキョウ@大雪

ウルップソウ@大雪 風車になったチングルマ

コマクサ@大雪 ヨツバシオガマ@大雪(色が違う)

チシマフウロ@大雪 ゴゼンタチバナ@大雪

チシマギキョウ@大雪 ハクサンイチゲ@大雪

イワヒゲ@大雪 ニッコウキスゲ@大雪

エゾヒメクワガタ&チングルマ@大雪 ハクサンオミナエシ@大雪

イワブクロ@大雪

大雪縦走(旭岳2291m⇒トムラウシ2141m)その3

3:30 鳥の声で眼が覚めた。テント内は7.7℃。かなり明るいが、もう少し寝る。
4:00 他のテントの音・声で眼が覚めた。こうなると仕方ない、起きる。
外に出ると良い天気。テントは結構湿っているがズブズブという程ではない。
まだ時間は早いので、まずはテントを干すことにする。中で湯を沸かして空気を暖めながら、スープを飲む。コンロの圧電素子が調子悪い。修理が必要か?

ふと時計を見ると、気圧が下がってきている。天気の良いうちに山から降りたい。気温は10.2℃。
5:50 撤収作業は、ほぼ終了。良い天気だが風が強い。作業の途中でとなりのテントからオジサンが出てきた。新潟の人で、7/7に山に入ってアチコチを廻っているそうだ。自宅は飯豊の梅花皮の登山口まで1時間半だと。羨ましい。昨日はトムラウシ温泉からドロドロの道を登ってきたそうで、今日はひとまず山頂に行くと上がっていた。

H230720tokachidake_protrudingfromseacloud.JPG6:00 スタート。濡れたテントでリュックは重いが、景色は最高。背中にトムラウシを見上げて、右前には十勝岳、左前にはニペソツ山から石狩岳。みんな雲海から胸部を出している。
 

すぐに暑くなってきて、Tシャツ1枚になって岩場を降りる。


7:20 ゴロゴロの岩場を降りているときに"キュッ、キュッ"と声がする。見ると、ナキウサギ。テレビや写真では見たことがあったが、これは嬉しい。写真を撮ろうとしたら姿は消えていた。

7:40 雪渓の入口で休憩。前トム平で休むつもりだったが、ここまで来てしまった。カレーピラフの残りの1/3で朝飯。雪渓から人が次々に上がってくる。ここまでの途中、何人かに擦れ違ったが、皆さん"コマドリ沢はドロドロ"だと。中には"この先からトムラウシ温泉までドロドロ"という人も。確かに殆どの人は膝まで汚れていて、腿まで泥がついている人もいる。が、1人だけ、踝までしか汚れていなくて、話を聞くと"コマドリ沢の手前の雪渓を最後まで行かずに手前で取り付けば大したことないよ。"と。これは貴重な情報だ。8:00雪渓を降り始める。
8:08 アイゼンは使わずに雪渓終了。直前の取り付きなど、どこにもなかった。あの人はどこを歩いた?

9:05 コマドリ沢の新道を半分くらい降りたところの日陰で休憩。
ここまでの道は確かにかなり悪い。所々かなり急で、足元は泥。その泥も目が細かいのか、凄く滑りやすい。が、足元を良く選びながら進めば大丈夫。今のところ、靴の底周りはドロドロだが、スパッツは下半分しか汚れていない。踝あたりまで。でもこれじゃぁ雨でも降ったら大変だ。頭の先まで泥まみれになりそう。
水も飲んでユックリしてしまっている。バス、午後は16:15の1本しかないからこのペースだと時間を余す。12時過ぎには着きそう。この道は地図の参考タイムよりも大幅に時間がかかる、と色々な人がネットで言っていた。話が違うな。9:20スタート。

9:55 カムイ天上分岐。旧道の閉鎖看板を過ぎたところの小さな日陰で休憩。ひどい道だった。でも泥道はもう少し続くようだ。10:05スタート。あれっ、天上分岐の標識が出ている小広場。ベンチもある。ここで休むべきだった。
10:45 短縮登山道分岐。誰か車で帰る人が通らないだろうか、とあり得ない期待を少ししながら座って水を飲む。と思ったら蚊に刺された。ここ、大きな蚊が沢山いる。大きいが鈍い。5匹くらい潰したが3か所くらい刺されていた。
地図で見るとあと1.20hくらい。カムイ天上からここまでの道、地図には"急な泥道"と書いてある。が、その上の新道よりは遥かにマシ。やはり昔から使っている道だから石や丸太で階段を作ってあるところも多いし。
ドライカレーの最後の1/3を食べて、もっとユックリしたいが蚊がうるさいので11:00出発。

最後の下りの後半、泥はかなり乾いているがとても急。
12:00 少し緩くなったところで堪らずリュックを降ろして休憩。時間は沢山あると休みも多くなる。地図であと700mくらい。15分くらいか。靴の中で足がビリビリして痛い。膝もかなり苦しくなってきた。
今日はこれで水を1リットル飲んだ。12:07スタート。

12:10 林道に出た。
12:20 東大雪荘に着いた!ゴール。きつかった。

まずは風呂だ。残っている水をガボガボ飲んで風呂に入る。いやぁ~気持いい。
荷物を整理してから食堂に行き、ざる蕎麦を喰う。喰い始めると腹が減っていたことが判った。胃袋に蕎麦とお茶が染みていくのが判る。あんまり旨い蕎麦ではないが一応は蕎麦湯も付いてきて、温かく柔らかい飲み物が体に嬉しい。

ダラダラのんびりして、16:15のバスで新得駅へ。
新得には17:40に着いた。駅構内の立ち食い蕎麦屋が旨いそうで期待していたが残念ながら閉まっている。仕方なく駅前の『暖笑』という食堂に入って「ザルそば」を喰った。面白いのは「ざる」は630円なのに「かけ」は520円。ふぅ~ん。ここの蕎麦は結構美味しかった。

新千歳空港まで行って20:30のANAに乗ろうとしたが、台風のせいで羽田の滑走路が一時的に閉鎖されているとのこと。札幌に行こうかとも迷っているうちに結局は予定の便に乗って22時出発という一番中途半端なことになってしまった。
東京に着いたら地下鉄は終わっていて、山手線の最終で遠廻りして帰った。
家に着いたら25:20。ひとまず無事に帰れて良かった。
大きな荷物を片付けて腐りかけの衣類だけ洗濯し、風呂に入って軽く喰いながらビールを呑んで、やっと落ち着いてきて布団に入ったのは27時を過ぎていた。
なかなかタフだったが大満足の3日間であった。あ"ぁ~、疲れた。

