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自分の身の丈は超えようとせず、身の丈までは常に精一杯。 自分が自分の行動記録的な日記として残しているブログ。 失礼恐縮&無礼勘弁。

自分の日記

   

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根子岳(2207m)

まずは前週の四阿山のリベンジと思い、月曜日にオートバックスに行ってスタッドレスタイヤを買った。これで万全。

前日、火曜日の15時20分くらいに車で家を出て19時過ぎに菅平牧場に到着。もう真っ暗で、駐車場らしき場所は雪に覆われていてどこに停めたらいいのか判らん。ウロウロしているとタイヤが雪に埋もれかけたり。スタッドレスにしてもRVのような威力はなく、結構滑って怖い。
比較的雪の少ない場所に停める。トイレは、ない。
持って来たメンチカツ弁当を食って、立ちションして20時に寝る。

夜中、外ではゴーゴー、ザーザーと大きな音がしていた。風だろうが、ときどき除雪車でも通るようなスゴイ音もして時々目が覚めた。
朝は6時くらいに起きたが、かなり寒い。毛布3枚をかけていたが寒くて起きてしまった。風邪を引きかけている。
ポットの湯でスープを作って飲んで、7:20出発。
が、すぐに雪が深くなって作戦変更。スパッツと軽アイゼンをつけて7:40に再出発。
なだらかな斜面を上がっていくが、雪に踝まで埋まりながら歩く。時々膝まで埋まり、中々大変。スノーシューを持ってこなかったことを後悔する。
道は、雪がなかったら丁度いいハイキングコース。

10:10根子岳の頂上に到着。
素晴らしい天気で景色も最高。雲は全くなく遠くに槍・穂高がハッキリ見える。それから右に北アルプスが続いている。目の前には四阿山がなだらかに聳えるが、根子岳から行くには少し急な斜面を上がらなくてはならないが雪が深そうなので止めた。
インスタントラーメンを作って昼飯。

11:10下山開始、12:10車に帰着。
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妙義山

四阿山に登るべく前の日の16時くらいに車で家を出て20時近くに菅平近くまで来たが、牧場へ向かう緩やかな登り道に雪があってノーマルタイヤでは滑って登れない。ダメだ、こりゃ。
諦めて来た道を戻り、ひとまず高速に入ってすぐのPAで車を停めて寝る。
流石に高速PA、夜中に車の音で何度も目が覚める。毛布を2枚かけて眠ったが、明け方は寒かった。
朝起きて、帰り道から離れていなくて地図がなくても登れそうな山を探す。妙義山に決定。
この山は名前しか知らなかったが、要するにロッククライミングの山。岩場だらけ。
携帯で登山ルートをどうにか探して歩いたが、クライミングの心構えも経験もなく、また荷物はトレーニングついでで重くて危ない。頂上へ行くのは諦めて、2時間半のハイキング。
天気が良く、まぁ気が済んだ。

光岳(3/3)

朝は5時に起きたが、寒くて動けない。
5:50 どうにかシュラフから這い出て、まずは湯を沸かして朝飯の用意をする。
6:15 湯が沸く合間に外に出てご来光。とにかく寒い。
今朝も天気は良い。穏やかだが深い雲海が下に広がり、富士山が綺麗に聳えている。その少し右からお日様が徐々に出てくる。素晴らしい光景。
モタモタ準備をして、出発の準備をする。
7:15 出発。
8:40 易老岳。紅葉が物すごく綺麗。
10:00 面平。下りがつらい。
10:50 易老渡に帰着。

易老渡から車で飯田に向かって降りている途中も周囲の紅葉が素晴らしかった。最高のタイミングだったか。
帰りに『四万路(スマロ)』という店で伊那の名物の「ローメン」650円を食べる。ここのはスープタイプっていう、要は汁そば。これに対してソースタイプという、焼きそばみたいのもある。食べ終えて、土産に「カツ丼」800円をもらう。
帰りに高速に乗る途中にある『中華料理みどり』という店でソースタイプの「ローメン」を土産に買った。
「ローメン」も「ソースカツ丼」もこの辺りの名物で、店を調べてみても色々とあって楽しい。
「ローメン」、“ソースタイプ”は、アッサリした焼きソバみたいなもんだ。“スープタイプ”は、それにガラスープをかけたようなもん。どっちも不味くは無いが、特に旨いとも思わない。
次回はカツ丼か蕎麦だな。ラーメンはあまりないらしい。

今回はとにかく寒い山、しかし素晴らしい山だった。大満足。
こんな寒けりゃヒルも出ず、良し。

光岳(2/3) 2591m

朝は5時くらいに目が覚めた。が、寒くてそのままウトウト。寝たときは何もかけていなかったが、夜中に寒くなってきて、朝になったら毛布を2枚、かぶっていた。
仕方なく6時前に車から這い出てトイレに行き、すぐに出発。
易老渡へ行くには道の駅から10分くらいの「南アルプス登山口」という所から入っていく。しかしここからは、昨日よりはるかにすごい、超・田舎道。これを18km、約1時間。カーナビには地図がない。地の果て。
7:20 易老渡に着いた。途中で雉を2度ほど見かけたが、桃太郎に出てくるような綺麗な日本の雉だった。易老渡には車を止められる広場と、ボロいがトイレもある。晩にここまで来て泊まることも出来る。
山蛭対策に、スパッツをつけて虫除けスプレーを沢山かける。これ、ヒルに効くという成分の入っているスプレー。
8:00 易老渡を出発。
急な登りが続く。少し先でリスが木に駆け上った。登る道の遥か先で鹿が3頭、ユックリ走っている。黒っぽいからカモシカ?
9:15 面平。平らなところで風が涼しく、気持ちいい。
まだまだ急なのぼりが続く。
11:30 静高平。事前の情報だと、光小屋の水場は不便らしくて、ここで水を汲むのが良かろう、と。が、枯れている!水枯れ。
ここで振り向くと聖岳が目の前に聳えている。立派な山だ。
13:25 光小屋に着いた。ひとまず荷物を置いて、仕方なく水を汲みに行く。非常に急な斜面を降りると水がジャバジャバ出ていた。4リットルの水袋を持って降りたが、必要なのは1~2リットル。でも嬉しくて4リットルなみなみと汲んでしまった。小屋に戻ってグビグビと飲んで満足。往復20分。
14:00 小屋を出て、光岳の頂上を目指す。じきに頂上、その先の光石という白い巨岩まで行って、14:50に小屋に戻る。この岩が静岡側の麓から光って見えて、それが山名の由来だそうだ。
天気が快晴で、小屋の前からは山々が連なって良く見える。少し先には富士山も。ここからだと北岳あたりよりもかなり近く見える。景色最高!
小屋はオフシーズンで避難小屋となっていて、入口も降雪時用の2階から。他に誰もいない貸切り状態で小屋内部は1・2階とも使えたが1階に寝床を作ることにした。荷物を1階に降ろして、まずはお茶にする。湯を沸かしてコーンスープ。
16:50 することなく、ウトウトしていたが、寒い。持ってきた衣類を全部身に付ける。ひとまず落ち着いたが、足元が冷たい。湯を沸かして水用のアルミボトルに入れてタオルを巻き、湯たんぽを作る。腕時計を外して置いておいたら、3.5度だった。
17時過ぎ。足で湯たんぽをゴロゴロしながら、晩飯の支度をする。ワカメご飯、鯨肉缶、ラーメン1/2。量としては多いが、寒くて寒くてトニカク腹を一杯にする。
18時前には片付けも終わってしまい、トイレに行って就寝。表に出たときに空を見たら星が物凄い。綺麗。
18:25 消灯。
22:30 2.4度。外でガサガサ音がする。見ようとしてシュラフのジッパーを下ろすと、その音で外が静かになってしまう。小屋から離れてしまうようだ。おそらく、熊。
02:00 2.0度。
04:00 1.0度。
05:00 ついに0度。今回の装備だと、2度までは眠れた。が、0度は寒すぎ。
ゴアのシュラフカバー、持っていても使ったことが無かった。今回、初めて使って重宝した。シュラフだけだと寒いのが、シュラフカバーに入って首周りを締めると外気が入らず暖かい。

光岳(1/3) 2591m

「光岳」と書いて「テカリダケ」と読む。南アルプスの奥深くの山。
水1.5リットルを入れて、リュックは14kg。今回、当初は光岳から聖岳を縦走して来ようと思っていたが、それには2日の日曜に仕事から戻ったらすぐに出発して、道の駅「遠山郷」まで行っていなければならなかったが、金曜の晩の酒で寝不足、それが残っていたのと日曜の晩に家で若干の用事があったので諦めた。前夜発で3日はかかるから、月曜の朝に出ても無理と判断。月曜からユックリ行くことにした。
13:30家を出る。
16:05諏訪SAで風呂。途中、韮崎で一度降りたら休日割引で高速代1350円。
17:10駒ヶ根ICを出る。ビジネス割引で1350円。
17:20「玉龍飯店」でソースかつ丼@1000-。20分ほど待ったカツ丼は、スゴイ量。旨い。が、後半は辟易としてきた。
20:00道の駅「遠山郷」に着く。飯田ICで降りてからここまで、すごい山道だった。途中で「矢筈トンネル」という非常に立派なトンネルがあるだけで、前後は何もない山道。ギャップが激しい。
エリア内に“カフェ”がある。入ると、要するに近所のオッサン向けのスナック状態。カラオケも置いてある。少しビビったが、運転で疲れていたのでビールを飲みに入る。結局、生ビールとコップ酒を1杯ずつ飲んで退散。そのまま21時に就寝、消灯。座布団を5枚使った車内ベットは快適。

尾瀬(2/2)至仏山2228m

朝は5:40に起きた。表に出ると尾瀬ヶ原はモヤっている。幻想的で非常に美しい。少し湿原の奥に向かって歩くと、先のほうにカメラを持った人が沢山いる。これは絵になるな。
6:20から朝飯を食って歯を磨いてトイレに入る。なんとウォシュレット!去年、尾瀬に来て山小屋に風呂があるので驚いた。今年の9月はトイレが水洗で驚いた。今回はさらに驚いた。
6:40に出発。団体が動く前に早くに出て正解。湿原は人が少なくてノンビリ。
9:15に鳩待峠に戻ってきた。バスは9:40だったが、帰りも乗り合いタクシーに乗れて9:20に鳩待を出発。戸倉の駐車場に無事帰着。帰りは白根温泉で風呂に入り、「くらた庵」で蕎麦を食って東京へ向かう。この蕎麦、旨かった。
最後は川越でツケ麺で非常に有名な「頑者」にも寄って終了。満足。

