自分の身の丈は超えようとせず、身の丈までは常に精一杯。 自分が自分の行動記録的な日記として残しているブログ。 失礼恐縮&無礼勘弁。
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JALのマイルが年末で切れてしまうので、これを使って久々に函館に。
前夜、後輩がシドニーから一時帰国しているので3人で錦糸町で酒を飲んでいた。あまり遅くはならなかったが、若干寝不足。加えて、風邪が治らなくて少し辛い。
朝は5時過ぎに起きて、7:40羽田発の便で函館に9:05、ほぼ時刻表のとおりに到着。
レンタカーを借りて、まずは谷地頭温泉へ。鉄で黒く濁った湯で有名なところ。
ここ、函館に住んでいたときに改修されて綺麗になったが、それまではかなり凄かった。市営の浴場で高齢者は無料。函館はもともと高齢者が多いが、この周辺は特に多くて風呂に来る人も高齢者が多い。その中には半分ボケてしまった人もいて、要するに風呂の中で、本来はトイレで出すものを、出しちゃう。時々それがプカプカ浮いていたそうだ。その話を聞いて、当時はここには来なかった。それが改修されて綺麗になり、高齢者無料の風呂は別になったらしい。今は綺麗だから(たぶん)大丈夫。と思う。
置いといて、とにかく谷地頭温泉に入り、風で熱っぽかったから露天風呂に少しだけ入って出てきた。
引き続き、少し早いが昼飯。11時の開店早々に海岸通の回転すし「函太郎」へ。この時間だと空いていて宜しい。天気がよく、店の前には津軽海峡が広がり、青森もよく見える。
久々の「函太郎」は当初ほどの感動はないが、安くて旨くて満足。
腹は一杯になったが時間があるので朝市に寄ることにする。
朝市の駐車場に車を停めてまずは一周。久しぶりに来たら市場はかなり綺麗になっている。
中に入って梶原昆布店の前に烏賊の釣堀がある。烏賊を1杯釣って捌いてもらって1回1000円。これは楽しそうだ。連れが呆れていたが、挑戦することにした。
烏賊を海で釣るときは、エギに烏賊が足で絡み付いて、それを釣る。が、ここでは針で烏賊の耳を引っ掛ける。水風船釣りに近いか。最初、針を烏賊の横から近づけると烏賊は逃げてしまった。で、尖った耳の先の方から近づけると、簡単に引っかかった。これを店の人に渡して少し待っていると烏賊刺しになって戻ってきた。これ、旨い。烏賊釣り、楽しい。
満足した。
が、体調が相変わらず良くないのでそのまま濁川温泉の宿に向かう。
宿は「新栄館」という古いところ。函館に住んでいたときに、このエリアには何度か風呂を入りに来たが、この宿には来た事がなかった。
宿は新館と旧館が繋がっていて、男風呂は旧館、女風呂は新館にある。寝る部屋も新館。
この旧館の風呂が素晴らしかった。
建物はかなりボロボロで傾いている。風呂は石がベースの作りだが、かなり年季が入っていて石がアチコチ削れている。湯も濃く、非常に良い風呂だ。湯はかなり熱いが貸切状態だったので目一杯うめて、好みの“ぬるめ”にして入れた。
残念だったのが、風邪で熱っぽく、あんまりユックリ入れなかったこと。
※ 宿のジイサンと風呂の動画が出てくる。
⇒ http://onsen.u-p.co.jp/get.php?action=get&code=181
晩飯は下の大広間に用意されていた。広間も貸切り。襖を閉めて1/3くらいにはなっているが、それでも広い。
食事は量が程ほどで良かった。最初にビールを頼んだら宿のジイサンが出てきて、かなりキツイ訛りで“お前は酒を呑むのか!”と嬉しそうに奥に消えたと思ったら、濁り酒を持ってきた。自家製のドブロクだと。製造許可は得ていないらしい。が、旨かった。辛口の甘酒の上等なヤツって感じ。
飯は山の幸が中心。飯付き旅館は量が多いので基本的に嫌いだが、ここは少なめで宜しい。それでも全部食べたら多すぎたが。
満足して、就寝。
朝は3時ころから周りがガサゴソし始めた。
4時20分に起きた時はすでに女先輩たちはおらず、残りの連中も準備が終わって出発しようとしていた。大イビキの2人も元気一杯に出て行く。こっちは少し寝不足。
表に出るとまだ暗いが、遠くが少し明るくなってきている。ヘッドランプを点けてトイレに行く。昨夜は10張りあったテントも2,3張り消えている。年配の団体さんが皆で準備運動をしている。ユックリ準備をして、そこらの人たちが出るのを待つ。