大雪縦走(旭岳2291m⇒トムラウシ2141m)その2

うるさくて03:40起床。もう少し寝たくて2度寝にトライしたが、すぐに諦めた。
外に出ると晴れている。トムラウシまでスカッと見通せる。でも物凄く遠くに見えるのは変わらない。あんな所までは歩けないと弱気でいると札幌ネエサン、"この時間に出れば行けるっしょ!"と。それならそうか、と気を取り直す。いずれにせよ起きてしまったので仕方ない、寝床を片付けて早めに出ることにする。風は少し強いが非常に良い天気。

04:35 スタート。歩き始めてすぐ下りになるが、高根が原は緩やかな散歩のような道を進む。
天気は最高で、ヒバリや小鳥の声が聞こえろ。遠くにトムラウシの姿がドッシリと見えて素晴らしい道。少し歩いたところで暑くなってきて、半袖シャツ1枚になる。

06:00 暑い。コマクサが所々に生えている。見栄えのする花だと思う。
道はシッカリ付いているが、膝まで笹が張り出しているところを通って下半身ビショビショ。その後には首までの潅木が張り出していて全身ビショビショ。足元もドロドロの逃げ場のないところが何ヶ所かあり、ズブズブ。靴は踝まで泥だらけ。
06:10 流れがあった。綺麗な水が右手の方から流れ出していて、水量もある。ここでリュックを降ろして小休止。たわしを出して靴・スパッツ・ズボンを履いたまま、水に入って泥を洗い落とす。ついでに朝飯。JALのラウンジで貰ったおつまみの子袋。中身はあられ煎餅。アルミパックなのに湿気ているから良く見たら、1年半前に賞味期限が切れていた。問題はなし。分解が少し進んで消化に良い。06:15出発。かなり緩やかな下りで歩いていても気持ちよい。

06:50 忠別沼直前のピークで久々にトムラウシが見えた。かなり近くなった。
相変わらずの快晴。日差しが強い。

H230719cyubetu-numa.JPG07:00 忠別沼に到着。休憩。
大きなオタマジャクシが泳いでいる。よく見るとサンショウウオも。尾瀬みたい。地図を見るとほぼ半分来た感じ。が、これからは徐々に登りになっていく。高根が原の散策は非常に気持ちがよかった。
07:20 スタート。ますは目の前の忠別岳へ。白雲の小屋からトムラウシの左手前に見えたのは、この山だった。

08:00 忠別岳。トムラウシがかなり近くなってきた。08:05スタート。
08:55 忠別避難小屋分岐。苫小牧から来たという単独行者と立ち話をしていたらかなり時間を喰ってしまった。ソイジョイを1本食べる。水は1.5リットルに押さえて背負ってきたが、もう400ccも飲んでしまった。もう少し我慢が必要か。09:15スタート。
09:50 五色岳。
09:55 開けているところで小休止。相変わらずの快晴。山の上の方に少しだけ雲が出てきた。10:00スタート。

H230719tomuraushi_from_goshikigahara.JPG10:50 化雲岳分岐。足がかなり痛いが、五色が原から眺めるトムラウシは素晴らしい。

11:05 ヒサゴ沼避難小屋分岐。
11:35 ヒサゴ沼避難小屋のトムラウシ側の分岐。足がとても痛くて、ここで靴を脱ぐ。真ん中の靴下を脱いで2枚になり、加えて足の甲に絆創膏を貼る。雨がパラパラ落ちてきた。ANAラウンジのおつまみ"ナッツ&あられ煎餅"を1袋食べる。12:00スタート。頑張れ!

13:10 前後の景色が良く見えるところで休憩。今朝から歩いてきたルートが良く見える。これから先はどんどん高度を上げていくのみ。頂上にはあと1.5hくらいで着くのかな。13:20出発。

13:45 大岩の急登。たまらずにリュックを降ろし、ANAスナックと水を摂る。この山、本当にタフでキツイ。ここまで来ても頂上まで辿りつけるか不安。歩くのにシンドイし、ガスでも出たら迷ってしまうだろう。天気が悪い時に人が死ぬのも当然、という山。
まだまだ先もキツそう。遭難したら困るな。やはりヒサゴ沼で止まるべきだったが。ここまで来てしまったことを少し後悔。白雲小屋で大丈夫と言われたが皆さんは他人ごとだったんだろうな、と人のせいにもしてみる。

14:00 北沼分岐手前の台地に出た。この辺りは緩やかだがガスが出てきた。景色なし。
14:20 北沼分岐。頂上まであと少し。ここに来てガスが抜けてきた。

14:55 トムラウシ頂上。やっと着いた。ここまで本当にきつかった。"もう頂上""あと少しで頂上"と何度思ったか。そう思うとその先にさらに高いところが出てくる。遠い山だった。
ガスで景色がない。晴れていると周囲の景色が素晴らしいそうだが何も見えないと単なる通過点か。
ポツポツと雨も降ってきた。天気は朝からずっと良かったが、流石にこの時間には崩れてきたか。写真だけ撮って一休みし、早々に撤退。15:00スタート。

15:35 南沼キャンプ場に到着。雨になってしまった。今日はここで泊まる。
テント場は3段くらいになっていて、真ん中の一番使い良さそうなところには大きなテントが3張り。団体か?
下の、トイレに近いところには小さなソロテントが1張り。水は下流だしトイレに行く人が煩いかもしれないが、朝は早く出たいのでこのフロアに宿を取ることにした。
テント場の少し上には大きな雪渓があって水はここからザバザバ流れてくる。水が豊富なのは有り難い。持って来た水は残り50ccくらい。これを一口で飲み干し、まずは水造り、と言いたい気持ちを抑えてテントを張る。
今回は荷物をかなり押さえた。水も行動用は1.5リットルにした。夏でも水は豊富だから通常はこれで問題ないのだろうが、11時間も歩くとギリギリ。後半はかなり我慢しながら歩いていた。生き物として喉の渇きは非常に辛い。やはり行動用は少なくとも2リットル持つべき。次回の反省。

16時過ぎに本日の宿が出来た。さぁ、水だ。あとはひたすら沸かして飲み水を作る。プライタスの4リットルに雪渓からの水を満タンに汲んで、それを少しずつ、800ccくらいずつ沸かしていく。沸いたらLAKENのアルミボトルに入れて冷ます。最初の1本は我慢できず、雪渓からの川にLAKENを突っ込んで冷まし、それをペットボトルに移して一気に飲んだ。次からはテントを出入りするのが面倒で、そのまま置いて冷まし、少し温度が下がったところで2.5リットルのプライタスに移していく。それをひたすら繰り返していた。