尾瀬(1/2)至仏山2228m

昨日は仕事を終えて家に帰り、シャワーを浴びて19時に出てきた。
沼田インターを降りてしばらく入ったところでラーメンを食べて、尾瀬戸倉の駐車場には22:20に到着。車内の寝床を作ってすぐに消灯。
朝は6時に起きた。明け方、早出のグループのハシャギ声で目が覚めた以外は良く眠れた。外は最高の天気。頭の上に雲はなし。7:50のバスを予定していたが乗り合いタクシーがあって7:20に出発、鳩待峠を目指す。途中の道は紅葉が最高だった。
知らない樹木は運転手さんに教わりながら、ナナカマド、山葡萄、漆などが特に綺麗。少し前までは色がついていなくて天気も良くなかったらしく、またこの後は天気も崩れ、1週間後には紅葉は落ちてしまっているだろう、とのことで、今日が今シーズンでベストの日だったようだ。
7:40に鳩待峠につく。茶屋で「きのこそば」700円を連れと半分ずつ食べたが、これ、意外と美味い!良い朝飯になった。
8時に歩き始める。相変わらず最高の天気。が、足元の黒い石が滑って怖い。真っ黒なよくある石だが、所々登山者の靴で磨かれてツルツルしてて濡れていないのによく滑る。これは怖い。乾いていてこれなら、濡れているときは大変だろう。
頂上に近づくにつれて人が多くなってくる。休日は仕方ないな。
10:30頂上に到着。人の間に座れるスペースを見つけて一休み。オニギリを食べる。正面の燧ケ岳はもちろん、周りの山が良く見える。本当に良い天気。
人が多くてノンビリ出来ず、10:50に下山開始。当初の心積もり、下りはそのまま山ノ鼻に降りる予定だった。しかし植生保護のためにこの道は登り専用。仕方なく来た道を戻る。
12:40に鳩待峠に戻り、そのまま歩いて13:35に山ノ鼻に着いた。山ノ鼻にはビジターセンターがある。ここで15分ほど一休みして尾瀬の自然を勉強する。
人が多いが最高の天気の尾瀬ヶ原を歩いて下田代に向かう。途中で湿原のサンショウウオやイワナ、アブラハヤを探しながらノンビリ。尾瀬には昨年の6月、今年の9月と3回続けて来ていて、その度に湿原の生き物を探して喜んでいるが、その都度様子が変わっていて面白い。
15:20に尾瀬小屋に到着。この小屋は今日の宿泊で今年の営業は終了。最後の客。
風呂に入って缶ビールを飲んでマッタリ。
晩飯は18時から。酒をもらって飯を食い、部屋に戻ってから背負ってきたワインを飲んで20時半に消灯。

筑波山 876m

新しく買った登山靴の慣らしをするために軽い山に行こうと思って、筑波山へ。
これまで履いていたケイランドのブーツ、5年位前に3万円くらいだったか。軽い冬山まで行けるようなモノだが、足に合っていなかった。日帰りくらいなら問題ないが3日~4日の縦走やキツイ下りなどで毎回、親指、特に右足の親指の先を痛める。先日の甲斐駒では爪を剥がしてしまった。
おそらく幅が広くて締め切れないのだと思う。で、今回、スカルパのミラージュという、コージツにあった中では一番幅の狭いのを買った。この上のサミットライトというのが欲しかったが、そこまでは必要ないのと、値段がさらに1万円も高かったから止めた。といっても、ミラージュも4万円。10年くらいは履かないと。

登山口を10:40スタート。この山、冬の平日に行くつもりだったが、やはり日曜は家族連れや年寄りが多くて結構難儀。道も大岩が多くて、こんな山にしては登り辛い。
女体山の頂上を経て、12時半頃に男体山の頂上に着いた。女体山の方が高いようなのだが、それだけじゃぁ物足らない。
軽く休んで来た道を戻る。帰りは早かった。登り1時間50分、下り1時間。

温泉(単なる風呂かも)に入って、牛久沼で鰻の蒲焼を買って帰途に着く。
靴慣らしには少し物足らなかったが、来週の南アルプスに向けて、適当な体ほぐしになったかな。

尾瀬(2/2)燧ケ岳2356m

4時半過ぎに外がバタバタして目が覚めた。もう出発する人達がいる。朝飯は弁当にして夕べのうちに貰っているからいつでも出られるが、部屋の中は起きる気配が全くない。仕方なくもう一度寝て5時過ぎにトイレに行く。帰ってきたら一人が起きていたので部屋の電気をつけ、明るくしてから起きない二人の分も含めて布団を全て片付ける。
結局、出発は6時半。
雨は降っていないがガスが濃い。晴れはしないが段々と明るくなってくる。
この山は岩だらけ。特にキツイ山ではないが大岩を乗越えるような場所が多くて初心者には結構大変。
燧ケ岳の山頂となる紫安グラには11:15到着。
一休みして11:40出発。俎グラを経て御池に向かう。頑張れば14:40のバスに乗れる。それならば
指定券を取った、会津高原尾瀬口17:33の特急に乗れる。それも風呂に入って安着祝いして。
が、頑張ったものの、御池に着いたのは14:45。駐車場に入ったときにバスが出て行くのが見えた。まぁ、良し。無事に降りてきた。食堂が15時半まで、ということで安着祝い。ビールと山菜蕎麦が旨ぁい。
そのあとに風呂に入って16:40のバスに乗り、18時半の急行で帰る。家に着いたのは21時半くらい。無事終了。
普段と異なり、人を連れて行った。特にトラブルもなく、行った人たちが“良し”としてくれたから、充分に満足。良し。

尾瀬(1/2)

去年、山には登らずに尾瀬ヶ原を横断した。今年は頂上へ。
燧ケ岳を目指す。仕事関係の知り合いで登山未経験者を含めて4名。泊まりも温泉のある赤田代に確保。
朝は山にしては早くなくて楽。荷物は15kg。
東京駅08:04の新幹線で上毛高原まで行き、バスで戸倉を経由して鳩待峠に着いたのが12:25。
雨が強く降っている。フル雨具などの身支度をして12:40スタート。
秋のシーズンに入って間もないが人は結構歩いている。雨はすぐに止んだが中途半端な曇りで雨具はそのままで歩き続ける。じきに尾瀬ヶ原に出る。至仏山の上は見えない。燧ケ岳も頂上はガスがかかっているが、上の1/3ほどは雪で白くなっている。寒そう。
滑る木道に気を遣いながらノンビリ歩く。所々の溜まり水でサンショウウオやイワナを発見。
赤田代に着いたのは16時過ぎ。予約していた『温泉小屋』へ。
温泉に入るとじきに晩飯の時間。生ビールで乾杯。飯はオカズが多くて結構贅沢。飯が旨い。食べ過ぎた。
部屋に戻って背負ってきた2リットツのワインと焼酎で宴会。ウイスキーを持っていた人も。
消灯まで喋って就寝。

登山靴

甲斐駒から下りてきて2晩。今日になって、体中が痛い。特に左肩と背中の真ん中辺、背骨の両脇の太い筋、前腿。左の腰からオシリにかけても。
一番痛いのは右足の親指の先。山から下りてきたら内出血で爪が赤黒くなってた。そこが今日になってとても痛い。股ズレは治ってきた。
足の爪も股ズレも、縦走をするといつも4日目に痛くなってくる。が、こんなにひどくはない。リュックを背負って走るのって、かなり大変だったみたい。
久々に体がとても痛くて、酷使したと思えるのがなんとなく嬉しい。

登山靴、今のは5年くらい履いている。登山靴に限らず、この足に合う靴は中々ない。これも買った靴が合わなくて、買っても使えずに2足ダメにして、3足目だった。それでも本当に合う靴には巡りあえず、履いていても普段の2日程度の山なら問題ないが、ハードな山や長丁場になると足が痛くなってくる。
甲斐駒で会ったウルマラ女史、最初は軽登山靴かと思ったが、スカルパだった。色合いからして「ミラージュ」かな。ご本人も“靴だけは良いものを”と仰っているとおり、高い。が、それが足に良く合っているようで羨ましかった。自分のはそんなに高くはないが、靴が合わないのは悲しいしお金も勿体無い。
これが壊れたら、そのときは一生履けるような靴が欲しいな。

今までは、リュック背負って歩くことか軽い身で走ることしかしてこなかったが、これからはなるべく荷を背負って走るようにしよう。無理と思っていた登山マラソンやウルトラマラソン、征服者の生の声を聞いて少し身近になった気がする。目指そうか。

甲斐駒ヶ岳(2967m)

当初は4日間かけて南アルプスのどこかを縦走する積もりだったが休みが取れなくなって変更。テント泊の荷物を用意して車に載せて、金曜の夕方に会社を出て甲府方面に向かう。途中で晩飯を済ませて芦安の市営駐車場に車を停めて就寝。

朝は4:50起床。トイレに車から出ると夕べは空いていた駐車場は車で埋まっている。チンタラ準備をする。と言っても脱いだままのズボンを穿いてサンダルから登山靴に履き替えるだけ。荷物も夕べ買っておいた水をボトルに移して終わり。
急げばもう1本早い便に乗れたな、と思いながら、芦安5:40発のバスに乗る。1時間ほどで広河原、北沢峠往きに乗り換える。土曜日でも中途半端な週で空いていると思いきや、人は多い。が、よく見ると渓流釣りや沢登りの人が多くて少し安心する。
北沢峠には7:15に着いた。ここでもまたチンタラ準備。靴紐を締めてトイレに行き、他の人たちが出発していくのを見送る。ボーっとしていたら次のバスが来て人がゾロゾロ降りてきた。流石にこの人たちまで見送りたくないので慌てて歩き始める。
7:30北沢峠スタート。リュックに水を1.5l入れて14kg。

甲斐駒に登るには、双児山を通って頂上に向けてほぼ直進していくコースと、一度南側に下って仙水峠を廻って駒津峰で双児山コースに合流するコースがある。調べるとほとんどにおいて双児山コースは急だから下りに使って上りは仙水コースを薦めている。が、今回はトレーニングを兼ねていること、天気が崩れそうでノンビリ周遊などしてられんこと、そもそもキツイ山ではなさそうなことから、双児山に向かって真っ直ぐ進むことにした。