5:20 出発。上のほうにガスは残っているが、天気は良くなりそうだ。
最初は中くらいの登りが続く。朝一番の体には辛い。便ヶ島(「タヨリガシマ」だそうだ。「ベンガシマ」と思っていた。)との分岐から急登になる。途中少し緩やかになるが、また急登。小聖岳の手前からは路面が砂礫になってさらにキツクなる。
6:30 小聖岳に到着。目の前に聖岳が聳える。さらに登る。途中でバスを間違えたウッカリオジサンに追いつく。大阪から来たそうだが、元々は山形出身の61歳。昔はかなり登っていたらしい。子供も手が離れ、昨年仕事も終わって、家にいても粗大ゴミで余されるから山歩きを再開したそうだ。このオジサン、ノンビリしてるがよく喋る。歩いている後ろから一所懸命に話しかけてくる。返事をしたり相槌を打っているのも急登だとシンドイ。段々適当になる。中には“急登はベタ足だとフクラハギの負担が少ない”とか“緊急用に持つロープは6mmでも充分”とか為になる話も多いのだが、喋りすぎ。家で余されるのも理解できる。
7:45 「聖岳」の頂上に到着。
ここまでの登りはきつかった。とても急な砂礫で、フクラハギが切れそうだった。途中でホシガラスが目の前でハイマツの実を喰っていた。こんな近くで見るのは初めてだ。やっと陽が出てきた。目の前、少し離れて赤石岳が見える。休んでいるうちにガスが動いて頂上が見えてきた。その左奥には荒川三山。中央の悪沢岳に左から登る道はかなり急そうだ。このあと登ると思うと嫌になる。赤石岳の左下の奥に本日の終点の「百間洞山の小屋」の赤い屋根が見える。
JALのラウンジから持ってきた小袋の煎餅とサルナシを食って軽い朝飯を摂り一休み。頂上で写真を撮った後、荷物を置いて奥聖岳に向かう。ウッカリオジサンは先に行った。
奥聖への道は緩やかで往復30分。でも頂上には標識も何もない。わざわざ行くほどではなかったが、行かなかったら未練を残したと思うから行ってよかった。二度と行くことはないと思うが。前聖に戻って一休み。
8:45 聖を出発。ガスが上がってきた。
このあたりはホシガラスが多いようだ。今まで鳴き声を意識したころはなかったが、この辺りではよく鳴いている。カァカァ、カァカァ、と街中のカラスの声より少し高く乾いたような鳴き声。
途中、尾根から右下に下りる道と尾根沿いに進む分岐があって、真っすぐ尾根沿いに行ったら違っていた。左下が切れ落ちている怖い道を進んだら途中でハイマツの行く手を阻まれ、怖々戻ったが今の自分には心身ともにダメージ大きかった。15分のロス。ここ、かなりタフな山。
聖からの下りも辛いが、兎岳への登り道、これもかなり辛い。10:15、兎岳の直前でついに行動休止。リュックを降ろして10ほど休む。小さなコル脇の日陰で涼しく気持いい。一昨日買っリュックの中で充分に揉まれていたカレーパンで昼食にする。
11:05 兎岳頂上。ヘトヘトで倒れそう。小屋まであと2時間半もある。とにかくバテた。最後に一つ残っていた一昨日の握り飯を食って水を飲む。水は今日すでに1リットル飲んだ。この調子だと荒川岳は無理かな。荷物が重すぎた。ここ数年、15kgまでしか背負ってなかったのを17kg、それにこのタフな道では無理があった。甘かった。ひとまず今日、百間洞の小屋まで頑張って、行ってから考えよう。
11:30 兎岳出発。
歩いていると雷鳥が番でいた。下りは急な斜面だが、道がジグザグについているから幾らか楽。下りて、また登る。
12:10 小兎岳。兎岳でかなり休み、その手前でガス補給したからかなり楽になった。が、それでもかなりキツイのは変わらない。明日で山を下りるほうに気持が流れていく。今朝、聖平の小屋を出てから既に7時間。今夜の寝床まであと1時間50分。あぁ、シンドイ。
12:25 小兎出発。
13:13 中盛丸山。ここの手前の登りもとても辛い。前半は砂礫の急坂、途中からはガレ場の急坂。頂上に上がったら大阪のウッカリオジサンが待っていた。なんか、気に入られたらしい。このオジサン、荷物が軽いから余裕の表情で、相変わらずよく喋る。
先に進むがウッカリオジサンが前を歩く。それは構わないのだが、前を歩きながら一所懸命に話していて、時折立ち止まって振り向いて話しかけてくる。昨日は先を歩いていたから話しかけられても適当に生返事して歩き続けていたが、前で振り向いて話しかけられると、こちらも止まらなくてはならない。キツイんだから止まらないでくれ!