17:30 3リットルくらいの飲み水(2リットルのぬるい湯と、LAKENの中には1リットルの熱湯。)が出来た。これで明日の下山まで安心だ。
そろそろ晩飯の支度をしないと。
水を作っている途中でアルファ米のカレーピラフに湯を入れておいたので、そろそろ喰えるころ。あとはインスタントラーメンを作るだけ。
17:40 晩飯。食べ始めたが、ラーメンが熱い。冷めるまでしばし小休止。地図を出して眺める。
明日は地図の予定行程で5.20h。バスは16:15だから、どんなにトラブルがあるとしても6時に出れば楽勝だろう。おそらく風呂にも余裕で入れる。
新得には17:45に着いて南千歳行きの特急は18:15、新得の駅蕎麦を喰える。ここ、立ち食いにしては旨いらしい。

なんて事を考えているうちにラーメンが冷めたので、カレーピラフの1/3と一緒に喰って飯は終了。ピラフの残りは明日の朝飯。相変わらず簡単だ。喰うこと自体好きだから、こんな飯でも結構楽しい。
18:30 片付けも終わり、あとは寝るだけ。明日は晴れているといいな。出来ればテントが乾いていて欲しい。テントが重いのは嫌いだ。

24:30 いつの間にか眠ってしまったが2時間おきくらいに眼が覚める。よくは眠れているから問題なし。前夜と違って、静かで(精神的に)穏やかな夜。テントの中は10℃くらい。あまり冷えていない。手を出すと寒いが、シュラフの中はかなり暖かい。今回はISKA450にして正解。

どうでもいいことを色々と考える。
旭岳もトムラウシも、頂上だけは携帯が通じた。雑誌に書いてあったが、全国の山の殆どでは携帯はドコモが通じる。ソフトバンクは壊滅状態でauが中間の評価。が、大雪周辺だけはauが圧勝らしい。
今回は小さい方のテントで出来たが、これで真っ直ぐに寝ているとシュラフが壁に触って濡れる。寝床は斜めにとるべし。などなど。
外は穏やかだが時々ゴォ~ッと風がテントを揺らす。寒そうだがジッパーをあけて空を見てみる。月がかなり明るいのが邪魔だが、星が良く見える。判るのはカシオペアくらいだけど。これも違う?

大雪縦走(旭岳2291m⇒トムラウシ2141m)その1

室蘭に行く機会があり、帰りに“憧れ”大雪山縦走にチャレンジ。2年前の同じ週にツアー客など10人くらいが亡くなったコース。
全体行程は以下のとおり。

 ※数字は、かかった時間。1.45⇒1時間45分。
 ※括弧内は、いつも使っている5万分の1の地図の参考タイム。休憩時間は入っていない。
     括弧の前は、実際にかかった時間。

7/18 旭岳RW姿見駅⇒1.45(2.50)⇒旭岳⇒1.05(1.00)⇒間宮岳⇒0.55(0.50)⇒北海岳⇒0.50(1.20)⇒白雲分岐⇒0.30(0.20)⇒白雲岳避難小屋
    total 5.10(6.20)
7/19 白雲岳避難小屋⇒0.45(1.00)⇒高根ヶ原分岐⇒1.40(2.00)⇒忠別沼⇒0.40(0.50)⇒忠別岳⇒0.50(0.40)⇒忠別小屋分岐⇒0.35(1.00)⇒五色岳⇒1.00(1.15)⇒化雲分岐⇒0.15(?)⇒ヒサゴ沼分岐(北)⇒0.30(0.20)⇒ヒサゴ沼分岐(南)⇒1.00(0.30)⇒天沼⇒1.45(1.30)⇒北沼分岐⇒0.35(0.20)⇒トムラウシ頂上⇒0.35(0.15)⇒南沼キャンプ場
    total 11.00(9.55)
7/20 南沼キャンプ場⇒1.15(1.30)⇒前トム平⇒0.55(0.35)⇒コマドリ沢分岐⇒0.30(0.25)⇒新道入口⇒1.15(0.40)⇒カムイ天上分岐⇒0.40(0.50)⇒温泉コース分岐⇒⇒トムラウシ温泉
    total 6.20(5.20)

さて。
朝は5時に起きた。テレビを点けるとサッカーの女子ワールドカップ、なでしこジャパンの決勝戦後半をやっている。
昨夜は室蘭を夕方に出て、20時半くらいに旭川に着いた。旭川ラーメンを喰ってコンビニで水2リットル、朝飯にカレー味のカップ麺、昼飯のオニギリ3個を買い、送っておいた荷物を詰め直して22時頃、準備完了。心配していた天気予報はどんどん良い方に変わっている。コンディションは良くなる一方でプレッシャーは増していく。ドキドキしながら就寝。

サッカーを見ながらユックリ身支度をし、5:40には準備完了。タクシーを6:10に頼んであったが早く山を歩きたくて早々にチェックアウトして外に出る。
表をブラブラしているとタクシーは6時ちょうどに来た。乗り込むとテレビが点いている。1点取られている。やはりアメリカには勝てないのか。

旭岳ロープウェイの駅までは1時間くらい。テレビを見ながら車は走る。途中で曇りから雨に代わり、空模様の方が気になってくる。サッカーは1点とり返して延長。その前半で取られたが後半で取り返し、PK戦になった。すごいじゃぁないか。
19kmの直線道路を走っている時は霧雨。雨量は多目。嫌な感じ。PK戦、勝っちゃった。なでしこが世界一になっちゃった。すごい。

6:55、ロープウェイ乗り場に着いた。雨は上がって明るくなってきた。7時のロープウェイに乗って10分で姿見駅に到着。トイレに行って靴紐を締めて準備完了。
7:25 スタート。スタート時間が遅く、またどれくらいタフなコースか判らないので早いペースで脚を進める。が、姿見池の展望台で写真を撮って池ばかり眺めていたら、旭岳頂上への道と違う方へ行ってしまった。誰も来ないなと思いながら少し歩くと、ガスが吹き出ている地獄谷のようなところで行き止まり。慌てて姿見池まで戻って頂上へ向かう。ロスタイムは5分強だが、いきなりのヘマで精神的ダメージは30分相当くらいか。

道は段々と急なザレ場になる。ガスがかかっている中を歩く。時々ガスの間から空が見える。
9合目くらいから晴れ間も見えるようになってきた。

9:10 旭岳頂上に着いた。直前のザレの急登は歩き辛くきつかったが、頑張った。
ガスはかなり抜けてきて、黒岳方面の景色が出てきた。広い。大きな山だ。
気温は18℃。ノンビリしたいが、やっと始まったばかり。特に今日はスタートも遅く、先が見えないので急いで動かないとならない。写真だけ撮って靴の紐を締めなおし、早々に出発。9:25スタート。