駒津峠までは中くらいの勾配が続き、丁度良い山道。歩き易いが変化もあり、登山をしている気になれる。特にキツイ箇所もなかったが、駒津峠を過ぎて少しすると「六方石」という巨大な岩が出てくる。この辺りから岩登りが増えてくる。
かなり急な岩の斜面の登り口で道が“直登”と“マキミチ”に分かれる。高い場所は基本的に苦手なのでしばらく迷ったが、横に逸れるのも不本意なので“直登”を選択。
この道は結構大変だった。急斜面の岩稜を登っていくのだが、一つ一つの岩がかなり大きく、登るにも足の置き場に困る。でも滑落するような場所はなくて適度にスリリングで楽しい。
アツコチにホシガラスが飛んでいる。ハイマツの松ボックリを食った後が所々にある。こんなに沢山のホシガラスを見たのは初めて。

この岩稜を進んでいたら少し先でバスで同乗していた女性の二人連れが岩を越えるのに苦労しているのが見えてきた。バスで前の席に座っていたのだが、二人とも3000m級の山に行く格好ではない。一人の靴は軽めの登山靴のようだがズボンは街中で穿くようなカーキ色の綿パンみたいの。(この人、40才位と思っていたがあとで聞いたら30才のお子さんがいるとのこと。物凄く若い!)もう一人(30才くらいか)に至ってはランニングシューズに陸上用の黒っぽいトレパン。上は二人とも普通の白いTシャツ。近くの美人で上品な若奥さんがテニススクールにでも行くような感じ。二人とも髪は短めで活発そうにも見えるが細くてスタイル良く、とても山に来るような感じではない。バスの中で“ハイキングの積もりで来たんだろうな。怪我とかしなければ良いけど。”などと思っていた。
その二人が前で岩を乗越えるのにジタバタしてて、“やっぱりな。”と思った。が、それにしては足が早い。登山口を出たのは10分くらいの差。結構これでも足は速いほうで、バスでの同乗者などは最後に出発しても早いうちに殆ど抜いてしまうのがいつものこと。それがここまで来てやっと追いついた。じきに大岩でモタモタしている二人に追いついてしまい手前で待つ。乗越えて岩の向こうに姿が消えたところでこちらも進んで岩を乗越える。しかしなんと二人はかなり先を歩いている。で、また岩で追いついて、を繰り返す。確かに岩登りはヘタッピ。腰が引けてて危なっかしい。が、それ以外は非常に足が速い。なんだろ、この人たち。
岩登りが一段楽したところで二人が休憩している横を過ぎて間近に迫った頂上へ足を進める。カーキ綿パン女史は地面に座って流石に息が乱れている。と思ったら、その横に立っている黒トレパン女史は平気な顔をして息も乱れていない様子。

じきに頂上に着いた。10:50。周囲の山には雲がかかっていて展望はなし。が、甲斐駒の山頂は悪くない天気。気分良し。が、ガスが上がってきてるし天気予報では大荒れになるそうなので、早く降りようかな。
そこに、先の若奥様風の不思議な二人がもう追いついてきた。やはり速い。
話をしていたらカーキ麺パン女史が、急いで降りたいのだが道が不安だ、と言う。地図も落としてしまったらしい。よく見ると黒トレパン女史に至っては手袋もしていない。これはダメだ、怪我でもされたら適わない。これも何かの縁でしょう。仕方ないから下りの道を誘導していこう。
11時、急ぐなら速めのペースで降りるから無理しないで付いて来るように、と二人に言って下り始める。実はここ辺りまでは良かった。岩場があったから、その度にモタモタしている。が、それ以外は非常に速い。あおられる。何となく話をしていたら、なんと、黒トレパン女史は数年前に富士登山競走で優勝したそうだ。思わず“えぇっ!?!?”と叫んでしまった。で、片やカーキ麺パン女史は100kmウルトラマラソンに出ていて、阿蘇や秋田、サロマ湖などで優勝しているらしい。言葉が出ない。どうしよう。
富士登山競走もウルトラマラソンも、知っている。出ることに憧れている。が、かなり遠い目標。秩父の御岳クロカンも出ようと思ったが断念、フルマラソンですら完走が目標。富士登山やウルマラのタイムなど聞いても判らないのでフルマラソンの持ちタイムを聞いたら黒トレパンが“大したことないんです。3時間くらいです。”と恥ずかしそうに仰る。凄い。今年の東京マラソンで、グロスで4時間1分だったがネットで3時間59分だったので、聞かれると“4時間きれました!”などと半分嘘を言っているのとはレベルが違う。そりゃぁ速いはずだ。これくらいじゃ散歩のはずだ。聞くと登山は本当に素人のようで、岩登りが遅いのも納得。
そう知ってしまったら、後が大変。非常に厳しく過酷な下りが続いた。そりゃぁそうだ。岩がなくなったら後は追い立てられるように降りていくしかない。この二人、本当に速い。頑張って降りながら、自分を責める。格好で判断してはイカン。甘く見ちゃイカン。アマチュアのトップアスリートに対して余計な心配をしたり、怪我されると困るから誘導してあげよう、なんて、大きな態度を取ってしまった。時々、木の根っ子などに躓いてくれるからどうにか先頭を歩けたが、後ろにこんな速い人がいたことはなくて、プレッシャーがきつかった。
でもこの二人、トップアスリートと思えないほど普通の優しいお姉さん達。今まで見たトップアスリートというような連中は、どこか切れていたりしたが、本当に良い人たち。でも話を聞いていると非常に言うことがハッキリしていて面白い。自分を持っている感じ。二人で走り仲間の人の話をしているのを聞いていたら、“練習をしないから怒られる”とか言っている。ムキになって練習するのは嫌だ、必死になってもつまらないのは嫌、楽しい程度にやる、などと笑いながら話している。話だけ聞いていると、その辺に幾らでもいるような、適当にスポーツしてる人。が、それで勝ち負けできる訳はない。気持ちの切り替えが上手いのか集中力の問題か。
いずれにせよ、自分のペースを守ることが大切なのは理解出来る。身近な話題の世間話のように話しているが、聞いていると深くて言葉が重い。

なんて(後から思ったら)呑気に下ってきて、ようやく北沢峠に着いた。しかし13時のバスを目指したのに着いたら13:10。アウト。かなり速かったが残念。
バス亭のベンチにリュックを降ろし、二人にお礼を言ってひとまず解散。次のバスは15:30。かなり待つが仕方がない。水を飲んで一休み。あとはここで昼寝でもしてノンビリと帰る(筈だった)。

少ししたら、先ほどの綿パン女史が来た。ここで2時間も待っていても仕方がない、早く帰りたいから歩いて広河原まで行って乗り合いタクシーを捕まえたい、タクシーは人数が多いほうが確実だと思うから一緒に行かないか、と。広河原まで10km。普通に歩いて2時間半。荷物は重い。が、そんなの、嫌も応もない。さっきまでの下りで、この二人の脚力にすっかり呑まれてしまった。何を言われても“yes”か“OK”しか答えられない。

3000m弱の山の往復10kmの登山路をこなした後に、10kmの林道を走ることになってしまった。
水は500cc残っているから、荷物は13kg。こんなの、生まれて初めて。
13:30、北沢峠をスタート。最初は2本のストックを推進力にして早や歩き。お二人は軽い小走り。時々歩きはするものの、段々と二人の小走りが速くなってくる。そのうちにこちらも小走りになる。13kg背負って登山靴で。
これはかなりキツイ。荷物の大きさが違うとは言え、二人は平気な顔をして走っている。登りになると綿パン女史が歩いてくれるから助かるが、トレパン女史はここまで走っても全く息が乱れない。“私はいつもこうなんです。”と済まなさそうに言うのが、街でなら華奢な若奥様の言葉としてこちらもドキドキしたかもしれないが、この状況では・・・。恐るべきアスリート!
走るのは辛い。黙ってモクモクと走らないとバテる。と思いながら、この人たちとの会話が面白くて喋りながら走る。かなり遅いが自分なりにはひたすら全力で走る。

走り始めて1時間半、広河原のゲートがやっと見えてきた。時間は14:57、次のバスは15;30。これでやっと歩ける、とホッとしたとことろで、ゲートの近くにいたオジサンが“15時のバスが出ちゃうよ”と。なにっ?15時のバスなんか知らない。と思うまもなく、二人のアスリートのペースが急に上がる。これは付いていけない。もう無理だ。ダメ、走れない。バスなんて乗れなくてもいいからもう歩こう、と思って“先に行って二人だけでも乗ってください!”と言ったら帰ってきた言葉が、“バスに待ってもらいますから、一緒に乗りましょう!”と。走りながら。
この人たち、本当にいい人だと思った。一つだけ問題なのは脚力が決定的に違うこと。
女の人にそう言われて、ここで諦めるのは格好が悪いので最後のスパート。生まれて初めて死ぬ気で走った。
どうにか間に合った。15時のバス。中に這い登って席に荷物を降ろしたが、椅子に座れずに肘掛に座る。ゼェゼェ、苦しいぃ・・・。汗も止まらない。でも嬉しい。これは頑張った。

16時に芦安の駐車場に無事、帰還。降りてみたら車を停めたのも第3駐車場で一緒だった。急いでいたようだったが、かなり(こちらは)頑張ったから時間に余裕が出来たのか、近くの温泉に入ると。良い温泉とのことで付いて行くことにした。車に乗って二人の車を追っかけると、本当にすぐ。第4駐車場の斜前の金山沢温泉。風呂に入る前に流石に最後のご挨拶。お礼を言ってお別れ。入った風呂も良かった。

帰りに甲府の南側のラーメン屋でツケメンを喰って東京へ。降りてきたときは天気が良かったが、高速に乗ってすぐに土砂降りになった。前が殆ど見えず怖い。テント張って仙丈ケ岳に登ることも考えたが、止めてよかった。

今回会ったお二人、素晴らしかった。アスリートとしては驚異的。なのに自然体で非常に感じの良い人たち。話をしても面白い、というか納得できて勉強になるような言葉が多く出てくる。
殆ど走りながらで、あまりユックリ話は出来なかったが、またどこかの山で会うことが出来たら色々と話を聞きたい。普段の練習の中身とか足を痛めたときの対処方法とか、特にレースの前の心の調整方法とか。大満足。

今回の山行、勝ちか負けかで判断したら、全面的敗北。全く歯が立たず徹底的にやられた感じ。でも気分の良い敗北だった。上には上がいる。もっと頑張って歩きましょ!