14:25 百間洞の山小屋に着いた。9時間!!きつかった。
チャックインして寝床を確保。小屋は昨日よりもかなり綺麗。新築みたい。階段とか壁には塗りたてのニスが臭っている。3人ごとのブロックに分かれていて、指定されたブロックに行ったら先に夫婦連れが入っていた。この人たちは荒川三山から来たようだ。隣のブロックにウッカリオジサンがいて嬉しそうにしている。
かなり疲れた。明日はやはり椹島に下りよう。9時間くらいかかるようだから、14時のバスに乗るには4時過ぎには出ないと。膝が辛いから荒川に登るのを止めようと思うが、下りの9時間も耐えられるか不安。
晩飯の支度をする16時過ぎまで食堂を好きに使って構わない、ということで地図を持って居座る。もう終わりの積りになって缶ビールを買ってしまった。一番搾りのロング缶が800円。飲みながら本日の復習と明日の予習。今日は見込み8時間20分のところを9時間もかかった。普段は地図の見込みの7~8割で歩いているのに。やはり荷物が大き過ぎた。17kg背負うなら、もっと体を重さに慣らしておかないとならない。
食堂を独占していたら同じブロックの夫婦が入ってきた。奥さんだけビール飲んでる。旦那が一昨年に定年して、八ヶ岳に移り住んだそうだ。それでたまたま山に登ったら二人で嵌ってしまって、2年弱で百名山を78も登ったそうだ。すごい。行く時は車で1週間くらい出て、行き先の山を全部登って来ると。このあとも、1週間で鳥取の大山と九州の山を全部廻るって。平均すると週に2山ペースで登っているそうだ。羨ましい。
16時半に自分の寝床に戻って飯の準備をする。自炊は1階の自炊部屋で。この小屋は3階建てで1階は自炊部屋と水場、トイレ。2階に受付と食堂があって3階が寝床フロア。
本日の晩飯は「乾燥キャベツと小口切り唐辛子入りカップヌードル」、「トロいわし蒲焼」と「紫蘇わかめ御飯」を一口。ご飯は残して、主に明日の行動食にする。あと昆布茶をたくさん。今晩はシッカリ寝たいから水分も多目に摂る。加えて1合紙パック日本酒1個。
17:30 晩飯を食い終えて片付けて、自炊室から撤収。水分を摂ったおかげでトイレも済ませ、18時くらいに就寝。宿の毛布と寝袋を使う。これなら明日の朝はすぐに出られる。さて今日は何時に眠れるか。
夜中は時々目が覚めたがよく眠れた。隣の夫婦は二人とも鼾をかいていたが軽めで問題なし。途中、寒くなってダウンを着た。
夕べはあまり眠れなかった。夜通しで誰かしらの大きな鼾。時々ウトウトしては目が覚める。
明け方の2時半、周りがガサガサ始まった。登りしなに抜いてきた団体だと思うが、昼間のような大声で話をし、ライトを人の顔に向けながら用意をしている。ひどいもんだ。
しばらくして彼らが出て行き、ようやく静かになった。鼾も止んだ。それから少しだけど熟睡できて、4時過ぎに改めて目が覚めた。
まだ寝ている人もいるからソウッと起きると夕べは満杯だった小屋の中はスカスカで、地下足袋オジサンも既にいなかった。
外に出て水を飲み、オニギリを1個食ってしばらくボウッとする。頭が起きてきたところでサブザックを背負って、いよいよ04:45スタート。周りは少しガスが残っていてボンヤリしているが、天気は良さそうだ。
しばらくは木の中の急登が続く。温まっていない体には結構きつい。エゾシカの大きな足跡がある。
05:40 小尾根に出てやっと明るくなる。快晴だ。まだまだ急登は続く。途中、前がポッカリ開けたところで遠くに大きな山が見える。後で聞いたら左が夕張岳、右が芦別岳。
06:00 ようやっと尾根に出た。幌尻岳と北カールが見える。北アルプスの大カールほど大きくは見えないが形が宜しく素晴らしい景色。
穏やかな快晴で雲は少し流れている。気持ちよい。山頂からの稜線、カールの縁に出ると風が出てきた。かなり冷たい風で半袖で足を止めると寒いくらい。
07:15 頂上到着。4人ほどの先客がいる。遠くに見える山を教えてもらう。さっきから見えている夕張岳の右のほうに大雪、十勝、トムラウシが大きく広がっている。逆に左の奥の方にはシリベシが霞んで見える。すぐ目の前には戸蔦別岳と北戸蔦別。写真を撮ってオニギリを1個かじったところで寒くなってきた。