H230718snowpatch_asahidake.JPG旭岳からの下り、急なザレ場で歩きにくい。後半は大きな雪渓を降りる。

9:40 雪渓を出たところで一休み。靴紐を締め過ぎて足が痺れてきたので少しだけ緩める。9:45スタート。

10:20 間宮岳分岐。これもピークらしいが余りに緩やかで稜線の途中としか思えない。休んでいる人が沢山いるので通過する。少しして振り向くと、皆さんお鉢の北周りの道に行ってしまって北海岳方面は誰もいない。
お鉢を見渡しながら緩やかな稜線を歩く。風が涼しく気持ち良い。

10:30 松田岳手前の鞍部で休憩。足が痛くて靴紐をさらに緩める。靴下も2枚から3枚に。甲の真ん中辺が痛くて、或いは擦り傷になったかもしれない。オニギリを2個食べる。黒岳へ向かう稜線に人が何人も見える。雲が出てきた。10:50スタート。
11:15 北海岳。ここでお釜とはさよならだ。右に進路を変えると眼の前に白雲岳がドンと座っている。白雲岳までの道もユッタリしているようだ。
12:05 白雲岳分岐。白雲岳の麓をぐるりと回ってきた。

12:35 白雲岳避難小屋に着いた。疲れた。今日はここまで。テント場にはテントが5張り。小屋にはまだ誰もいない。小屋番に1000円払ってチェックイン。好きなところに寝ろ、でも混んできたら詰めてくれ、と。
2階に荷物を上げて寝床を確保する。靴を脱いで久々に足が楽になった。足が"自由万歳"と泣いて喜んでいる。
まずは水の確保。水場は先ほど歩いてきた途中、雪渓から流れ出ている川。4リットルのプライタスに満タンに水を汲んで戻り、小屋の前のベンチでひたすら湯を沸かす。

薄曇で穏やかな空。鳥のさえずり。間宮岳から白雲分岐まで、殆ど人はいなかった。白雲岳の麓でオジサンが二人、休んでいただけ。でも白雲分岐からはポツポツと人の姿を見かけるようになった。小屋にも後から6~7人続けて入ってきた。聞いていると銀泉台から上がってきた人が多いようだ。大雪高原からの板垣新道の雪渓の上を歩いている人も遠くに1人見える。こっちの方に向かっているようだ。
少し前に小屋から出ていた女の人も板垣新道の方に下りて行った。銀泉台も大雪高原も自家用車でなければ入れない筈。この小屋は地元の人が多いのか。観光客の多い道を避けているようで少し羨ましい。小屋番との会話を聞いていると常連客も多いみたい。
歩いて来る道は花がたくさん咲いていた。雪渓がたくさん残っていて水も豊富だし、山に来るには今が最高の季節かもしれない。

今日の行程、地図で見ると6.20hの予定だったが5.10hで来れた。でも落ちた体力が戻っていなくて、結構バテた。足の甲も痛い。
明日はヒサゴ沼で泊まるなら7.40hくらい。でもそれだと明後日が長くて大変だから、頑張って南沼まで行きたい。南沼まで行くなら明日の行程は9.20h。明日頑張るか明後日頑張るかの違いだが、いずれにせよ体力がかなり落ちているから不安だ。
昨年暮れの半月板損傷から、半年ほど歩かなかった。40過ぎくらいまでなら、半年歩かなくても2~3回ビシッと歩いたら体はすぐに戻った。だが今は戻らない。齢を重ねている。悲しい。

15:00 何もすることもなく、相変わらずダラダラと湯を沸かしている。それでももう3.5リットル溜まった。これで今日の晩から明日の行動分まで持つだろう。
この間に曇って、また晴れているが、流石に寒くなってきた。晩飯にはまだ早いからひとまず小屋の中に撤収する。

外の反対側のベンチで賑やかに飯を喰っていたネエさん二人組み、中に入ると寝床も近くだった。混んでくれば間に一人入るくらいの間隔を置いて、となり。登山ルートの話から雑談をしていたら、1人は札幌、もう1人は函館昭和から来ているそうだ。
荷物はデカく声もデカく、二人とも豪快な感じ。体力あるんだろうな。札幌のネエサンはよく喋りガハハとよく笑う不知火タイプ、函館昭和はドォ~ンと寝っ転がって本を読んでいて口数も多くないようで、こちらは雲竜タイプ、という感。
札幌ネエサン、草のことも詳しい。小屋にあった図鑑も持ってきて色々と教えてくれる。今の時期にこの辺りにあるのは、エゾノリュウキンカ、ミネズオウ、イワウメ、チングルマ、ジムカデ、エゾノハクサンイチゲ、キバナシャクナゲ、エゾイチゲ、エゾコザクラ、エゾオヤマノリンドウ、ホソバウルップソウ、キバナシオガマ、メアカキンバイ、クモマユキノシタ、ゴゼンタチバナ、ミツバオウレン、トカチフウロ、エゾヒメクワガタ、ウメバチソウ、ミヤマタネツケバナ、ショウジョウバカマ、など。
図鑑やカメラの写真を見せてくれると"こんな花あった気がする"とも思うが、余りに多くて知恵熱が出てきた。
講義の最後には国際宇宙ステーションを街から見る話になって、その見方も教えてくれた。色々と教えてもらって、結構面白い。山にはいろんな人がいるもんだ。

H230718rainbow_haku-un-goya.JPG17:00 晩飯を外で食べようと表に出たら、大きな虹。

左下の方の雪渓から出ている虹が右奥の先の地面に突き刺さっている。絵に描いたような半円形の立派な虹。こんなの始めてみた。凄い。晴れているが霧雨の効果か。でも霧雨、飯を喰うのには不都合。スゴスゴ中に戻ってきて、寝床で飯の準備をする。因みにパワフルネエサン達、14時過ぎに外のベンチで豪華そうな飯を喰っていた。遅い昼飯だなと思っていたが、晩飯だったそうだ。随分と早すぎないか?夜中から歩き始める積もり?