Thailandその5~無事帰国

明け方、朝食で起こされる。一応選べて「オムレツ&ソーセージ」。量も少ないし単なる軽い洋食でつまらん。連れの「あんかけうどん」よりは美味しかったが。

飛行機は無事、朝の6時半少し前に成田に着いた。受け取る荷物もないのですぐに外に出てリムジンバスに乗る。早い時間につき池袋行きはまだなく、7時発の東京駅行き。寝不足だったからバスに乗ったら即、爆睡。気がついたら東京駅。構内に新しく出来た立ち食い蕎麦屋に寄って中途半端だった腹を満たす。

あとは地下鉄で家に向かう。
今回はトラブルが重なった。連れは不安で怖かったようで、プーケットに行けなかったことも無念らしい。が、非常に満足。旅の醍醐味はトラブルと食い物、それと出会った人。久々に“旅”をした気になった。やはり次回はフリーの航空券だけ持ってバックパッキングかな。

今日は一度家に帰ってから昼の便で大阪出張。また飛行機か・・・。

Thailandその4~早や最終日

7時におきて屋台で朝飯を食おうと思って外に出た。とこらが屋台は一軒も開いていない。月曜日は休みなのか。仕方なくホテルに戻ってバイキングの朝飯を食う。この食堂も悪くはないがメニューが西洋式。タイ料理がない。ホタル内にインド料理屋があるからインド式のカレーが2種類あって、これは結構旨い。豆カレーとジャガ芋カレーとあって、芋のほうが旨い。

本日も、まずマッサージ。プロンポンの駅から北東すぐの、ワットポー直営のマッサージ店を地図で見つけて行って見る。昨日見たときはかなり混んでいたから9時過ぎに入る。この辺りは日本人の居住者が多いようだが、この店にも後から日本人の奥さん風がドンドン入ってくる。マッサージはThai-Tradisionalが180Bts/hr.。1時間で600円くらい。連れは足のマッサージで250Bts/hr.。時間がなかったので1時間にしたが非常に上手くて良かった。強めを希望したらデカイ男のマッサージ師で、機会あればまたお願いしたい。

ワット・ポー・マッサージから出て、路地の入り口の本屋の前の半屋台のような店で早めの昼飯にする。豚足の煮込み載せ飯が30Bts×2、Mixedソムタムが30Brsで90Bts。これもまた美味かった。メニューが色々とあるようなので、また来たい。向かいの屋台のカオマンガイも美味そうだった。

今日は月曜。国王の色の黄色いシャツを着ている人が多い。あと今日に限らず、相変わらず年配の白人がタイ人の若い娘のカップルが多い。

一休み。スクンビットのExchange Towerという大きなビルの1・2階に飲食店などが入っているが、そこにあるスタバに入る。日本のスタバではタゾ・チャイ・ティーしか飲まないので同じモノを頼んでみたらタダの薄い紅茶だった。これで80Btsはガッカリ。

前にバンコクに来たときにスクンビットの南側にある「アジアン・ハーバル・アソシエーション」というスパに行った。「ラバナ」よりも安くって悪くなかったが日本人で混んでいて閉口した覚えがある。地図を見ていたら同じ店の支店がスクンビットの北側にある。これはネットなどでも引っかからないから穴場と思って行ってみることにした。Trad,、Oil、などを組み合わせて2時間半くらいのコースにして受けたが、結構良かった。二人で2950Btsで、後でクレジットのレシートを見たら9489円だった。

夕方、飛行場に行くまでに時間があるので軽く晩飯を食うことにする。連れが以前に行って良かったという水槽のある中華系タイ料理屋と迷ったが、宿の近くの最初に入った食堂に決定。空芯菜Morning Gloryは何度も食ったので「Water Mimosaのガーリック&チリ炒め」と、「スズキのガーリック&ビーンズソース蒸し」を貰う。白飯を持って来ようとしたが機内食に備えて断ったら驚いていた。白飯は必ず食べるもののようだ。料理は美味かったが、蒸しスズキはソースがサッパリ薄味で魚の臭さが気になった。汽水域の魚は濃いソースにするべきだ。

ホテルに戻って預けていた荷物を受け取り、いよいよ帰国の途に就くことにする。
連れがトイレに行ってるのを待つ間、ホテルのコンシェルジュのオッサンと立ち話をして、メータータクシーで空港までの金額を聞くと“270~80くらいかなぁ”と自信なさげに言う。参考にならないかもしれないと思いながら礼を言う。因みにホテルの表の道路で客引きをしている車には350Btsと書いてある。

連れがトイレから戻り、タクシー乗り場でメータータクシーを呼んでもらう。ここを仕切っているような態度の大きいが体の小さいオバサンコンシェルジュに値段の目安を聞くと、“空港まではハイウェイを使ったほうがいい。が、高速料金が最低でも75Bts、もっと曜日によってはもっと高いかもしれない。良かったら400Btsで行くように運チャンに言うが”と。大して額ではないし面倒なので了解したところ、オバコンが車を選び始める。“安心できる車を掴まえる”と言って、ホテルに入ってくるタクシーを2台くらい追い返したあとに入ってきた1台を停める。
これに乗ってホテルを出ようとしたところ、それまで色々とネット情報のコピーを見ていた連れが“400Btsは高いよ。高速を使っても250Btsくらいって書いてある!”と。
見ている情報はせいぜい半年前。最近のオイル高を考えるとそんなに高い金額とは思わなかったが、旅に交渉は付き物。運チャンに“400Btsは高いようだ。メーターで行ってもらえないか?”と聞いたところ、この運チャン、少し乱暴な言い方で“空港までなら700Btsだ”などと言う。少し腹が立って“空港までは270Btsくらいだろう。それなら350Btsだ。”と声を荒げると、“判った判った”と妙にアッサリ引き下がる。まぁいいかと思って、あとは外を眺めながら車に任せる。
だが運チャン、不機嫌そうにしている。運転も乱暴で急ハンドルや急ブレーキを繰り返す。途中で“国際空港だぞ。タイエア。”と話しかけると“判ってるよっ!”と口調も乱暴。連れが少し怖がっているから、運チャンに聞こえるように英語も交えて“事故が起きたら運転手の責任。客は大丈夫。”と言い聞かせる。
途中で高速の料金所で2回、停まった。1回目は料金所のメーターに「45」と出た。2回目は料金所メーターはなかったが、運チャンが20Btsを払っていた。要するに高速代は65Bts。
空港が見えてきて財布を出して払うお金を用意する。350Btsと言ったが、最初にホテルのオバコンが400と伝えてこともあるし、チップを含めて380Btsを出して渡す準備をする。
タクシーは空港の出発エリアへの路を進んでいく。車の乗降フロアが見えて、その一番手前にタイエアのマークが見える。しかしタクシーはそこを通り越して、エリア反対側の誰もいないところに停まった。
メーターは「275」だ。高速代を足すと345Bts。350というのが良い数字だった。
ここで運チャンに礼を言って380Btsを渡そうとしたところだった。運チャンが金をチラリと見て急に騒ぎ出した。“ノーノー!”と言って金を受け取らない。700Btsだ、そんな金じゃダメだ!と言う。
面倒な奴だな、と思いながら“お前は高速代込み350Btsで了解したぞ。それにチップを加えて380Btsやろうってんじゃぁないか”と言うと運チャン、また金を見て少し躊躇したようだが、また騒ぎ出す。ラチがあかない。“ならば500で勘弁してやる”とか言っている。“何言ってんだ、350だ。”と繰り返すと今度は“警察を呼ぶぞ!”と。
見ると、その間にタクシーのメーターが277の上がっている。こいつ、メーターを止めていない。ひとまずメーターを止めさせて、説明をしてやる。“メーターは277、途中で高速代が45に20で65。342Btsだろう。それでも350で約束して、さらにチップを乗せて380払ってやろうって言ってんだぞ。”
この運チャン、ボッタクリの基本的なコースを教わっているんだろうが、あまり頭が良くない。応用が利いていない。こっちが数字を紙に書いて説明をすると、それを聞いている。納得しかける。それを慌てて自分で否定して騒いでいる。“そんな金でやってられるか”とか“高速代は85だ”とか騒いで最後はまた“警察を呼ぶぞ!”と。“高速代をお前が言うとおりの85としても合計で362。380やろうって言ってるのに。それで嫌なら警察を呼んだらいい。”と言っても大声で騒いでいるだけ。騒ぐついでにメーターを消しやがった。
そうしているうちの連れが空港のオマワリさんを呼んできた。運チャン、オマワリさんに“こいつらは悪い奴だ、金を払わない!”と訴えてる。オマワリさんが困った顔をする。こっちからメモを見せながら、“メーターで277だった。これに高速代が45+20で65。それを350って約束して380も払ってやろうって言ってるのに、こいつは空港に着いた途端に700だとか500だとか言って騒いでいる。高速代も85だとっ!”と説明したら、オマワリさんも運チャンに“この客の言うとおり。高速代も65だ。お前は変なコト言うんじゃない。”と。
運チャン、渋々“わかった”と。そこでオマワリさんは戻っていた。が、改めて金を払うときにチップはやらないことにして350渡したら、運チャン今度は“380だぁ~っ”と騒いでオマワリさんを呼び戻す。オマワリさんの前で“お前は嘘ついたからチップはやらん。メーターより少し多い350だけやる。”と言ってオマワリさんも“仕方ない”というようなことを言ったらやっと諦めて350Btsを受け取り、“わかったよチクショー、あっち行けっ!”みたいなことを言って、自分の車に戻っていった。