07:30 下山開始。
09:30 下りは早い。小屋に着いた。後半の急な下りで膝が痛くなってきた。結構キツイ。
昼食にカップの天麩羅蕎麦を食って、大休止。ここは風もないし、ノンビリするにちょうどいい。
小屋裏からリュックを出して荷物を片付けてサブザックも仕舞う。沢靴を履いていよいよ帰途に着く。
10:50 小屋を出て沢を下り始める。
ひたすら渡渉を繰り返し、12:10に最初の渡渉開始地点に到着した。ここでノンビリと登山靴に履き替えていると、昨日のオジサンが降りてきた。聞くと、3時半に小屋を出て戸蔦別と北戸蔦別を廻ってきたそうだ。流石に足が速い。
12:40 最後の下りへスタート。
13:45に奥のゲートを通過し、14:20、登山口の駐車場に無事帰着した。団体バスの運転手がいて、挨拶。
~その後~
タイヤが緊急用に付き早く帰るべく荷物を積みこんで早々に出発。ボコボコ山道を行きよりは慎重に降りる。来るときは夕張ICからの北回りコースを通ったが、帰りは南回り。沙流川沿いに二風谷から鵡川に出る。タイヤがどこまで持つか判らないので迷ったが、少しでも早く帰ろうとして日高富川ICから高速に乗った。
17:00 替えたタイヤから空気が抜けていて高速で避難帯に停車。JAFを呼ぶ。
18:00 JAFが来た。
19:00 レンタカー屋の苫小牧店にレッカーで到着。代車に替えてもらって札幌についたのは20時を少し廻っていた。
車を返すときはガス代の3500円くらいを払ったが、後からレンタカー屋から連絡があって、元のタイヤのパンクは仕方ないとしても非常用タイヤは修理も出来ない状態なので実費負担をお願いしたい、と。両方ともタイヤの側面から刃物でぶった切ったように穴が開いていたそうだ。
山の中のドロドロの状態でタイヤ交換をした身としてはタイヤ代を支払うのは少し抵抗があったが、調べてみるとパンク自体が保険・補償の対象にならないみたい。最初のタイヤの分を取られなかっただけ有り難いか。それにしてもひどい道だった。
昨日は仕事を終えてから18時過ぎに札幌のレンタカー屋で車を借りたが、カーナビが使い辛いヤツで、行き先設定をしていたら結局動き出したのは18時半、ホテルに寄って荷物を積んで街を出たのは19時近かった。
日高の「道の駅」のすぐ近くの「小林旅館」0145-76-2760 まで、見込みは3時間。が、飛ばしたお陰で2時間チョイで着いた。少し手前のセイコーマートで晩飯と翌日、翌々日の山での飯を仕入れて宿に入ったのは21:10くらい。まずは風呂に入り、部屋でビール飲んで飯を食いながら荷物の整理。外は小雨で寒いくらいだが、殺風景ながら機密性の高い部屋は窓を開けても暑い。ここの少し北は占冠。寒さ対策しか考えないんだろう。
朝は目覚ましかけずユックリ寝て、起きたら8時過ぎていた。夕べ、寝たのは23時くらいか。
外は雨。参った。この雨だと沢が増水して登れないと思う。テレビをつけて天気の様子を見ながら準備をして9時前に宿を出る。宿のおばさんに“雨が降っているから山に行くのは諦めようかと思っている。”と話したところ、この辺りの天気は少し離れると違うから行ってみろ、と言う。ひとまず目の前の「道の駅」に行って暖かい缶コーヒーを飲んで時間を待って、9時になったところで平取町山岳会に電話して様子を確かめたところ“朝の無線では問題ないとの連絡があった。登って来い、と。”とのこと。下界は雨でも山は大丈夫らしい。
因みにこの登山家事務局の電話に出る女の人、元気だが能天気。小屋の予約をしたときは2泊目を断られ“来なくてもいいよ”くらいの雰囲気だった。今回はこちらの心配を他所に“ダイジョォ~ブ!!って”感じ。
9時過ぎの日高「道の駅」を出たが、幌尻岳への道がカーナビにが出てこないからひとまず振内のセイコーマートを目指す。30分くらいで振内の手前に幌尻岳方面の案内看板があり、これを左折して山に入っていく。じきに結構な山道になる。