17:40 晩飯はいつものようにアッサリ終わってしまい、あとは寝るだけ。まだまだ明るい。18:40頃、大宮から来ているという田舎風のオバサンがヨガ教室を始めた。こっちは体が硬くて出来ないので観察していたら、いつもの間にか2階の住人全員で体を反らせたり足を伸ばしたり開いたり。こんな所で・・・。異様な光景。皆さん一所懸命にやっているが可笑しくて可笑しくて、一人だけ傍観者として笑いながら写真なども撮っていたが、少し反省。
外を見ると雲の間からトムラウシが見える。カメラを持って外に出る。それにしても遠い。あんな所まで行けるのか。もう心も腰も砕けそう。

いつの間にかウトウトしていたが、20時頃か、向いのおじさんの鼾で目が覚めてしまった。ガァゴガァゴという鼾、それはひどいものだが、札幌ネエサンはそれを聞いて薄暗い中でケタケタ笑っている。
結局、鼾に加えてヨガオバサンが急にガタガタ何かを床に落としたり、一晩中うるさくてまともに眠れなかった。01:40までは覚えている。

空木岳2864mその2

5:08 起床。外の嵐は殆ど治まっている。でも若干は残っていて、濃いガスに時々強風。のんびり湯を沸かしながら撤収作業をする。
朝飯を食って片付けて、準備は終了。時々、強風・強雨があるも、段々穏やかになってきている。
6:35 出発。外は濃いガスに弱風、霧雨。

少し歩いたところで雪渓にあたった。ガスで先は良く見えないが、かなり大きそうだ。歩いても歩いても白い世界が延々と続いている。斜度も段々と急になりキツイ。途中で6爪アイゼンを履いたが、これなら10爪で良かった。

ひたすら雪渓の中を登る。先が見えないから行方もわからない。GPSで進路をこまめに修正しながら登っていく。

途中で小さな鳥が雪の上で地面の虫か何かを啄ばんでいる。これが歩く少し先を行くようで、まるで行方を案内してくれているみたい。結局、雪渓が終わるところまで少し前にいた。案内しくれた訳ではないのだろうが、無事に雪渓を抜けられたので心の中で礼を言う。

7:50 「駒峰ヒュッテ」到着。地図で見ると45分のところを1時間15分もかかってしまった。雨はずっと降り続いている。このペースはやばい。先も全く見えないし、天気が良くなる気配もない。先に進むのは危険と思い、空木岳を登ったら来た道を戻ることにする。あの「大地獄・小地獄」を通るのは勘弁だが、仕方ない。

頂上への最後の登りはザラザラの急な砂礫道でしんどい。途中でリュックを置いておく。ここからは空身で登る。ここで降ろすなら小屋においてくれば良かった。

8:10 頂上! 砂礫の中に岩が幾つか立っている。
空木岳頂上
濃いガスで景色は全くない。雨に加えて暴風。飛ばされそう。写真を撮って急いで撤収。

8:20 「駒峰ヒュッテ」に戻ってきた。これでもう降りよう。

帰る道は往きとは変える。避難小屋から上がってきた道ではなく、稜線を歩いて降りる。避難小屋は通らないが雪渓もない筈。水も半分捨てて1リットルだけ持つ。順調に進めば、5時間強で駐車場まで戻れるようだが、今回の遅いペースなら6時間か。8:35スタート。
この道は稜線歩きで比較的緩やか。雪もなくて快適、と思いきや、強風で何度も飛ばされそうになる。

9:25 避難小屋との分岐まで戻ってきた。小休止。最後のオニギリを喰う。9:35スタート。

「迷い尾根」の手前あたりで雨が止み、空が明るくなってきた。たまに日も差してくる。

少し進んだところで暑くなってレインウェアの上着を脱ぐ。高度が下がって気温はかなり上がってきた感じ。

「大地獄・小地獄」は往きよりは楽だ。このような岩や木の根でつけられた段差のあるような急斜面は体力面を別にしたら、普通は登りのほうが進みやすくて楽。が、ここは下りの方が歩きやすい。

11:45 「マセナギ」。悪路でバテたのでリュックを降ろして休憩。11:55スタート。

池山の手前、道が二手に分かれるところがある。登るときは"登山道"を通ったが、帰りは"遊歩道"を選択。距離は同じ。これ、あとで考えたら失敗。歩きやすいだろうと"遊歩道"を選んだが、確かに歩きやすく快適で、ペースを上げてしまった。それ故に足のダメージが増して、この後が本当に辛かった。

12:15 「池山避難小屋」近くの水場に着いた。ここは本当に嬉しい。500ccのペットボトルに冷たい水を満たしてゴクゴク飲む。タオルと顔も洗って気持ちよし。ついでにリュックから1リットルのボトルを出して水を詰め、これは土産にする。一休みして靴紐を締め直し、12:35スタート。

13:00 「鷹打ち場」。薄曇で時々日が差す。蒸していてとても暑い。ハイペースで来たせいで足がかなり辛い。ペースを落とそう。

13:20 林道終点。かなり暑い。

13:40 林道を横切るところの広い木陰で休憩。2回横切る、1回目。だからもう1回休める筈。とても暑い。それと靴紐をきつく締めたせいで足が痛くなってきた。痺れる感じ。

風が気持ちいい。水を飲むとまだ冷たくて体全体が喜ぶ感じ。13:55スタート。

14:35 駐車場に辿り着いた。2回目の林道交差は1回目のすぐで、休むほどではなかった。

駐車場の車にリュックを入れてエアコンをかける。

この駐車場、水場がある。靴を脱いでザブザブ洗う。顔や手も洗って、タオルで体も拭いた。水が冷たくて身持ち良い。

I climbed to Mt. Utsugi on Tuesday, June 28.
It is the second highest mountain following the Mt Kiso-koma, in the Kiso
mountain range in the center Japan Alps. And it also has the legend
involved with Kiso Yoshinaka, the military commander in the Heian Period.

Though it was a schedule of the three day traverse to Mt. Kiso-koma after
Mt. Utsugi in the first plan. But, sadly, I went down the mountain because
of rain storm at the summit.

There were a steep rock and a big snow gorge on the way while I was
climbing, and the weather was a painful bad. Though it was so tough climb
there even much worse, I was very pleased to be able to stand on the summit
of 2864m.

イワウメ@空木岳 イワカガミ@空木岳

落ちたウツギの花 シャクナゲ@空木岳

ヤマザクラ@空木岳 

空木岳2864mその1

昨年暮れに左膝の半月板を痛め、しばらく大人しくしていたが5月末からトレーニングがてら山に行き始め、おそるおそる3回目の山。最初はコースが5時間半と短く荷物も軽く12kgくらいの「編笠山」、次は荷物は13kgと軽めだが日帰りでも(結果的に)11時間と長い「高妻山」。そして今回、空木岳から木曽駒ヶ岳への縦走。荷物は以前の重めの16kg、行程も7~8時間×2~3日間と、徐々に、しかしかなり急激に、負担を以前に戻している。

結果的には、以下のとおり。膝の故障とそれ故の休養による荷物の重さ、さらには天候不順により、"一般的タイム"よりかなりかかってしまった。
【初日】7:30バスセンター900林道終点915940鷹打ち場1025池山の水場1040 11:30マセナギ1447避難小屋分岐1525空木平避難小屋    計、755
【2日目】空木平避難小屋635750駒峰ヒュッテ 810頂上820駒峰ヒュッテ835925避難小屋分岐9351145マセナギ11551215池山の水場12351300鷹打ち場1320林道終点1435バスセンター     計、800