まぁメーター分は払っているから構わないのだが、こういう人たちは外人観光客からのチップをアテにしているところも多いから少し可愛そうか。でも今回は仕方ない。わざと乱暴な運転したり空港の隅に連れて行ったり急に大声を出したり警察を呼ぶフリしたり、ボッタクリの基本テクニックのフルコースだが余りに単純。途中で謝れば30Btsのチップのあげたのに。やり方も下手糞。かなり怒鳴り散らして脅かしている積りなんだろうが、なんか怖くない。底が見えている感じ。子供のときに苛められていたのかもしれない。
あと運チャン、頑張って運転してかなり飛ばした。脅かす積りだったんだろうが、ホテルから空港まで通常は1時間くらい。それを40分で来てしまった。メーターで乗るとわざとユックリ走ったり遠回りするから時間は多めにかかる。急ぐなら交渉して定額にすることになるが、それだと割高にされる。結果として時間も早く値段も安く乗れて、若干の不愉快さを除けば素晴らしいタクシーだった。これも、少しアホな運チャンとグルだったホテルのオバコンのお陰か。

まぁいいとして、空港に入ってチェックイン。タクシーはホテルから1時間のところを40分で走ったが、着いてから20分ほど揉めていたから結局は予定通りの20時にカウンターに入った。帰りも預ける荷物はないのですぐに入り、中のジム・トンプソンの店に寄ってからラウンジで時間を潰す。
飛行機は22:10発のTAG640便。時間が来て飛行機に乗ると、座席が素晴らしい。同じビジネスでも往きより新しく格段に良いシート。

離陸して飛行機が落着いたら飯が出てきた。ソーセージに和食の練り物とチョコ。要するに“夜食”。あれ、これだけ?せっかく夕方の食堂での白飯を断って、空港でもクーポン食堂に入りたかったのを我慢して空腹で乗り込んで、ガッカリ。足らないのでインスタント・ヌードルを貰って連れと半分分けした。腹は一杯になったが少し不満のまま消灯。寝心地は宜しい。

Thailandその3~極めて順調

朝はホテルで8時に朝飯。ここもバイキングだがタイ料理はなくて寂しい。軽めに済ませてホテルの前の道の屋台で汁麺を食う。インスタントの縮れ麺を選択。連れはオーソドックスなビーフンみたいな麺。チキンスープが旨くて胃にも優しい感じ。1杯40Bts。140円くらい。大満足。

ブラブラしながらプロンポン駅前のエンポリウムに向かってネットカフェに入る。なにせバンコクの情報は何も持ってきていない。飯屋とかマッサージ屋とか、朝起きたら、まずは行くところを探さなくてはならない。PCを1台、30分ほど使って80Bts。300円弱。

昼飯は宿の裏側、東側の通りの屋台でカオマンガイを食べた。冬瓜入りのスープ付きでひとつ25Bts、90円くらいととても安く、とても旨い。これは嬉しかった。そのまま「ハタサット2」というローカルマッサージ屋に行って、なるべく指圧っぽく、出来るだけ強くマッサージをしてもらう。「トラディショナル・マッサージ」というメニューになって2時間で300Bts、1000円強。やってくれたのは太ったオバサン。かなり一生懸命にやってくれて体が喜んでいたが、オバサンはかなり無理したようで、終わったらかなり疲れていてチップをあげても表情が強張ったままだった。ありがとう。

ひとまず宿に戻ることにする。スクンビットのロビンソンデパートに寄って館内検索し、コンビニでビールを買って部屋に戻って一休み。部屋から下を見下ろすとプールで外人が日向ぼっこしている。少しリゾートっぽい部屋で宜しい。これで2泊で5600Bts、1泊あたり9000円チョット。安かった。

晩飯はプロンポンから南に下がったところにある「シーフード・マーケット」Soi24、tel.0-2662-1252~9へ行った。ここは体育館のような広い店で、まずテーブルを確保してから食材を選ぶ。でかいスーパーの生鮮食品売り場みたいなところで店員がカーゴを引いて付いて来て魚や野菜の解説をしてくれる。一通りの食材を買ってひとまず精算。買ったのは、40cmくらいのハタ1匹355Bts、これは蒸してもらう。ムール貝10個252Bts、タイ式に蒸してもらう。これ、ムール貝と書いてあるがタイの貝で普通のムール貝とは貝殻の逆に位置に蝶番が付いている。蟹の剥き身58Bts。プッポンパーカレーを食いたいが蟹の殻が邪魔なので。あと空芯菜1把90Bts。これで食材は確定。ひとまずレジで精算する。755Bts。2500円くらいか。
テーブルに戻るとウェイターみたいな人が来て、買った食材の調理方法を確認する。空芯菜はニンニク炒めで頼んだ。
次は飲み物、シンハービールを頼む。大瓶1本、小瓶1本のあとでワインにしようと思ったら、これもワインセラーに選びに行く。連れに行ってもらったら、これもレジで精算だった。「Blue Monn Vally」という白で690Bts。2200円くらいか。悪くないが、ワインは少し高いかな。
じきに料理が出てくる。ハタ、ヒレの周りがプルプルしていてこれは旨い。
腹一杯になって酔ってご機嫌になって、最後に調理代を精算。700Bts、2300円くらいだった。
大満足。

後で聞いたらウチの連れ、昨日の朝、外に出る時に部屋に置いた旅行鞄の中にお金を入れておいて、帰ってきたらなくなっていて取られたそうだ。6000Bts.、2万円くらい。これは大きい。何重にも袋に入れて隠した積もりだったようだが、鍵もかけずに取られても文句は言えない。基本的な油断。で、それはいいとして、可笑しかったのはその後。中身を取られた袋をもう一度、鞄の同じ位置に入れて、その中に“お金を返してください。日本に帰れません。”と手紙を入れたそうだ。それを帰ってきて見たら、手紙がクシャクシャになっていたらしい。連れ、“取った人に気が付いたことがバレてしまった。仕返しに来るかもしれない。殺されたらどうしよう!”と、本気でビビッていたそうだ。
まぁ、それはそれで呑気なもんだ…。あんまり面白がるとベソかくから黙っているが。

Thailandその2~行き先変更

朝は6時過ぎに(東京は8時過ぎ。時差2時間。)起きてまず飯。朝飯もバイキングだったがタイスタイルの汁麺があったので嬉しい。
身支度をしてチェック・アウト。夕べの酒代を精算したら1930Bts。6000円強。少し飲みすぎ。

送迎バスに乗って空港へ行くもプーケット空港の状況は変わらず、閉鎖されたまま。連れはまたもや泣きそうだが諦めてバンコクに滞在することにする。
まずは市内に行かなくてはならない。市内へのバス乗り場のインフォで地図を手に入れて、スクンビットを目指すことにする。スクンビット行きのエアポート・エクスプレス、要するにAPリムジンの「AE3」というバスを30分ほど待って乗ったら貸切。が、シーロム行きのバスがすぐに出たから、これに乗って地下鉄に乗り換えればもっと早くスクンビットに着けた。少し失敗。

昼少し前にスクンビットに着き、日本語の話せる人のいる旅行代理店を探す。これはプーケットの旅行代理店に電話で教えてもらった。場所が判り辛いようなことを言われたが、グランドミレニアムという大きなホテルの近くですぐに発見。ここでホテルを紹介してもらう。スクンビット周辺で1泊3000Btsくらい、と指定したら幾つか候補を見せてくれた中から「レンブラント・ホテル Rembrandt Hotel」という宿に決める。2泊で5600Bts。お金も払ってバウチャーにしてもらう。

大通りから横道に入って5分ほど歩いたところにレンブラントはあった。結構大きくて立派なホテル。チェックインして部屋に案内されると部屋も非常に宜しい。快適そうだ。案内してくれたアテンダントはタイ人の若い女の子で、日本語を勉強しているらしい。会話に出てくる単語を“それは日本語ではなんと言うのか”と聞いてくる。判る範囲で教えてあげて国際協力。

部屋に荷物を置いて外に出る。ますは昼飯。宿の近くのローカル食堂に入ってみる。シーフード餡かけ幅広麺と海老バジル飯、野菜炒めにチャーン・ビールの大瓶2本で305Bts。1000円ちょっとか。少し辛くて汗がダラダラ出るが旨い。満足。

腹が一杯になったここはタイ、次はマッサージ。ローカルマッサージとスパと両方行く積りだが、ひとまず前に行ってそこそこだった「LAVANA」というスパに行ってみることにした。ホテルの近くで、去年いったときはオープンして間もなく、客は少なかったが一生懸命にマッサージをしてくれて良かった覚えがある。
店はすぐに見つかった。が、去年と人の感じが違う。翌日のスパの予約をして今日はトラディショナル・マッサージを受けることにした。60分で450Bts。こういう店は高い。
マッサージは強めに頼んだ。強くやってくれた。下手ではない。が、かなり雑。これは如何か。去年も強かったがもう少し丁寧だった。連れも泣きそうになっている。これは勘弁。店を出てから翌日のスパの予約をキャンセルした。

プロンポンの駅前に「エンポリウム」という大きなショッピング・コンプレクスビルがあって、ここで情報収集することにした。ネットカフェや日本系の大きな本屋などが集まっていて便利。
ネットカフェや本屋のあるフロアにスポーツショップがあって、ここにドイターのリュックが色々と置いてある。値段は日本の7掛けくらい。35リットルくらいのを一つ欲しくて悩んだが止めた。これは後で後悔した。

晩はシーフード。「ジェーゴー Je Ngor」スクンビットのsoi20、tel.0-2258-8009~9という店をネットで探して行ってみる。レンブラントの東側の裏通りを南に10分ほど歩いたところにあった。あまり便利な場所ではないがジモティにも人気らしい。
中に入ると結構大きな店だが混んでいる。奥の壁際の席に案内されて座り、まずシンハービールの大瓶を頼む。それを呑みながら色々と注文。
まずは「Spring Roll」120Bts。これは普通の春巻と違って魚やエビのすり身がたっぷり入っていてとても旨い。
「Fried Duck's Tongue」120Bts。アヒルの舌に下味をつけて揚げたのかな。見た目は」「世界のヤマチャン」の手羽先みたいな感じ。1本ずつ齧るのだがビールに合う。アヒルの舌には軟骨のような芯があることを始めて知った。
「Stir-fried Morning Glory」100Bts。要は「空芯菜炒め」なのだが、空芯菜を細く裂いて炒めてあって口当たりが柔らかくて非常に旨い。
「Stir-fried Mantis Shrimp with chopped Garic & Pepper」が100gあたり140Btsで960Bts。「蝦蛄の大蒜炒め」なのだが、蝦蛄が馬鹿デカイ。これを大量の大蒜で炒めてある。食うと肉がジューシーで甘い。これはまた旨い。
「Stir-fried Crab」が100gあたり100Btsで1120Bts。炒めた馬鹿デカイ蟹の爪を喰う。これも旨かった。あとは小さな白飯を貰って、ワインを途中で1本飲んで、〆て3000Bts。1万円くらい。
これは素晴らしかった。
席が厨房への出入口の近くで従業員がよく通るところで、チップ目当てに代わりバンコに面倒を見に来るのが少し煩かったが、不快という程ではなく問題なし。
とにかく食い物が旨くて、是非ともまた来たいと思う店だった。

部屋に戻ると窓の外の暗い中、下にライトアップされたプールが浮かび上がって非常に綺麗だった。

Thailandその1~Phuket空港閉鎖!