これはひどい道。砂利道に深い穴がボコボコ開いている。そこに泥水が溜まっていて運転していてもよく判らず、時々ボコッボコッと穴にはまる。それを気にせず飛ばしていたら10:20、左前がパンクしてしまった。こんなところで携帯も通じず、かと言って擦れ違いも出来ない山道。仕方なく少し戻って若干道が広くなっているところで車を停め、タイヤを替える。
手を泥だけにしてどうにか左後ろのタイヤを左前に、スペースセーバータイヤを左後ろにつけ、タイヤ交換が終了。10:50に再度走り出す。
11:20 登山口となる駐車場に辿り着いた。ここから先も林道は続いているが一般車はここまで。駐車場には団体バスと普通車が7台くらい。ワゴン車から年配の夫婦が降りてきて話をすると、宿泊を申し込んだら満杯で断られて今日は車内泊するそう。明日の朝早くに出て頂上を日帰りで目指すそうだ。でも頂上日帰りは辛そうだなぁ。そこにバスから運ちゃんが出てきた。聞くと、宿泊申し込み電話に出るのはバイトのネエチャンで、山や小屋のことは全く知らん人で結構冷たいそうだ。そこで断られても小屋まで行くと泊めてくれたり、テント禁止と言いながら小屋が一杯だと張らせてくれたり、小屋番はもう少し優しいらしい。あと、ここから日帰りは可能だそうだ。かなりきついようだが。結局、夫婦は明日の日帰りにするということで、失礼して先に出ることにした。
因みにバスの運ちゃん、団体が山に入っているときは何があるか判らないから、間の日も毎日来て、12時から17時まで待機しているそうだ。これはこれで大変だ。
12:00 いよいよスタート。朝飯を食べていなかったのでオニギリを1個食ってから歩き始める。水を2.5リットル背負って、リュックは16.5kg。
12:30 額平川沿いに登ってゆき、奥幌尻橋を通過。ずぅっと砂利の林道。かなり長い。
13:30 河の左岸を歩いていたが橋があって右岸に渡った。と思ったらすぐに取水ダム。ここにテントを張って日帰りする人もいるらしい。ここからは山道。また右岸に戻り先へ進む。
13:50 最初の渡渉地点。少し前に足元にリスがいて、気付いたら慌てて逃げていった。でもエゾリスでなくてシマリス。珍しい。
ここで沢靴には着替えていると駐車場に後から入ってきた小柄のオジ(イ)サンが追いついてきた。地下足袋で身が軽い。そのまま草鞋の底にフェルトを貼ったようなのを付けて、目の前をザブザブ渡っていった。こちらは靴自体を履き替えるから少し時間がかかる。
14:05 履き替え終了、スタート。
水は深いところで膝の上。水量が多く流れが早いが岩を探しながら歩く。さっき降りてきて擦れ違ったオジサンは“腰まで水に漬かった”と言っていたが、それは渡り方が下手。所々深いところはあるが探せば膝までで済む。水は物凄く綺麗。が、とても冷たい。
14:50 小休止。JALのラウンジから持ってきたアラレ煎餅を食う。
15:00 再スタート。
15:35 幌尻山荘に到着。ここのすぐ手前まで沢だった。
小屋の前に敷かれている青ビニールシートに荷物を下ろして一休みしようとしたら、途中で追い抜かれた地下足袋オジサンが横に陣地を取っていた。他には10人くらいの団体が2組、2人連れが3組くらい。先客は合計20名ってとこか。
小屋の手続きだけしてオジサンと茶飲み話。この人、もっと年配かと思ったが61才。言葉が京都っぽいと思ったら、やはり京都生まれ。少し前まで滋賀県に住んでいたが今は山梨の北斗市在住だそうだ。聞くと、中京区の郵便配達をしていて去年定年となり、山に登りたいがために84才のお母さんを連れて二人で引っ越したそうだ。凄い…。
で、普段は近くの山に日帰りに登っているが、今回は滋賀県にいるお姉さんにお母さんを頼んできたとのこと。
山は二十歳くらいから始めたらしいが、39才から20年ほどはマラソンをしていたと!別府マラソンでは瀬古や中山と走ったという。持ちタイムも2時間30分というから、本当のアスリートだったようだ。