昨日は17:30に石和を出た。
途中、辰野PAのコンビニで明日の朝飯用の「ソースカツ丼」と昼飯+αのオニギリ3個を仕入れ、黒井川PAでは今日の晩飯に「馬か丼」500円を仕入れた。「馬か丼」はPAのファストフードコーナーのメニューで、持ち帰りは出来ないとの事なので普通に頼んで味噌汁だけ飲み、丼はそのまま紙皿に移して持ってきた。
19:40 菅の台バスセンターの駐車場に到着。トイレの少し奥に車を停め、寝床の用意をしてから晩飯。缶ビールを1本とワインを2杯、呑んだ。
21時頃 ひとまず消灯。が、暑くて眠れず、何度も起きてはエンジンをかけて窓を開け、車内の風通しをしていた。少なくとも22時半頃までは、そうしていた記憶。
夕べは中々眠れなかったが、気が付いたら夜中の2時頃にラジオを付けたまま眠っていた。スイッチを切ってまた寝た。

本日。6:15起床。外に出ると雨が降ったみたいで地面が濡れている。どんよりした曇り。身支度をしていたらまた降ってきた。
朝飯に昨日のカツ丼を食ってから歯を磨き、7:30駐車場を出て山に向かう。今回のリュックはカリマーの50リットルで水2.5リットルを入れて16kgくらい。久々の重さ。

スキー場までの舗装路を登っていくと、山に入るハイキング道を発見。これを入っていくとゲレンデの横に出た。さらに登ってゆく。道は段々と急になってくる。雨がシトシト降っていてかなり蒸し暑い。汗がダラダラ流れる。

8:25 林道を横切った。平らなところで5分間の休憩
8:35 雨が止んで日が差してきた。風も出てきて涼しい。カナカナぜみが鳴いている。
8:50 「三本木地蔵」。遭難した人の慰霊碑が2基。二人とも40前のようだ。
9:00 ようやく林道終点。荷物が重い。これは堪える。ここまでの道はジメジメした雑木林の中で面白くもなんともない。辛いだけ。ここまでタクシーを使う人も多いようだが、それが正解だ。雨が時々バラバラ降ってくる。9:15スタート。
緩い登りが延々と続く。

9:40 「鷹打ち場」。進路と反対の100m奥に「野生動物観察棟」があるらしい。雨は降り続いているが木立の中でそれほどは濡れない。"池山山頂方面(急峻)"と"遊歩道経由空木岳"との分岐。当然ながら遊歩道経由を進む。

10:25 池山からの道との合流分岐。大きな桶に水がダバダバ流れている。これは凄い。顔を洗ってタオルも洗って水をガボガボ飲む。冷たくて旨い。かなり疲れてきているのでとても嬉しい。これを少し上がったところに「池山避難小屋」への分岐があった。小屋は見えないが、すぐ奥のようだ。10:40、水をもう一口飲んで、出発。
道は段々と急になる。「マセナギ」を過ぎてしばらく進むとさらに急になり、時々ハシゴも出てくる。これもまたキツイ。

12:05 平らなところで荷を降ろして休憩。オニギリを1個、食う。雨は止んでいるが曇っていて湿気が多い。高度が上がったからか天気のせいか、気温が下がってきている。風が吹くと寒い。12:20スタート。
急な岩場に鎖やハシゴの連続する厳しい道に入った。この辺りが「大地獄・小地獄」のようだ。どれが"大"でどれが"小"か判らないが、これは大変。身軽だったら問題ないのだろうが、重い荷を背負ってこんなところを歩くのは、正直、嫌。
この辺りの岩は花崗岩。滑らないが、脆くてポロポロ崩れる。

13:25 「迷い尾根」の途中に平らなところがあったので休憩。足がかなりへたっている。もう帰りたい。13:35スタート。
キツイ登りが続く。風は幾らか弱くなって寒いほどではなくなった。歩いている身には涼しくて子持ち良い。

14:47 「空木岳避難小屋」分岐。かなり足にキテいる。堪らず荷物を降ろして休憩。500ccペットボトルの水がなくなった。残りは2リットル。標識には小屋まで500mと書いてある。それならあと15分(のはず)。ガスが濃くて景色は全くない。14:55スタート。

まだまだ先はあるが本当にキツイ。左膝の半月板は今のところ大丈夫そうだが、左の股関節がモヤモヤして嫌な感じ。
山はガスに覆われている。風も強くなってきてゴーゴーと山が鳴っている。
15:25 「空木平避難小屋」に到着! 小屋の前には川がザーザー流れている。これは有り難い。雪解けで水量も多くなっているようだ。

小屋に入って荷を降ろし、まずは水の確保。4リットルのプライタスを出して水辺へ行き、一杯に水を汲む。ついでに顔も洗おうと思ったが、冷たすぎて洗えない。タオルだけ洗ったが、その手も凍りそう。
大量の水を持って小屋に戻った途端、土砂降りになってきた。ラッキー。

ここまで上がってくる途中、擦れ違ったのは単独行のオジサン2名と中年カップル、学生みたいな若い男の二人組の計4名。平日でこの天気、登る人はあまりいないと思う。小屋にも誰もおらず、今夜は貸しきりか。
ここ、空木平はカールで、昔は雷鳥もいたらしい。ガスで周りが全く見えないのが残念。

16:30 することがないので湯を沸かす。外は雨。寒い。今回のシュラフ、「エア280」を持ってきたが、これでは寒いかもしれない。一応ダウンの上下もあるので、これでどれだけ持つか。この時期のために「エア450」を買うべきか。

忘れないうちに、と思って小屋の使用料1000円を箱に入れる。ここで気付いたが、ラジオがない。忘れた。携帯も通じないし天気予報を聞けない。まぁ仕方ないか。

17時過ぎたので晩飯の支度をする。オニギリを1個とチタン・マグのインスタントラーメン。17:20に食べ始めたら17:35には終わってしまった。あとは寝るだけ。

今日は疲れた。明日は空木岳に登るが、その後は迷っている。当初計画は木曽駒までの縦走だが、昔の仲間が亡くなって通夜が明後日。行くなら明日は降りないと。木曽駒は空木よりは格段に行き易いからチャンスはまたあるし。いずれにせよ空木から木曽駒方面に向かって、宝剣岳の手前からロープウェイ駅にそのまま降りれば明日中には帰れる。歩きながら考えよう。雨は上がったようで、鶯が鳴いている。

17:50 消灯・就寝。ダウンの上下を着込んでシュラフに入った。あとは外が暗くなるのを待つだけ。
20:00 ふと眼が覚めた。いつの間にか眠っていた。外はまだ薄明るい。
21:30 土砂降りの音で眼が覚めた。物凄い音だ。ダウンを来て寝たら暑かった。シュラフを開ける。雨のせいか、あまり気温は下がっていないようだ。