東京駅8時の成田エクスプレスで成田へ向かう。飛行機は11時発のタイ航空TG641。第1ターミナル南ウイングから出発。今回は贅沢してビジネスクラス。成田空港へは9時過ぎに着き、チェックインしてTGのラウンジへ。


飛行機は無事に11時過ぎに離陸。じきに落ち着いて、食事の前にまずワインと暖かいオツマミで「オクラの磯部揚げ」と「チーズ春巻」の小さいのが小皿で出された。美味しい。
引き続き、食事。最初に前菜で「ミニ・ロブスター・サラダ」「イクラ」「鴨のロースト」「太巻」に「ミックス・グリーン・サラダ」。引き続き選択制のメインで「ラム・メダリオン・ステーキ」。ラム肉を焼いてトロミがかったソースをかけてある。このラムは硬くってあまり旨くなかったが、肉に下に敷いてある「ジャガ芋と葱のグラタン」の芋のスライスがソース染みていて旨かった。連れは「海老と帆立のブラックビーンズソース・青菜と椎茸入り炒め麺」要するに海鮮焼ソバを頼んだが、こっちはあんまり旨くなかった。

ほぼ予定通り15時半バンコクのスワンナプーム国際空港へ到着。この空港は2年前の9月にオープンした新しい空港で成田APの3倍あるそうだ。元のドンムアン空港は国内線専用となったらしい。
プーケットへの乗継便は18:20発。2時間以上あるから空港の中をブラつくが内側には土産物屋しかない。つまらんのでTGのラウンジでボーッとすることにした。このラウンジには酒がない。仕方なくレモングラスのジュースとか生姜のジュースを飲んでみる。不味くはないが甘すぎる・・・。

そう言えば数日前、NHKニュースでバンコクのデモのことを流していた。今の首相は追い出されたタクシン元首相の手下で、その政権に反対するPADという連中が首相府を占拠した、というもの。タイでは穏やかな内乱が良くあるので安心していたが、ラウンジで働いている連中がテレビのニュースを一生懸命に見ていて若干の不安を感じる。プーケット行きの便は18:20出発予定だが、17時半頃に念のためカウンターで確認したら、なんとプーケットなどの地方4空港でPADに同調する人たちが終結して、今日の昼過ぎに空港を閉鎖してしまったらしい。
ひとまずプーケット行きの飛行機は止まっている。でも情報が全くない。アテンダントに聞いても何も判らない。じきに出発予定を過ぎても状況は変わらない。途中で一度、閉鎖解除の情報も流れたが嘘だった。19時くらいになって“本日は欠航。近くのホテルへ連れて行くから。”との案内があった。仕方なくプーケットの宿に電話をしてキャンセル。

結局エアポートホテルになっているノボテルにチェックインして部屋に入れたのは20時。このホテル、TGが言うには五つ星。それには少し足らないが快適で満足。空港閉鎖で泣きそうになっていた連れも、部屋を見てご機嫌。単純。
TGでミールクーポンもくれたので早速ロビー横のレストランへ行く。飯はバイキングだがタイ料理はなくて洋食系。少しガッカリだが仕方ない。酒は自己負担だが疲れているからガボガボ飲んだら酒代だけで6000円ほどになってしまった。
じきに酔って、部屋に戻って就寝。
明日もプーケットは厳しいと思う。朝の状況次第だが、まずは空港に戻ってから考えよう。

塩見・白峰(番外)山で会った人たち

まず、駒ヶ根から伊那大島までの電車、伊那大島から鳥谷までのバスで一緒になった群馬県渋川からの50代半ばのオバサン。朝の5時半頃、駒ヶ根の駅の券売機に“7時までは機械は使えません。切符は車内で勝ってください。”って張り紙してあるのに一所懸命に切符を買おうとしていたから“切符はここじゃぁ買えませんよ。”って教えてあげた。
一緒に来る筈だった友達が急遽来れなくなり、迷ったが一人で来てしまったのだと不安そうに話していた。渋川から駒ヶ根まで一人で車を運転してきたが、今日から山に入って明日には甲府側に下りて、また車を取りに戻ってくるそうな。手間のかかることを・・・。塩見の登山口で先に山に入る時に出発の挨拶をしてそのまま会うことはなかったが、三伏峠の小屋に泊まろうとしていたらしい。或いはそのまま戻ったか?

横山さん。山口県岩国から来ていた。伊那大島からのバスで一緒に。前夜は伊那大島の民宿に泊まった。67,8歳のようだが、65歳まで働いていて定年になって岩国に戻ってきた。それまでは2~3日の山行しか出来なかったが今は好きなだけ登っている。行きやすいのは九州や中四国だが大きな山がないからアルプスや東日本まで足を延ばす。北海道や東北に行く時は車だそうだ。舞鶴まで運転して小樽までフェリーとか。
今回は塩見から仙丈まで抜けるようだが、背負っている荷が大きい。20kgくらいとのこと。聞くと、週に5回ほど30kgの荷物を背負って家の周りを1時間ほど散歩してトレーニングをしているそうだ。立派。真面目で朴訥、不器用だが良い人。山も詳しくはないようで、間ノ岳を一生懸命“まのだけ、まのだけ”と言っていた。この人だけ名前が判るのは、塩見小屋で夕飯の順番になって呼ばれていたから。
歩いている時にも途中で何度か一緒になった。最後に話をしたのは北荒川岳あたりで。その後、熊ノ平で水を汲みに小屋のテラスの下を通ったときに話し声が聞こえた。無事に仙丈まで行けたろうか・・・。

塩見の頂上で写真を取り合った夫婦。塩見小屋にいた。頂上の少し前で後から登ってくるのに気がついたが、西峰で写真を撮っていたら追いついてきて、“写真を撮りっこしよう!”と。続けて東峰へ一緒に行き写真を撮りっこしたのが楽しかった。オジサンが“オバサンに山の名前を教えている格好をしろ”とか“山を見渡している背中を撮ってやる”とか、ヤラセ写真を撮りたがる。それが可笑しくて可笑しくて、ゲラゲラ笑いながら言うとおりにしていた。非常に楽しい夫婦だった。

北俣岳分岐であったオジサン。塩見から下りて一休みしていたら蝙蝠岳の方からやってきた。
塩見岳には35年前の3月、山岳会に入って間もないときに来て遭難したそうだ。オジサン曰く“俺がビビッちまってさ。”と。大きな事故ではなかったようで一人が軽い怪我をして挫折。今回はそのリベンジだそうだ。前夜は雷ガラガラ大雨ドシャドシャの中、蝙蝠岳でビバーク。テントのポールを伸ばす時に“避雷針を立てているようで怖かった”と。そりゃそうだろう。
この人、北俣分岐に荷物を置いて塩見に上がっていったが熊ノ平で隣に幕営。翌日は間ノ岳の手前の三峰岳でまた会ったが、その後は北岳方面には行かずに仙丈岳の方へ歩いて行った。もう会わないと思ったら帰りに広河原からのバスに乗ってきた。聞くと前日は両股小屋に泊まり、この日は広河原と北沢峠の間の野呂川出合に下山して、広河原までバスで戻ってきたと。
この人のルート、かなりマニアックだなと思ってバスの中で話をしていたら、やはり昔はかなり登っていたそうだ。間が空いて最近また登り始めたそうだが、自費出版で山の想いを綴った本も出したそうで、かなりの山人だった。甲府で別れた。
自費出版の本のタイトルを教えてもらって、帰ってからアマゾンで買ってみた。このオジサン、細田さんという人だった。

他にも、間ノ岳と北岳の頂上で写真を撮ってもらった大阪から来た若い夫婦、こいつらはさすが関西人、2人でひたすらアホなことを喋っていて見ているだけで面白かった。
あと塩見小屋直前で追いついてきた若い2人組みの青年。ワンゲルでの仲間だったそうだが今は就職して一人は茨城、一人は長野。足が速かった。
など、今回は色々な人と会った。南アルプスは北に比べて本気で登っている人たちが多く、こちらも一人だと話しをすることが多かった。
やはり山はいいもんだ。

塩見・白峰(4/4)帰還

4:20起床。
よく眠れた。やはり「肩ノ小屋」をパスして正解だった。上にTシャツ、長袖Tシャツ、フリースの3枚を着て丁度良かったが、夜中に少し暑くなってシュラフを開けると寒かったのを覚えている。2時頃には雨が降っていたが、起きてから外に這い出ると晴れ。しばらくは天気が良さそうだ。トイレに行ってから早速、撤収作業に取り掛かる。
晴れといっても夜中の雨でテントはビショビショ。重い。まずテントの中の荷物をまとめて、小屋の前の大きな石の上に運び出す。何度も行ったり来たりして最後にテントとボトムシートをたたんで運び、荷物をリュックに入れ直す。全部片付けて出発の準備が出来たのは5:20。
明るくなってくると北岳が朝日を浴びて綺麗だ。少し時間があるのでノンビリと北岳を眺め、5:50に白根御池を広河原に向けて出発する。

よく寝たとはいえ、下りだすと膝はまだシンドイ。時間に余裕があるからユックリと下る。途中、7時になったところで荷を下ろしてソイジョイと水で朝飯。
07:30に「広河原山荘」1530mに到着。10分歩いてバス停に着いた。
見たら広河原山荘ではシャワーを浴びれたみたい。もう少し早く下りて来ればよかった。
8時発の甲府行きのバスに一番に乗って最後部の席を確保。見ると後から“塩見リベンジオジサン”が乗ってきた。オジサンの山の話しを聞きながら2時間で甲府到着。改札前の立喰蕎麦屋で天玉蕎麦にトロロを入れて喰う。旨い。満足。
途中で携帯から予約した10:31発の「あずさ10号」で東京へ。