そんなこんなと山やマラソンの話をしていたらスッカリ時間がたち、17時を過ぎていて晩飯の支度をする。話をしながらオジサン、プラボトルに入っている日本酒をご馳走してくれた。挙句の果てに、トイレに行ったかと思ったら缶ビールを2本買ってきて、これもご馳走になってしまった。お礼にJALのあられをツマミに提供。
晩飯は乾燥白菜入りカップラーメンとオニギリ1個。
飯を終えて荷物を片付け、身の回りのものだけサブザックに入れ、あとは小屋の裏の倉庫みたいなところに仕舞う。オジサンにご馳走と話のお礼と言ってそれぞれの指定された寝床へ。
18:50就寝。ウトウトしていたら20時に小屋が消灯となった。
6:00 盛岡発、6:35に馬返しの駐車場に着いた。先週はここまでは融けていたがキャンプ場は雪だらけ。今週はキャンプ場からも雪がすっかり消えていた。とは言え、周りの斜面は雪が着いている。
天気予報では今日は一日曇り。そのとおり曇っている。でも風が強く吹いていてかなり寒い。ここは標高630mくらい。
6:55 歩き始める。先週は雪だらけで最初に迷ってしまったが、登山道に入っても雪が消えていて道が判りやすい。
0.5合目の標識辺りから雪道になる。
7:40 1合目に到着。930m。この標識、前回は判らなかった。ここでリュックを降ろしてスノーシューを履く。
7:50 晴れてきた。少し開けたところに出て上を見ると、雲がない!頂上も見えている。この後で雲は出てくるんだろうが、ひとまず晴れて良かった。
8:00 2合目。990m。腕時計の高度計の表示が少し下がってきている。気圧が上がってきていることか。
8:30 1200mくらい。雪が融けた溶岩帯の登山道に出た。前回、ここで地元のオッサンと長話をした。スノーシューを外して休憩する。風が時折強く吹くが良い天気だ。ここまでの雪斜面の登りは結構急だったがスノーシューのヒールリフターのお陰で楽を出来た。フクラハギに前回のダメージが残っていたから有り難い。8:45に登山道を登り始める。すぐに4合目、1250mを通過。
9:10 5合目。1390m。「駒鳥清水」。駒鳥が水を飲みに来るらしい。日差しが強くなってきたので小休止して日焼け止めを塗る。上を見ると真上には雲が全くない。横の少し先には所々に雲が漂っている。
9:25 1415m。また雪道になる。かなり急な登りが続くようなのでスノーシューを履く。
9:40 雪斜面を登って溶岩帯にどうにか出てきた。ここは非常に急でシンドイ!スノーシューも時々滑り落ちかけて怖かった。小休止してスノーシューを外す。少し先に姫神山がぼんやりと見える。遠くの雲も抜けてきた。
10:00 6合目。1550m。割れた大石のすぐ上で休憩。前回はここまで来て撤退した。今回は雪のない登山道を結構通ってきたが、それでもキツイ。それを急な雪斜面を登ってきたんだから確かに無理だ。因みにこの大岩、前回の4合目のオッサンが言っていたが、去年6月の栗駒の大地震で割れたそうだ。
10:10 再スタート。所々雪があるがツボ足で行ってみる。
10:30 またもや雪斜面になる。最後の急斜面か。長休止してアイゼンを着ける。
10:55 周囲の雪が少なくなってきた。登るところは雪だが。遠くに早池峰山が綺麗に見える。
11:05 緩やかになったかと思ったら、7合目。1715m。今上がってきた斜面はキツかった。本日一番の急雪面。怖さも一番。頂上がすぐ前に見える。ここから少しの間、ほぼ平らな雪面が開けている。途中から頂上部分の小山が突き出ているが、その小山には殆ど雪はない。雪原を歩いていたら8合目の避難小屋に着いた。
写真だけとって更に歩く。
11:30 9合目避難小屋。
あとは頂上まで登りだが道に雪はないので小休止してアイゼンを外す。腹が減ってきたからソイジョイを1本摂取。雲が出てきて風も強くなってきたので先を急ごう。
11:40スタート。山頂への登り道は溶岩礫で歩き辛い。踏ん張るたびに足が道に沈む。