外の雨音が凄まじくて、30分おきに眼が覚める。
23:30 また雨音で眼が覚めた。暑いからダウンのパンツを脱ぐ。少ししたら雨が止んだようなのでトイレ。でも小屋に戻ったら、また土砂降り。
28:00 まだ外は荒れている。暴風雨だ。気温は13度くらい。かなり暖かい。
あとは明日。

高妻山2352m

左膝の半月板損傷からの復帰(途中)第二弾、高妻山。
膝が中途半端な状態が続いているので、今回は少しキツメの山を選んだ。それでダメなら今シーズンは休養。トムラウシも立山も諦める。
と、言うか、実は山梨に行くついでの選択。北アルプスとか八ヶ岳の大きな山は東京からでも結構行き易い。東京から行き難くて山梨からなら行き易くて百名山でまだ登っていないのは 、高妻山と空木・木曽駒。でも後者は遠いだけで公共交通機関はあるし、別けて登れば大したことはない。山梨まで来たついでに登るなら、高妻山しかなかった。でも、これが実はキツかった。

5:40 起床。
昨日は17:50に山梨・石和を出てきた。信州自動車道の信濃町ICで降りて野尻湖畔のセブンイレブンで晩飯の弁当とワイン、明日の朝昼飯にオニギリを3個仕込み、ICの近くの道の駅「しなの」に着いたら20:30。僅かに雨。寝床を整えてワインを呑みながら車内で晩飯を喰い、寝たのは22時半くらいだったか。
高速はずっと雨だった。明日も日本列島は雨の地域が多いようだが、長野北部は晴れるらしい。
トイレに行ってから昨夜の残りのチャーハンで朝飯を済ませ、もう一度トイレに行って歯を磨き、6:15に道の駅を出発。

6:45 戸隠牧場の駐車場に着いた。隣接のキャンプ場のトイレを借りてから身支度。荷物は50lのカリマーの中身をかなり減らして13.5kg。水も抑えて1.5l。
7:20 いよいよ歩き始める。今回は長丁場。空は曇っているが直前まで大雨だったのか、かなり湿っぽい。
牧場の中を歩いて遠足気分。5分ほどすると牛止めの柵を越えて牧場から登山道へ。

しばらくは緩い登りが続くが段々と急になって樹木の中の薄暗いところを歩く。いつのまにか水の流れに沿って歩いていて、何度か渡渉を繰り返す。

高度が上がって少し明るくなってきた。岩も多くなってきて、水の流れる大岩を鎖や鉄梯子で登る。
この辺りは岩がもろいのか、足を載せるところが心もとない。さらには余程の雨だったのか、山全体が水を吸ってグズグズしている感じで、足場の岩がほとんどグラついている。

8:50 水が細くなって地面から突き出たパイプから流れ出ている所に付いた。地図では「一杯清水」となっているが地元のガイドの名前で看板がぶら下がっていて、本名は「氷清水」だそうだ。まずはリュックを降ろして手と顔を洗う。すごく冷たい!手で掬って3杯ほど飲んだが、手に水が溜まるのを待つ間に冷たくて凍りそうになる。
8:55 スタート。

9:15「一不動」の避難小屋に到着。ブロック積みのシンプルな小屋で年季は入っているが、中は小奇麗にしていて湿り気もあまり感じず、見た目よりは快適そう。中に入って小休止。三つ持ってきたオニギリを一個食べる。
9:25 スタート。

急登が続く。痩せ尾根になって道の横から切り落ちている所も多いが、この辺りは「斜面」と言うより「崖」。落ちたらそのまま"墜落"だ。
10:25「五地蔵山頂」。流れる汗にコバエが集まってきて鬱陶しい。ハエを払いながら靴の紐を締めなおす。コバエの群れにブヨが2匹混じっていたようで、2ヶ所刺されてしまった。これ、治るのに時間がかかるんだよな。
15:45 スタート。

ここは修験道の山らしいが、避難小屋が「一不動」でここが「五地蔵」。地図を見ると頂上手前の「十阿弥陀」まで、順番に「六弥勒」「七薬師」「八観音」「九勢至」と、修行場?が並ぶ。この下も気が付かなかったが、「二釈迦」「三文殊」があったようだ。
「六・・」「七・・」「八・・」と、その度に写真を撮るが道はかなりキツイ。さらに長い。避難小屋で帰っても、それなりの登山になったと思うが、その先がかなり深く長い。
高妻山
11:40「九勢至」。長期休養明けから2回目の登山で筋力が戻っていないことも大きいが、道が辛くてペースがかなり遅い。キツくて登りの最後と思って一休み。2個目のオニギリを喰う。
11:50 スタート。

すごい急登。足場の岩もグラグラする。さらには雪渓。これはアイゼンを持ってくれば良かった。軽アイゼンでなくて前にも爪のあるやつ。
12:30雪渓の途中の少し平らになったところで荷物を降ろす。この先はさらに急になっているがアイゼンもなく非常に不安。ここで撤退するか思料する。が、ここまで登ってくるのは非常にきつかった。出来れば再度来ることは勘弁。そもそも東京からここまで来るのが遠い。ここで撤退したら次回はいつ来れるか。
強行・撤退を半々で考えたが、結論として、荷物をここにおいて行けるところまで行くことにする。GPSとカメラを持って、水は置いていくことにした。

身軽になって急な雪渓をクリアし、さらにしばらく登ると平らな狭い尾根に出た。少しガスっている。いよいよ頂上か、と喜んで進んだら、さらにかなり奥に高くなった場所がある。まだ先だった。

ガスの中に岩が立っていて、卒塔婆のようなものが立っているのが見えてきた。頂上の標識だ!と思って近付いたら、「十阿弥陀」。意地悪な山だ。こんなに気持ちを振り回されるのは剱岳以来か。

13:10 期待とガッカリを何度か繰り返しながら岩を乗り越え、やっと頂上に着いた。
高妻山の頂上高妻山のイワカガミ
ガスで景色は程ほど。遠くの山は見えない。が、気分は良い。かなり時間がかかった。帰りも考えてみると急がないと暗くなってしまうかも。写真を撮って一休みして、すぐに下ることにした。
13:15 頂上を出発。