素晴らしい山行でした。大満足。ゲップ。


※本日の行程
 【地図上の予定時間】  1時間50分
 【かかった時間】    1時間50分
 【休憩を除く実走時間】 1時間30分

塩見・白峰(3/4)間ノ岳3189m&北岳3193m

4時半、起床。
夕べは何時に眠ったのかは判らないが、睡眠不足の感はない。その前に寝ていたのか、或いは緊張して気が付かないのか。
テントを撤収する。明け方まで雨が降り続いたようで、テントはズブズブだしマットも濡れている。当然シュラフや衣類も湿っている。
ダラダラと片付けて準備をし、出発したのは6時だった。テント場で一番最後。

まずは三峰岳を目指す。この山、地図を見るとサブタイトルで「岩頭」などというらしい。確かにそのすぐ手前の岩場、これは怖かった。区間は長くはないがガラガラと切り立っていて落ちたらアウト。
ここの少し前に、70~80リットルの特大リュックを背負って黙々と歩いている人を追い抜いたが、この岩場で抜き返されてしまった。中斜面でユックリと登っていたがガラガラの岩場でも同じ速度。大したモンだ。この人が三峰岳の上で東北弁の70歳くらいのジイサマと話をしていたが、このジイサマ、先の間ノ岳の上にいる人が見えると言う。こっちも目を手術してからは山の上の人も見えるようになったが、間ノ岳の上は流石に見えない。このジイサマ、新潟の田舎から来たそうだが、猟師か?

08:45に間ノ岳の頂上3189mに着いた。山頂は広い。天気が良くて景色が素晴らしい。富士山もウッスラだが綺麗に見える。これは絶景。
写真を撮って20分ほど休み、今回の最後の目標の北岳を目指す。

間ノ岳と北岳の真ん中にある中白根山に登る時も景色は良かった。今回の山行、夕方や寝ている夜中には雨が沢山降るが、歩いている時は安定していて特に山頂では絶景が広がる。恵まれている。日頃の行い。
中白根山から北岳山荘に向かって下りていくと荷揚げのヘリが行ったり来たりしている。
山荘には10:25に着いた。昼飯の用意をしようとしていたら、ヘリがまたやってきた。目の前に荷を下ろして空の荷を持っていく。凄い風。
落ち着いたところで昼飯。今日は野菜タップリのホタテ塩ラーメン。これは結構旨い。
腹も膨れて1時間充分に休み、いよいよ最後の登りに向かう。

北岳への登り、途中までは調子良かったが流石にきつい。八本歯のコルへの分岐で一休み、さらに上へ。斜面が段々と急になるだけでなく、岩場になってくる。ここは厳しい。かなり怖いし道を失い易い。変な方へ行ったら落ちてしまう。ガスも出てきた。ここまで二つの頂上では絶景が広がったが、最終目標では景色は見えないかもしれない。
何とか這うようにして上がり続け、ついに12:16、北岳山頂3193mに立った。見ると、また晴れてきた。山頂は間ノ岳ほどではないが、そこそこ広い。他に何人もが写真を撮っている。
雲が少しあるが景色は宜しい。大満足。

今宵は「肩ノ小屋」で幕営の予定だが、用が済んでしまったら早く帰りたくなってきた。と思っていると、「肩」にテントを張っている人たちが“3000mのテント場なんて中々ないよ。星も綺麗だよ!”と誘惑する。非常に迷うが、とにかく「肩ノ小屋」まで下りて、そこで考えることにする。山頂に名残はあるが、30分も休んだので下りることにする。

13:50、「肩ノ小屋」3000mに付いた。降りてくる途中から見えていたがテント場には沢山のテントが色とりどりで華やか。小屋に着いたら当然ながら、人も一杯。これに嫌気がさしたこと、夕べ2600mくらいで夜中に寒かったから3000mでの幕営では寒さで眠れないだろうこと、明日の朝8時のバスに乗りたいがここからだと4時に歩き始めなくてはならないこと、などから、やはりここにテントを張るのは止めて、先に進むことにした。次の「白根御池小屋」までは2時間弱だが、幸い天気は持ちそうだし。
因みに普段使っているシュラフは、夏用が2500mくらいまで。もう一つのは冬の2000mくらいまで使える奴で逆に暑すぎるし重い。仕方ないな・・・。

「肩ノ小屋」から小太郎尾根に向かう下りをハイペースで飛ばす。が、「草スベリ」に入って勾配がかなり急になり、膝が段々辛くなってくる。2度ほどリュックを降ろして膝を休めて更に下り、15時半に「白根御池小屋」2200mに到着。
チェックインして幕営料500円を払い、小屋の前の小高い所にテント場を確保する。テントもボトムシートもマットもズブ濡れ、衣類もジメジメしている。荷物が重いはずだ。これらを木の枝にかけて干しながらユックリ設営する。

ここでも我慢できず、途中で作業を放り出して水場へ向かう。水は豊富。ここの水は「熊ノ平」ほどではないが旨い。やはりここまで降りてきて良かった。水は豊富だし、何より地面に足がついている気がしてホッと出来る。山に囲まれて落ち着く場所だ。
水場で水をガブ呑みした上に、タンクに4リットル汲んで自分の寝床に持ち帰る。嬉しい。

16時半頃から晩飯の用意。始めて爽やかな空の下で落ち着いて飯を食える。嬉しい。
本日の夕食はチキンライス、酸辣湯、昆布茶。スープを飲みながら待ったチキンライスが出来たのは17:10。晩飯が終了したのは17:20。酒を呑まないと本当に早い。
あとは寝るだけだが体が臭い。これまでも山に行くと、3日目の晩から体が臭くなってきた。人間の体はそういうものなのか。そうなるとテントの中も少し臭い。テントに換気扇は付けられないものか・・・。
18時頃就寝した。が、周りのテントから話し声が聞こえてきてすぐには眠れず、よく覚えていないが21時頃に眠ったと思う。


※本日の行程
 【地図上の予定時間】  8時間10分
 【かかった時間】    9時間30分
 【休憩を除く実走時間】 7時間30分

塩見・白峰(2/4)塩見岳3047m

4:00起床。まだ暗い中トイレに外に出たら、塩見の頂上を目指す光が幾つか見える。そう言えば昨日のワンゲル二人も頂上で日の出を見るために3時半頃出発すると言っていた。
天気は大丈夫みたい。昨日の雨でも靴は特に濡れなかったから問題なし。ユックリと荷造りをしながら明るくなるのを待って5:00に出発。もう少し待てば小屋から日の出が見れそうだったが団体が動き始めそうなので。でも少し登ったところから綺麗に見えた。良し。

塩見岳への最後の怖ぁ~い岩登りを経て、まず西峰に着いた。写真を撮ってからより高い東峰へ向かう。
6:10、塩見岳の頂上3047mに到着。ホッと一息。すぐ後から登ってきていた面白い夫婦と写真を取り合って休憩。下のほうには雲が広がっているが景色は良い。北には間ノ岳、北岳、甲斐駒、千丈、南には荒川、赤石、聖岳。目の前の蝙蝠岳の向こうには富士山も見える。
景色を一通り楽しんでから6:35、出発。リュックが軽くなっている筈なのだが、中身が濡れているせいで変わらない。

北俣岳分岐で一休みしていると、蝙蝠岳の方から60歳位のオジサンがやってきた。話をしたら塩見岳に“リベンジ”しに来た、と。35年くらい前、登山初めて間もない頃に山岳会の先輩達と来て、自分がビビッた故に遭難したそうだ。夕べは大荒れの中、蝙蝠岳でビバークしたが雷が非常に怖かった、と。そりゃそうだろう。
この人、山にはかなり慣れているようだが背負っているザックは同じモデル。ミレーのキャプサンの45-55で色も一緒。しかしこの人のは新しい型で少し嬉しかった。

蝙蝠オジサンがキャプサンを置いて塩見に上がっていってすぐに、上から岩国オジサンが下りてきた。一休みするオジサンを置いて先に行く。この下りは急で浮石が多く怖い。今日は時間に余裕があるのと、明日が今回のヤマ場できついので、ユックリ行こう。
08:45に北荒川岳。少し手前の広がった斜面にカモシカのものと思われる足跡が沢山ついていた。
09:50、新蛇抜岳への上りがきつくて辛くなり、上がったところで休憩。昨日の登りの疲れで足が動かない。荷物も重い。あぁシンド。15分休んで先に進む。

10:45、安倍荒倉岳手前の木陰でで食事休憩。昼飯はゴマ入りラーメン。まぁまぁかな。35分ほどノンビリしたが雲が出てきたので熊ノ平へ急ぐことにする。小屋までは40分ほどか。
ハイマツの中を歩いているとホシガラスが飛んでいるのが見えた。2回ほどハイマツの中から飛び出してきた。松ボックリを食べているようだ。
小屋に着く直前、走っている奴に抜かれた。山で走るのが最近流行っているが、流石にこんな所では驚いた。
12:00「熊ノ平小屋」2585mに到着。まずは先ほど走って抜いていった奴がいたので何をしているのか話しかける。奴は今朝6時に鳥谷の駐車場を出てきたそうだ。6時間でここまで。すごい。で、明日の12時までに広河原に行くそうだ。先日の富士登山マラソンも出ていたそうだ。スゴイ・・・。

チェックインして幕営料600円を払い、テント場を確保する。天気が良いので濡れている衣類やシュラフを干しながらテントを張る。途中で喉の渇きに我慢できなくなり水を汲みに行く。ここの水、旨い!とても冷たくて気持ちいい。飲むと甘い気がする。水量もあってジャバジャバ出ている。嬉しくて4リットル汲んできて、グビグビ飲みながらテント設営。

14時間頃、暇につき翌日の行程を確認していたら急に雨が降ってきてテント内に緊急避難。1時間してもドシャ降りでそのうちに寝てしまう。
16時半になって隣のテントから汁をすする音が聞こえてきたら腹が減ってきた。こっちも晩飯の支度を始める。メニューはエビピラフとカレースープ。雨は止んだようだ。このカレースープ、結構イケル。
18時に就寝。