12:12 頂上に到着!少し離れた八幡平が非常に綺麗。素晴らしい。頂上は火口のワッカの登山道から一番離れた位置にある。ワッカの縁を歩いて廻っていくのだが両側が切れ落ちていて、疲れている身には少し怖い。縁にはお地蔵さんが並んでいる。
頂上で写真を撮ってから12:25に下山開始。ワッカをさらに廻るように来た道と反対に進む。ガスが出てきた。
12:40 火口の中に神社がある。鳥居や灯篭が壊れているが、これも栗駒地震のためか。
火口から9合目避難小屋に向かう道を半分まで降りて、途中からアイゼンを履いて8合目を直接目指す。雪斜面を突っ切るが時々足がズボッと沈む。
8合目避難小屋を通過し、13:10に7合目通過。
13:30 6合目の大岩に到着。登りは途中で登山道を歩いたが、下りはそのまま雪面を降りてきてしまった。登山道が溶岩礫で歩きづらく、アイゼンを履いていると急とはいえ雪斜面をズボズボ来た方が早く、楽。それでも踵を落とし込みながら歩くからかなり疲れるが。ここでアイゼンを外して登山道を降りる。
地元のジイサマとすれ違う。かなり小柄で齢70は超えているか。ゴム長で上がってきた。この少し上まで行くんだそうだ。たいしたもんだ。
14:00 5合目。駒鳥清水。途中からここの少し上まで、またもや雪斜面だった。雪も柔らかかったし面倒なので、アイゼンつけずにツボ足で降りてきてしまったが時々硬い面で滑りそうになり、怖かった。足がかなり疲れてきた。腹も減ってきた。朝は運転しながらサンドイッチを一つ食った。あとは登りの9合目でソイジョイを1本食ったのみ。痩せるからいいか。
14:15 4合目。さらに5分ほど降りて、溶岩帯の登山道が切れて雪斜面に換わるところでリュックを降ろす。ここまできたらもう大丈夫。大休止。湯を沸かして蕎麦を茹でる。風はあるが晴れていてノンビリできる。山菜蕎麦に牛肉の大和煮を入れて昼飯。こんなときは何でも旨い。
15:05 アイゼンを履いて出発。さぁ帰るぞ。最後の一頑張り。
16:00 登山口の駐車場に帰着。
途中、830mくらいのところでアイゼンを外してバンバン歩いて降りてきた。
下から見ると山頂までよく見える。天気にも恵まれたが良い山だ。
また違う時期に来てみたい。
明日は午前中、また雪が降るらしい。
盛岡を8時に出た。
近道の「アスピーテライン」が冬季閉鎖、高速で鹿角八幡平ICまで行って341号線を南下。
10時半過ぎに宿泊を予約している『八幡平レークイン』に着いて連れのスノーシューを借り、そのまま「蒸ノ湯(フケノユ)」の駐車場まで行く。
準備をして10:55スタート。
閉鎖されているアスピーテラインのゲートを潜って少し道路を歩き、途中で足跡のあるところから山に入る。スノーシューを履いて急斜面を登り始める。
天気が最高。少し風があるが雲が殆どない。振り向くと遠くに山が見える。
しばらくすると斜面は穏やかになり、雪中散策。気分良し。
13:05頂上に着いた。
前に岩手山、後ろの左奥に森吉山。遠くは雲がかかっているが最高の景色。雲がなければ岩木山も見えるらしい。
少し休んで写真を撮る。
風が余りに強くて寒いので早々に退散。
13:25スタート。帰りは来た道をわかっているので戻るだけなので余裕。走ったり遠回りしたり、遊びながら帰る。広い雪面を走ると気持ち良い。スキーを持って来れば最高だった・・・。
14:35駐車場に帰着。
風は強いが晴天に恵まれ、景色が素晴らしかった。
『八幡平レークイン』も良かった。温泉は掛け流し。飯も色々と出て量が多すぎたくらい。
同じような時期に、スキー板を持ってまた来たい。
翌日は夕べの残りのキリタンポ鍋の残りで朝飯を食って盛岡に戻る。
11時の開店すぐにラーメン『中河』で岩手県ナンバーワンのラーメンを食ってから岩手山の「馬返し登山口」を見に行った。雪がかなり解けていて登山口まで300mくらいまで車が入れた。来週はもう大丈夫だろう。
市内に戻って『東屋本店』へ。連れが「わんこ蕎麦」を食べたいと。連れはわんこ、こっちは「ソースカツ丼」。カツ丼もうまい。
満足して東京行きの新幹線に乗った。