13:40 リュックまで戻ってきた。雪渓の急な下りは怖いには怖いが、一度通って勝手が判るとかなり楽だ。
一休みして13:50スタート。

14:15 「九勢至」。空はすっかり明るくなり、時々強い日差しに照らされる。空気も地面も乾いてきて、往きよりは歩き易い。

14:50 頑張って降りてきたが足がきつく、日陰の平らな場所を通ったときに堪らず休憩。涼しくて気持ちがいい。最後のオニギリを喰って小休止。15:00スタート。

15:20 「五地蔵」。

16:15 「不動避難小屋」。荷物を降ろして休憩。足が辛い。膝も心配。膝はかなりヤバイ気がする。再発しないといいが。辛いのと膝が心配なのとで、今日はここで足を止めて小屋に泊まろうかと暫く思案。が、ここで泊まると明日も潰れてしまう。あと1時間半歩いて牧場まで降りれば今日中には家に帰れる。やはり頑張って歩くことにしよう。16:25スタート。

16:50 「氷清水」。最後の大休止。湧き出ている水で手と顔を洗いゴクゴクと呑む。とても冷たくて気持ちがいい。岩に腰掛けてしばしノンビリ。17:00スタート。

牧場が近くなってきて斜面も緩やかになり、ここだけ見れば森林浴をしながらの散策。が、足がガタガタ。よろけながら歩く。緩い斜面なのに足が止まらなくなりそうで踏ん張りながら降りてゆく。

牧場に入り、牛を眺めながらユックリ歩く。
18:30 牧場の駐車場に帰着。疲れた!
キャンプ場の水場で顔を洗って着替えて帰り支度。

19時に駐車場を出て帰路に向かう。腹が減ってきているが周辺の店はもう閉まっている。風呂も近くにないから、そのまま帰ることにした。

信濃町ICから高速に乗って、小布施PAに入る。夕べの晩飯などのゴミを捨て、自販機で天玉蕎麦の食券を買って食堂に入ったら「蛍の光」が流れてきた。20時で閉店。ギリギリだった。
天玉蕎麦はあまり旨くはなかったが、腹が一杯になったので家を目指す。

疲れすぎていて眠くもならず、23時に帰宅。行きの山梨経由を含めて往復で640km。
今のところ、膝に異変は感じられない。大丈夫だったか。安心したら満足感が出てきた。
久々のタフな山行で大満足。

【反省会】
結局、予定8時間半のところを11時間強かかった。なぜだろう。
まずは膝の怪我。これは仕方ない。
次に、膝の怪我のお陰で筋肉が落ちてしまっている。これは半分、仕方ないか。
あとは
トレーニングついででもあったので、必要以上に荷物を背負ったこと。今回は13.5キロだったが、次回は7キロで登れる。
で、最後は
急な山だったが、これが直前の大雨で緩んでいたこと、加えて残雪。

まぁ、筋肉が戻るまで仕方ないか。

編笠山2534m

昨年の暮れ、ハーフマラソンの大会で非常に頑張った。
11月の「府中多摩川マラソン」で一叩き。その後に仕事で行っていた神戸でもトレーニングで走って暮れに備えた。真っ暗いうちに元町の宿を出て、長田で明け方の鉄人28号を見て走って帰ってきた。その勢いで、クリスマス直前に北千住の「足立フレンドリーマラソン」に出走。
レースでも物凄く頑張った。頑張って走って持ちタイムを更新、自己レコード。気分良く正月を迎えられた。
が、そのあと、脚の張りが取れない。膝が重痛いのも治らない。これまで、レースの後はフクラハギも膝も痛くなったが、通常は6~7日くらいで全く気にならなくなっていた。それが今回は1ヶ月過ぎても治らない。
その後も膝を気にしながら高尾山に行ったりしていたが、3月になっても状況が変わらないので病院に行ってみた。MRIを撮ったら、なんと半月板損傷。半月の内側が切れていた。千切れていた訳ではないからマシらしいが、半月板は外側の傷は近くに血管が通っているから治るが、内側は近くに血管が通っていないので修復物質が運ばれず、ほぼ治らないそうだ。千切れていたら手術で削除するしかないが、その後はクッションがなくなって歳をとってから膝が痛くなるのを待つしかない。だから手術だけは避けようと思った。治らないにせよ、これ以上悪くなるのは避けて当面は大人しくしていて、中途半端なままなのは仕方ないから膝を落ち着かせるのみ。
それからはヒアルロン酸を膝に打ちながら、当初は膝を休ませ、落ち着いてきてからは無理しない程度に歩き回って筋肉を付け、そろそろ大丈夫かと思って、というより我慢が出来なくなってきて、石和に行った帰りに軽い山に行くことにした。幾つか候補を調べてみて、最終的に選択したのは網笠山。網笠山は八ヶ岳の中ではかなり軽い方。ルートも簡単で5時間半くらい。これにした。

日曜の夕方に石和を出て、19時くらいに小淵沢の道の駅に着いた。
コンビニで買ってきた弁当をワインで喰い、トイレに行って久々に車内で寝る。これだけでも嬉しくて、イライラストレスが少し解消。
朝は目覚ましはかけず、起きたら7時半くらい。トイレに行ってから湯を沸かしてカップ麺とオニギリで朝食。こんなのも久々で、とても嬉しい。

8時過ぎに出発。登山口の観音平に向かう。
15分ほどで着いて歩く準備。ノンビリと靴のひもを締め、天気が悪くなるようなので雨具を着ける。
荷物は抑えて10kg強か。いつもは日帰りでも持っていくテントなどは外した。

8:40登山口スタート。
関東の雑木林の中を段々と登っていく。あまり急ではなく、散歩の延長みたい。
9:30雲海、10:10押手川を通過。少しずつ急になっていく。
10:55初めて景色が広がった。遠くに立山が雪を被っている。手前左の大きく立派な山は常念か。
一瞬、雪がちらついた。
11:30頂上に到着。辛くはなく楽でもなく、脚慣らしには良い感じ。
編笠山の頂上
写真を撮っていたら雪がチラチラ降って来た。濡れるのは覚悟の上とはいえ、荒れる前に降りたいので、すぐに出発する。
慾を出して少しでも歩こうと、反対側の青年小屋から廻って来るルートで帰ることにした。
が、少し下りたら道は雪に覆われている。北側で溶けないみたい。ゴロゴロ岩の急斜面の雪道で非常に歩きにくい。膝を庇いながら降りるが、時々足が雪に沈んだり滑ったり、かなり危ない。健常膝ならバタバタ降りてゆくが、自分の脚がかなりまどろっこしい。
視界が急に開けて正面の赤岳の下に青い屋根の青年小屋が見えた。
12:10青年小屋に着いた。水をガボガボ呑んで握り飯を二つ喰って10分の休憩。腹が落ち着いたところでさらに降りる。
13:24押手川、14:20登山口に帰着。
往復で5時間半。かなりユックリ歩いたから一般的な徒破時間となった。
久々にまともな山に入って、それだけでも大満足。嬉しい。

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