中々眠れない。昨日寝すぎたか、それとも夕方の居眠りのせいか。小屋の発電機が19:47に止まった。21時くらいに時計を見た。夜中に寒くなってフリースをダウンに着替えた。奥のテントのベテランおじさん2人組みが1時半くらいに飯を食って2時半くらいに出て行った。
そんなことを全部覚えている。時々ウトウトしているんだろうが眠りが浅いから。色々と考え事をする。テントはゴアテックスだが湿気が篭るとか、睡眠不足で明日の主行程をこなせるか心配だとか。
その中でも比較的後ろ向きでないのは、南アルプスはベテラン、ソロ、本当に好きで山に来ている人が多い、と考えていたこと。他は結構後ろ向きのことばかりだった。
北岳で遭難したら、どうしよう・・・。


※本日の行程
 【地図上の予定時間】  6時間20分
 【かかった時間】    7時間00分
 【休憩を除く実走時間】 6時間10分

塩見・白根(1/4)縦走初日

昨日、会社から新宿駅へ行って19時の「あずさ31号」で岡谷まで、乗り換えて駒ヶ根へ。雷で途中の踏切が壊れて25分遅れ、23:10に到着。そのまま予約しておいて駅近くのホテルへ。
飯はコンビニ弁当を電車の中で食った。出来れば駒ヶ根名物の「ソースかつ丼」を食いたくて、すぐ近くで26時までやっている「ソースかつ丼」のある割烹を見つけておいたが、翌朝が早いので諦めた。缶ビールの500と350を1本ずつ飲みながら送っておいたリュックを解いて準備をして、25時前に就寝。今回は荷物を減らした積もりだったが。それでも16kgくらいになってしまった。

朝は4時半に起床。顔を洗って5時15分くらいに宿を出て駒ヶ根駅に向かう。表に出ると目の前に山が見えて気分が良い。
05:45発の電車に乗り06:35に伊那大島駅に着いた。駅前に06:45発の鳥倉登山口往きのバスが待っている。このバス、1日に2本なので乗り損なうと大変。バス代は1640円だが、荷物代として乗車賃の半分が上乗せされて2460円になってしまった。インドのバスみたい。
バスは無事、08:35に「鳥倉登山口」1800m到着。

身繕いをして08:45に歩き始める。登るに従って汗がだダラダラ流れてくる。樹林帯を登っていくのでほとんど木陰。晴れてはいるが涼しい。途中の「三伏峠小屋」2615mで昨日のうちに買っておいたオニギリを食べて小休止。
ずっと晴れているもお日様は雲に隠れている状態が続く。昼過ぎにはお天気雨も。キツイ登りユルイ下りを経てひたすら歩く。塩見岳の上の方には雲がかかり始める。

昼過ぎから雲が増えてきたが、雷も鳴り始めた。ガラガラドッシャ~ンと始まったと思ったら、急に激しい雨が降ってきた。見ると霰も混じっている。雷の様子を見て時々木陰に避難しながら歩き、14:10にどうにか「塩見小屋」2760mに着いた。

小屋は荒天で逃げ込んで来た人達で混雑して受付がグチャグチャ。トイレの説明を聞いていない奴がいるとか言って部屋番が喧嘩腰。少し嫌な感じ。知らん振りして待ってから自分の受付をしてトイレの説明を聞く。ここは簡易トイレというのか、ビニール袋に吸収剤が入ったトイレ袋を貰って、それを外にあるトイレにつけて用を足し、その袋は横の箱に入れる。その箱はヘリが持っていくらしい。
いいとして、宿泊部屋の一番手前に寝床を確保する。
因みに素泊まりで予約をしたから良かったが、溢れた人はみんな外のテントの中。かなり混雑していて大変みたい。

自分の荷解きをして寝床を作って外に出ると、バスで一緒だった岩国から来たオジサンがズブ濡れになって上がってきた。駒ヶ根からずっと一緒だった渋川からのオバサンは三伏峠小屋に泊まったらしい。
宿の少し手前から一緒になった20代男二人は元ワンゲルの仲間で、就職して茨城と長野から来たそうだ。道理で足が速い。

16時半頃から晩飯の準備をする。今宵はカレーライスと大盛の福神漬。食い終わってからワンゲルに北岳と間ノ岳の位置を教わって、寝床に戻る。
18:10就寝。

※本日の行程
 【地図上の予定時間】  6時間30分
 【かかった時間】    6時間25分
 【休憩を除く実走時間】 6時間00分

知床シリーズ~4~帰還(吉田そば)

知床シリーズ最後の日。今日は少し曇り気味。7時に朝飯を食って、すぐに出発。最初は野付半島の先の方へ向かう。ナラワラで写真を撮ってトドワラへ。車を降りて小さな岬の先端のトドワラまで歩いて30分。途中でキツネがウロついていた。

次に向かったのは「標津サーモン科学館」。要は鮭類の水族館だが、結構楽しかった。
飛行機が午後の早めだったので、そのまま中標津へ。昼は『吉田そば』。ネットで調べて地元で人気があるそうだが、その前を通ったら開いていたので。「たぬきそば」650円と「冷やしおろしザル」750円。
これは旨い。蕎麦は更科の綺麗な麺だが量が多い。『松屋』の1.5倍はある。で、旨い。さらに北海道西南部と異なりダシも良い。カツオに香りが強く旨い汁。このダシ、この麺、この値段は素晴らしい。

引き続いて往きにチェックしていた回転寿司の『花まる』へ。
ここは最初に入った回転寿司より遥かに良かった。店も綺麗だし寿司も旨い。シャリは小柄で大盛の蕎麦のあとでも食べられた。特に烏賊が旨かった。

食いの〆はJAがやっている売店のソフトクリーム。これも味が濃くて旨かったぁ~!
最後に近くにあった温泉に入って空港近くのレンタカー屋に向かう。車を返した時、全行程で540kmだった。この車、すごい。リッター17kmくらい走った。
空港へは13時15分くらいに到着。天気にも恵まれ、最後まで順調な旅でした。

知床シリーズ~3~阿寒岳1499m

この宿の部屋にはカーテンがなくて4時過ぎに目が覚めた。今日は朝飯を宿で食うべく頼んだので時間がある。ウトウトゴロゴロを繰り返して6時くらいに起床。7時の朝飯を食って準備して8:10にようやく出発。

今日も天気は素晴らしい。
昨日は先週の疲れが残っていて足が重く、登りの前半が辛かった。が、歩いたお陰で今日は足がかなり軽くなっている。歩いていて気持ちがいい。
山の上からジェット機のようなゴォ~ッという音が聞こえている。噴火口からガスが吹き出る音だが、眠っているゴジラに近付いているみたい。

ここの合目表示は非常に見やすく設置されている。間隔もかなり正確らしい。
その号目表示を見ながらテンポ良く登って、10:25に頂上に着いた。上のほうは急なザレ場で結構怖かった。加えて頂上直前で火口を見下ろすのだが、これが迫力あって怖い。
頂上からは周囲がよく見渡せる。雲がほとんどなくて素晴らしい景色。目の前の阿寒湖や雄阿寒岳、逆方向の阿寒富士はスッキリそのまま見えている。遠くには旭岳やトムラウシも見える。
一休みして10:45に下山開始。

帰りは行きよりもテンポ良く降りて、12:45に登山口に帰着。
宿をあとにして川場方面へ向かい、すぐにあった食堂でひとまず昼飯。蕎麦は出汁薄く、ラーメンは汁が薄く、旨くないが登山後の体にはスープとして丁度良いか。
川場では一番手前の温泉ホテルで風呂に入った。露天風呂もあったがあまり綺麗でなくてここはハズレかな。

サッパリした体で摩周湖へ。湖が綺麗に見えることは少ないらしいが、全部が見渡せて素晴らしい景色。写真を撮ったけど湖から吹き上げる風がとても強く、寒いので散策はやめた。
尾岱沼温泉に向かって、最初に入った温泉ホテルの近くの温泉宿「海の宿 みさき」に18時過ぎに着いた。
まずは温泉。風呂は内風呂だが掛け流しらしい。まぁまぁの湯。
ここはそれより、飯が良かった。北海シマ海老を刺身と茹でで。特に刺身は函館でも食ったことのない新鮮なもの。いいねぇ。ここもこれで@6500-。文句なし。
生ビールを飲んでからヒヤ酒を頼んだら大きなコップに並々とくれた。飲みやすくて宜しい。これを2杯飲んで酔っ払い、良い気分で9時過ぎに消灯。

知床シリーズ~2~羅臼岳1660m

朝は5時に起きる。夕べは2,3台しかいなかった宿の表の駐車場は満杯。バスも2台いて、これから山に行く人たちで騒がしい。
まずは風呂に入る。ここの露天風呂、かなり気に入った。天気は非常に良いが涼しい。露天風呂の入口の温度計は9℃。
頼んでおいた朝飯の弁当を受け取って、6:10に出発。

晴れていて非常に気持ちがいい。空気が乾いている。
しかしながら前日の大雨で木陰を通る道は急な上にドロドロ滑る。
段々と身とが乾いてくると今度は岩場。羅臼平を過ぎて岩山を登り始めて暫くすると大きな岩の軒下の苔の合間から水が迸って落ちている。地図を見ると「岩清水」と。ここの水、冷たくてとても旨い。

最後の非常にキツイ岩登りを乗越えると、9:40に頂上に着いた。
頂上からは周囲が見渡せる。景色が素晴らしい。水平線辺りには雲があるが、その合間から北方四島らしき山の頂きが見える。
宿で貰った弁当を食って一休みして10:10に下山開始。団体が上がってきそうなのと、岩の上で怖いから。

11時に岩清水に戻り着いて、冷たくて旨い水を沢山飲む。
下りはユックリと、休憩も多めにとりながら降りる。岩場を過ぎてドロドロの急坂を下りて14:20に木下小屋に帰着。
小屋の前に御巡りサンがいる。聞くと、降りてきた途中の「オホーツク展望台」に数時間前に300kgくらいのヒグマが出たという通報があって出動してきたそうだ。でも、警察官の制服で、これからどうするんだろう。
小屋の前の蛇口の水で靴を洗って車に戻る。宿で温泉に入って阿寒湖へ向かう。

雌阿寒岳の麓の国民宿舎『野中温泉別館』。ここも風呂は良かった。強い硫黄泉で風呂以外は何もなし。飯もシンプルで大満足。@6500-也。

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