【8:30登山口分岐→9:15第一展望台→10:25上日川峠→11:00福ちゃん荘→12:20頂上→13:30丸川峠→14:50登山口分岐】
ようやっと今年の登り初め。
前の日の16時過ぎに家を出て、18:30に道の駅「花かげの郷まきおか」に到着。大菩薩嶺から一番近い道の駅で宿泊地。でもここ、あまり居心地はよくない。道路沿いで敷地が薄くて奥に停めても通る車がうるさい。よく見たらこの“奥”はトラック専用のスペース。仕方なくもっとうるさい入口側に移動。トイレも階段を登らなくてはならない。眠れるだけ、良し。
朝は5時過ぎに起きたが、とっても寒い。車内で-3℃くらい。しばらく毛布に包まっていたが寒くて出られない。仕方なく5時半くらいにエンジンをかける。
二度寝して6:45に起きて湯を沸かして朝飯。外に出てみると富士山が綺麗に見える。
“奥”にはやはり大型のトラックが数台とクレーン車まで停まっている。移動してよかった。
かなりモタモタと用意してから出発。30分くらい走って「大菩薩登山口」から細い道に入り行けるところまで行く。大菩薩峠に行く道と丸川峠に行く分岐でゲートが閉じていて少し広くなっているので車を停める。
靴を履いてジャケットを重ね着してリュックを背負い、8;30スタート。山は白いが歩く道にはまだ雪はない。16kgのリュックにスノーシューをつけて18kgを背負って歩く。重いからユックリ。
かなり寒いが歩いていると汗が滲んでくる。体を冷やさぬようこまめに服を脱ぐ。
9:15「第一展望台」に到着。遠くに南アルプスが綺麗に見える。素晴らしい景色。真ん中に北岳がシッカリと立ち、その左に間ノ岳、農鳥岳が続く。その左には塩見岳が白いテッペンを覗かしている。右のほうには甲斐駒岳が秀麗に聳えている。これは急なのか風のせいか雪白くない。甲斐駒の左には鳳凰三山とアサヨ岳の間のキレットから仙丈ヶ岳が、こっちは真っ白な頭を出している。
絶景!
歩く周りは雪で覆われているが道は少し土も見えていて歩くのには全く問題なし。
「第二展望台」を経て10:25に上日川峠に着く。「ロッヂ長兵衛」の前のベンチで荷物を降ろして休憩。冬でも営業している感じ。人気はないから土日だけか?
この辺り、キツツキだらけ。あちらこちらでコツコツと音がして、一番大きな音の方を探したらかなり大きなキツツキが木を叩いていた。10:35スタート。ここからは道も雪。
11:00「福ちゃん荘」に着いた。BBQ台がある。夏に4~6人くらいで来るのに良さそう。ここも冬場は土日だけみたい。足は止めずに通過する。
唐松尾根を登っているときに振り向いたら更に素晴らしい光景が拡がっていた。先の南アルプスがもっと綺麗にハッキリと見え、そのずぅっと左に富士山が聳えていた。そこまで峰々が続いている。素晴らしい。
尾根を登りきった雷岩を過ぎて少し落着いた場所でオニギリを喰って一休み。が止まっていると凍えそうになるからすぐに出発。非常に寒い。
12:20大菩薩嶺の頂上に到着。景色はない。山名碑との写真だけ撮って12:30に下山開始。来た道は戻らずに丸川峠に向かう。
13:30丸川峠。ここまでは北斜面なのか日は当たらず雪が多い。気温もかなり低い感じでとても寒い。斜面も急で軽アイゼンくらいあっても良し。13:40スタート。
足元が急に変わる。ここから下る道は陽が当たるようで雪が緩んでいる。斜面は急で下が緩んでいて歩き辛い。この道は登りに使った方が良さそう。
14:50スータト地点の分岐に帰着。車のエンジンをかけて着ているものを換える。気温がかなり低いので脱ぐと寒い!急いで乾いたシャツを着る。
ユックリと帰る用意をして帰途に着く。途中の肉屋で馬刺の生肉を買って自分のお土産。
スノーシューの積もりで来たが軽アイゼンすら使わなかった。チョット拍子抜けだが天気が良く景色が最高で非常に気分が良かった。気温が低いのも風がなかったからピリッとして宜しい。満足。
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